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        <title>森林循環経済</title>
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        <description>Forest Circularity</description>
        <lastBuildDate>Aug 14 2026 16:27:44 +0000</lastBuildDate>
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                            <item>
                <title>智頭の大自然の中で「見守る保育」を実践し、子どもも親も育ちあう【森のようちえんの魅力：前編】</title>
                <link>https://forestcircularity.jp/2026/08/num-335/</link>

                <dc:creator><![CDATA[西村早栄子]]></dc:creator>
                <pubDate>Aug 14 2026 01:28:53 +0000</pubDate>
                                                    <category><![CDATA[森林文化の熟成]]></category>
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                <description><![CDATA[<!-- wp:paragraph -->
<p>森のようちえんの魅力を語る前に、少し現在の子育ての難しさ、というか私自身の違和感についてお話したいと思います。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>まず、少子化で兄弟姉妹がいなかったり、周囲に遊べる友達がいなかったりして、子ども同士がつるんだり、子どもだけで遊ぶ経験が圧倒的に減っています。また、安心安全のために大人達が過剰に介入してしまいがちで、場合によっては、子どもの先回り先回りをして、子ども達を導きすぎてしまうきらいもあります。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>子育ての最終目標は、子ども達の自立と、子ども達が幸せな人生を送ることだと私は思っています。このためには、今の子育てを取り巻く環境は必ずしもプラスにならないように感じてきました。学生時代に東南アジア各国で見てきた子ども達と比べて、日本の子ども達には『子どもらしさ』みたいなものをあまり感じないのです。とてもお行儀よくいい子たちなのですが…。それが、今の若者の生きづらさや引きこもり等にも繋がっているように思えて仕方ありません。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">森の中では自分のことは自分でするのが当たり前</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>私達が2009年に智頭の大自然の中で始めた『森のようちえん』は、毎日智頭の森で過ごしながら、子ども達の力を信じて極力大人は介入しない『見守る保育』を行ってきました。開園当初は、私達小さな子を持つ母親達の感覚（専門家ではない）で現場を運営してきましたので、それが智頭町の森のようちえんのワイルドさの礎になったと思っています。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>森のようちえんはその名のとおり、園舎を持たずに毎日森に通います。春夏秋冬、暑くても寒くても雨でも雪でも森で過ごすのです。快適便利な環境で育ってきた子ども達はもちろん最初は戸惑う子もいます。ちょっと転んだり、手が汚れたり、服が濡れただけで大泣きします。けれど、森のようちえんでは、3歳4歳の子達でも、自分のことは自分でするのが当たり前。泣いても誰も助けてはくれません。先輩の子ども達が手伝ってくれたりすることはありますが、よっぽどのことがない限り大人達がホイホイと手伝うことはないのです。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>なぜか。どんなに小さな子ども達でも、実はかなり自分のことは自分でできるのです。本当はやりたいのです。だけどやらせてもらえない子もたくさんいます（親は『できない』と思っているので）。森のようちえんでは、どんなに小さくても一人の『人間』とみなされ、できる限り自分のことは自分でするように仕向けられます。先輩たちもかなりのことを自分でできるので、そのような姿を見ることで、すぐに子ども達は自分のことを自分でするようになるのです。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>話は飛びますが、この夏、高2の末娘（森のようちえん・新田サドベリースクール卒）は気になる大学のオープンキャンパスのために一人で北海道に行ってきました。航空チケットを取るのも、宿を予約するのも、移動手段を調べるのも、もちろんすべて一人でやりました。行く前は初めての一人旅で少し不安そうにしていましたが、もう17歳です。ここは日本です（日本語が通じます）。大丈夫！と背中を押したら、見事にミッションをクリアして一回り大きくなって帰ってきました。私の感覚では『当然』なのですが、娘の話を聞くと、オープンキャンパスに来ている他の子達はすべて親と同伴だったとのこと。本当は一人で来ている他の子と娘は友達になるつもりでいたのですが、そんなチャンスはありませんでした。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>もちろん、親として子どもがどんな学校に進学したいのか見ておきたい、と言う気持ちはわからなくもありません。けれど、私達が学生だった30年前と比べて、ちょっと過保護というか過干渉というか、子どもを信頼していないような気がしてしまいます。過保護・過干渉で育てて、成人になったとたんに『自分のやりたいことを自分で探して』とか、『うちの子は自分で何もできない』というのも、ちょっと違う様な気がするのです。小さいうちから『自分で考える』『自分で決める』という体験を繰り返さないと、なかなか『自分で』は難しいのではないでしょうか。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">子ども達には、自ら学び育っていく力がある</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>森のようちえんに話を戻します。このような考えを持って始めたので、森のようちえんの『見守る保育』とはとても相性が合いました。私達はただの『母親』だったので、『3歳児だからこれができる』『5歳児はこれができない』という先入観がありませんでした。なので、『見守る保育』をしているうちに、子ども達がぐんぐんいろいろなことが出来るようになり、『これはさすがに無理だろう？』というようなこともさせてみるとやり遂げてしまうことに感動していました。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>急な斜面も裸足で登っていきます。運動神経の良い子が行く道について行けない子は、いろいろ考えて試して自分の行けるルートを探します。何もない森の中でも子ども達は面白い物（石や枝や花や虫等）を見つけて遊び始めます。火や刃物といった一般に「危険」とされることも、ポイントを押さえて触らせてあげたら上手に使いこなすようになります。大人達の『これは無理だろう』というのはほとんどにおいて、子ども達の能力を低く見くびっているのです。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>森のようちえんをしていると、『大人が介入するより、むしろ子ども達に任せた方が良いのでは？』と思うシーンにも度々出会います。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>ある日、子ども４人とお散歩していた時に、二股に分かれた道で片方に行きたい子1人、他方に行きたい子3人に分かれました。皆さんならどうしますか？　森のようちえんではこういう時も、子ども達に判断を委ねます（『自分達で決めてね』と言って自ら解決するのを待つ）。この時は、話し合いは平行線。どちらもなかなか引きません。すると、3人の内の1人が、『やっぱ、僕こっちに行こうかな？』と1人の方に加勢しました。しかし、すぐに『やっぱこっち！』と元の方に翻ります。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>その内にふざけて「あっちかな、こっちかなダンス」を始めました。すると周りの子も楽しくなって、『こっち！』『けど、やっぱこっち！』と踊りだします。ひとしきり踊った後で、1人で主張していた子も気持ちを受けとめてもらえたと感じたのでしょうか。『じゃぁ、今日はこっち（3人の示す方）にしよう！でも明日はこっちだで！』と自ら意見を取り下げました。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>私達大人には、『踊って解決する』という選択肢はないように感じます。せいぜい、じゃんけんかな？けれど、ここも大人が介入しなくても、子ども達は鮮やかに、大人達が想像もしない方法で、誰も傷つけずに解決してしまうのです。森のようちえんではこんなことが日常茶飯事で起こります。なので、私達大人はますます子ども達の力を信じられるし、待てるようになっていきます。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>親としても、子ども達の能力に気づくのはとても大事なことです。なぜなら、子育てがグッと楽になるからです。『子どもは何もできない未熟な存在』と思うと、親にもプレッシャーがかかります。『より良く導かなければ』『上手くできるようにさせなくては』『他の子よりも早く教えた方が良いのでは』と、どんどん親の（物理的心理的）負担が増してしまうのです。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>けれど、子ども達には『自ら学び育っていく力がある』こと、さらには『大人達よりもむしろ鮮やかに解決すること』に気づければ、親はその力を信頼して『楽な』子育てができるのです。子どもは群れで育てた方が楽と気づけば、もしかしたら『1人で十分！』と思っていた親が『もう1人、いやあと2人』と子どもを持ちたいと思うかもしれません。森のようちえんは、最高の『少子化対策』にもなりうると感じています。（NPO法人智頭の森こそだち舎理事長　西村早栄子）</p>
<!-- /wp:paragraph -->]]></description>

                <post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">5604</post-id>
            </item>
                    <item>
                <title>森の価値を五感で受け取る ─ 5人の女性が語った「自然との対話、価値観を揺さぶる暮らし」【森林女子の実践会議レポート】</title>
                <link>https://forestcircularity.jp/2026/08/num-334/</link>

                <dc:creator><![CDATA[『森林循環経済』編集部]]></dc:creator>
                <pubDate>Aug 12 2026 12:41:53 +0000</pubDate>
                                                    <category><![CDATA[林業の革新]]></category>
                                    <category><![CDATA[地域創生と森林]]></category>
                                    <category><![CDATA[森林文化の熟成]]></category>
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                <description><![CDATA[<!-- wp:paragraph -->
<p>オンラインイベント「森林女子の実践会議―森と地域をつくる女性たち」を7月17日に開催しました。夏のテーマは「自然との対話、価値観を揺さぶる暮らし」。400名を超えるお申し込みがあり、森との多様な関わり方を模索する実践に大きな関心が寄せられました。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>子育て、里山保全、地域づくり、林業現場、プロダクト開発など、全国各地の異なるフィールドで活動する5名の女性が登壇しました。整えられた成功事例ではなく、迷いや葛藤、そして決断の過程を共有する場として、多様な働き方や暮らし方のリアルな声が語られました。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">多種多様な「森のしごと」への入り口</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>一人ひとりがどのような経緯で森へ入ったのか、その入り口はさまざまです。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>神奈川県の青木薫さんは、元看護師であり3児の母です。子どもの障害や不登校といった悩みを抱える中、森に助けられた実感から「人の成長を助ける場」としての可能性を見出し、里山で子どもの遊び場やリトリート事業を始めました。 長野県の天野紗智さんは元プロスノーボーダーです。カナダで見た「仕事と暮らしと遊びに境界線がない」ライフスタイルに惹かれて移住し、自伐型林業と多様なライフスタイルを組み合わせた活動を行っています。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>徳島県の田中美有さんは、引き継いだ山林の価値を問い直し、自ら山に入りました。そこで得た感覚を現代生活に取り入れるブランド「yusan」を立ち上げ、茶空間や木製スツールを提供しています。 岡山県の忠田あかりさんは、事務職から林業の重機オペレーターへと転身した方です。子育てと両立できる通いやすい環境を求めて未経験から飛び込み、「私にもできるんだ」という感動と楽しさを見出しています。 鳥取県の西村早栄子さんは、過保護な日本の子育てへの危機感から「たくましく育てたい」と移住を決断。仲間とともに園舎を持たない「森のようちえん」を立ち上げ、田舎での子育ての場を作ってきました。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><a href="https://www.instagram.com/heritage_keeper/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">青木さんが代表を務める合同会社ヘリテッジキーパーのインスタグラム</a><br><a href="https://www.instagram.com/diverse_lines_club/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">天野さんが代表を務める一般社団法人ディバースラインのインスタグラム</a><br><a href="https://www.instagram.com/yusan_forest/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">田中さんが立ち上げたブランド「yusan」のインスタグラム</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">「感覚」や「ケア」を支える社会的基盤として森を捉える視点</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>今回のセッションで共通して浮かび上がったのは、森を単なる「資源」としてではなく、「感覚」「ケア」「教育」「地域コミュニティ」を支える社会的基盤として捉える視点でした。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>田中さんの「山に入ると感覚が鋭敏になる」という気づきに対し、青木さんは「意識的に自然と対話することで、生き物としての感覚が呼び起こされる」と深く共鳴しました。森から積極的に受け取ることで感謝の念が湧き、双方向の「ケア（ケアリング）」が生まれるといいます。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>つまり全員に共通していたのは、自然と向き合うことで、現代人が失いがちな感覚を再び呼び覚ましているという点です。 西村さんは頭で考えるのではなく、「当事者として森の中にどっぷり浸かり、身体で受け取るエネルギーを感じる」ことの重要性を強調しました。天野さんもカナダでの経験から「五感が研ぎ澄まされていた」自然とともにある心地よさに言及し、忠田さんも重機を操りながら、日々変化する自然を肌で感じる楽しさを見出しています。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><a href="https://togawa-timber.co.jp/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">忠田さんが勤務する戸川木材の公式サイト</a><br><a href="https://forestcircularity.jp/author/saeko-nishimura/">西村さんのコラムはこちら</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">女性視聴者からの質問にも回答</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>女性視聴者からの事前質問では、「子育てとの両立」「女性であることへの不安」「山との向き合い方」など具体的に提示され、登壇者が回答しました。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>子育てとの両立については、西村さんが「森のようちえん」でのコミュニティの力を挙げ、「同じ価値観を共有する仲間がいればなんとかなる」と背中を押しました。忠田さんも林業現場のリアルとして「暗くなったら終わりなので残業がなく、子どものお迎えに行きやすくなった」と、林業の意外な働きやすさを明かしました。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>男性中心の林業社会に入る心得については、忠田さんが「同じようにしようとすると絶対に苦しいので、まず思わないこと」と指摘。「作業が綺麗、丁寧、掃除がきっちりできるといった自分らしさを大切にすればいい」と等身大のアドバイスを送りました。天野さんも、自身はチェーンソーで木を切るのではなく、森の計画や測量に携わっているとし、木を切るだけではない多様な森との関わり方を示しました。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>山の資源活用と販路については、地域づくりにも通じる実践的なアプローチが共有されました。青木さんが「どこの森のストーリーなのかが受け取る人には大事」と語り、田中さんは「まずは山の中に入って、自分が楽しいことを探す」、西村さんは「一輪の花を生活空間に取り入れるハードルの低さ」から始めることを提案。天野さんは「講習会に参加して仲間をつくる」ことの意義を語り、誰もが今日から始められる新しい選択肢が示されました。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">開催後に寄せられた視聴者の感想コメント（抜粋）</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>イベントの熱量を物語るように、視聴者から多くの感想が寄せられました。抜粋してご紹介します。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:quote -->
<blockquote class="wp-block-quote"><!-- wp:paragraph -->
<p>・みなさんが生き生きとお話されている姿、五感と思考を楽しく働かせているお話、たくさん希望をいただきました。<br>・「薪炭林としての需要から、感覚・感性を整える場としての需要」という話はその通りだなと感じました。自分がしようとしていることを言語化して頂いたように思います。<br>・森を大切に思い、その思いを行動に移して活動されている皆さんをたくましく思いました。<br>・森林の素材や環境を上手く利用し、社会に役立てている工夫・アイデアが参考になりました。</p>
<!-- /wp:paragraph --></blockquote>
<!-- /wp:quote -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">次回は10月16日「移住して森で働くという選択」</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>森林産業というと、木材利用や林業経営といった産業的な側面に目が向きがちです。しかし今回語られたのは、森が人の価値観や暮らしを変える「社会的基盤」としての側面でした。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>女性たちの実践から見えてきた森の新たな価値、従来の男性中心の林業とは異なる多様なアプローチ、そして地域コミュニティを育むための新たな選択肢。これらは、単なるライフスタイルの共有に留まらず、今後の森林循環経済や地域づくりにおいて極めて重要な示唆を与えてくれます。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>『森林循環経済』編集部では、「森林女子応援プロジェクト」として今後もこの実践会議をシリーズ開催いたします。次回は2026年10月16日（金）、「移住して森で働くという選択ー時間・場所・人間関係の再構築」をテーマに開催予定です。森と地域をつなぐ実践者たちの今後の展開に、ぜひご期待ください。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading {"level":4,"style":{"elements":{"link":{"color":{"text":"var:preset|color|black"}}},"color":{"gradient":"radial-gradient(rgb(238,238,238) 0%,rgb(169,184,195) 100%)"},"typography":{"textAlign":"center"}},"textColor":"black","fontSize":"medium"} -->
<h4 class="wp-block-heading has-text-align-center has-black-color has-text-color has-background has-link-color has-medium-font-size" style="background:radial-gradient(rgb(238,238,238) 0%,rgb(169,184,195) 100%)"><a href="https://us06web.zoom.us/webinar/register/WN_89Kl48k-S6G_5oHGOMEv3Q#/registration" target="_blank" rel="noreferrer noopener">次回のお申し込みはこちら</a></h4>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>イベント名称：</strong>森林女子の実践会議―森と地域をつくる女性たち<br><strong>テーマ：</strong>移住して森で働くという選択<br><strong>開催日時：</strong>2026年10月16日（金）12:30〜14:00<br><strong>開催形式：</strong>オンライン（Zoomウェビナー）<br><strong>参加対象：</strong>どなたでもご視聴いただけます<br><strong>参加費：</strong>無料（事前登録制）<br><strong>見逃し配信：</strong>お申込みいただいた方は、当日ご視聴いただけなくても期間限定で見逃し配信でご覧いただけます<br><strong>定員：</strong>500名<br><strong>構成：</strong>前半 自己紹介とテーマトーク／後半 事前質問への回答<br><strong>主催：</strong>「森林循環経済」（一般社団法人プラチナ構想ネットワーク）<br><strong>協賛：</strong>株式会社戸川木材、株式会社トクヤマ</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:columns -->
<div class="wp-block-columns"><!-- wp:column -->
<div class="wp-block-column"><!-- wp:image {"lightbox":{"enabled":false},"id":5218,"width":"300px","sizeSlug":"full","linkDestination":"custom"} -->
<figure class="wp-block-image size-full is-resized"><a href="https://togawa-timber.co.jp/" target="_blank" rel=" noreferrer noopener"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/06/logo_togawa.jpg" alt="" class="wp-image-5218" style="width:300px"/></a></figure>
<!-- /wp:image --></div>
<!-- /wp:column -->

<!-- wp:column -->
<div class="wp-block-column"><!-- wp:image {"lightbox":{"enabled":false},"id":5281,"sizeSlug":"large","linkDestination":"custom"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><a href="https://www.tokuyama.co.jp/" target="_blank" rel=" noreferrer noopener"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/06/tokuyama_L-1024x303.png" alt="" class="wp-image-5281"/></a></figure>
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<!-- /wp:column --></div>
<!-- /wp:columns -->]]></description>

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            </item>
                    <item>
                <title>戦中戦後も途切れなかった林政・林業経済調査と日常　空襲の夜から書き継がれた島田錦蔵の日記</title>
                <link>https://forestcircularity.jp/2026/08/num-333/</link>

                <dc:creator><![CDATA[山本伸幸]]></dc:creator>
                <pubDate>Aug 10 2026 11:25:44 +0000</pubDate>
                                                    <category><![CDATA[森林文化の熟成]]></category>
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                <description><![CDATA[<!-- wp:paragraph -->
<p>島田錦蔵（1903-1992年）は、東京帝大、東京大学教授、東京農業大学教授、大日本山林会会長等を歴任した、昭和期を代表する林政学者、林業経済学者の一人である。教授就任を期して出版された『森林組合論－部落共有地の実相研究を基として－』（岩波書店、1941年）や、版を重ね、戦後長くこの分野の標準的教科書であった『林政學概要』（地球出版、1948年）をはじめとして著作も多い。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">44年8ヶ月にわたる「生活記録」</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>東京、山手線池袋駅のほど近くに島田は長く居を構えたが、そこで、城北大空襲に被災した。その日、1945（昭和20）年4月13日から島田は日記を書きはじめる。日記は昭和が終わり平成を迎えた1989（平成元）年12月31日まで続き、実に44年8ヶ月の長きにわたり、書き続けられた。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5568,"sizeSlug":"full","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-full"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260810_yamamoto2.jpg" alt="" class="wp-image-5568"/><figcaption class="wp-element-caption">島田錦蔵（『島田錦藏博士遺稿集 (小林記念林業文献センター叢書第1集)』、大日本山林会、1994年）</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>以前、ご子息に伺ったところでは、妻美恵子の他界後、日記の現物は失われたとのことである。残っていれば、貴重な戦後林政史、林業経済史の記録になっただろうことを考えると、大変残念である。ただ、処分される以前に、東京都豊島区が1995（平成7）年に企画した「五十年目の祈りー豊島区平和記念誌―」刊行に協力し、一部活字化された。また、その後、もう少し分量を増やし、ご子息が校正等をした『島田錦蔵日記I　昭和二十年四月から二十五年三月』（以下、『日記』）が私家版として、出版された。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>『日記』はもともと、仙花紙の学生答案用紙の裏面にしたためられたもので、被災後に島田が疎開した埼玉県北足立郡指扇村（現埼玉県さいたま市）と、その後戻った東京都豊島区池袋における、1945（昭和20）年4月13日から1950（昭和25）年3月31日の、占領期における、ほぼ毎日の記録が綴られている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>島田自身が「生活記録」と書くとおり、多くの記述は簡素で、メモ程度のものも多い。それでも、戦後の混乱の中、劣悪な交通事情を押して、島田が精力的にこなした校務、調査、普及、政府委員会などの仕事に関係した記述のほか、家族や地域社会、農作業記録など、日々の暮らしの様子が書かれており、貴重な記録史料でもある。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:columns -->
<div class="wp-block-columns"><!-- wp:column -->
<div class="wp-block-column"><!-- wp:image {"id":5569,"sizeSlug":"full","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-full"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260810_yamamoto3.jpg" alt="" class="wp-image-5569"/><figcaption class="wp-element-caption">『島田錦蔵日記』</figcaption></figure>
<!-- /wp:image --></div>
<!-- /wp:column -->

<!-- wp:column -->
<div class="wp-block-column"><!-- wp:image {"id":5570,"sizeSlug":"full","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-full"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260810_yamamoto4.jpg" alt="" class="wp-image-5570"/></figure>
<!-- /wp:image --></div>
<!-- /wp:column --></div>
<!-- /wp:columns -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">九死に一生を得た城北大空襲</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>1945（昭和20）年4月13日、14日両日の『日記』の書き出しはこうだ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:quote -->
<blockquote class="wp-block-quote"><!-- wp:paragraph -->
<p>「夜十一時四十分頃米機の焼夷弾無数に落下、池袋として最初の落下が我が家に落つ。」</p>
<!-- /wp:paragraph --></blockquote>
<!-- /wp:quote -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>家族の安否、自宅に落ちた焼夷弾の消火作業や周囲の延焼の様子、事後の細々とした対応などが綴られたのち、「美恵子等と長太郎宅に報告、長太郎宅にてニラの卵とぢにて夕飯を馳走になる。」で終わる。美恵子は前に書いたとおり、島田の妻、長太郎は指扇の親族である。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>『日記』は万事こんな具合で、戦争末期の東京帝大教授の日常が淡々と続く。愛知岡崎のプロペラ工場への勤労動員監督、新潟高田での農学校指導、新潟御代田の森林組合調査などの出張もこなしつつ、旅先の農作物栽培の様子、専門書の読書記録や乏しい食料を工夫した日々の献立など。やがて、敗戦を迎える。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>1945（昭和20）年8月16日と18日の『日記』。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:quote -->
<blockquote class="wp-block-quote"><!-- wp:paragraph -->
<p>「十二時に着校、一時より農学部教授会あり、終了後中山、山本、荻原にて自分が持参のトマトにて茶を呑み、暫定の防護宿直の当番割当は従来通りを続行に決定す。六・二五で帰宅の予定のところ、機関士の怠業にて五・二〇が八・〇〇に至りて漸く発車する始末。戦后の時局収拾の困難はこの辺にありといふか。」</p>
<!-- /wp:paragraph --></blockquote>
<!-- /wp:quote -->

<!-- wp:quote -->
<blockquote class="wp-block-quote"><!-- wp:paragraph -->
<p>「本学が占領軍の利用に供せらるることを予想し、学校に置いてある木炭を自宅へ運ぶことにし本日その一歩に着手す。」</p>
<!-- /wp:paragraph --></blockquote>
<!-- /wp:quote -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>戦後の混乱の中でも地方出張は続く。1945（昭和20）年10月には秋田、山形へ開墾地調査、12月には静岡島田の製材調査。『日記』12月22日の記述。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:quote -->
<blockquote class="wp-block-quote"><!-- wp:paragraph -->
<p>「工場にて製材品の各材種につき品種区分研究。特等、一等は割合に出ず、二等が量的に多く三等これに次ぐ、等外品も相当あり、等外品をいかに扱ふかに問題あり。」</p>
<!-- /wp:paragraph --></blockquote>
<!-- /wp:quote -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>『日記』の記述を数えると、戦後の劣悪な交通事情の中、年平均93日間の出張をしている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5566,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260810_yamamoto1-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-5566"/><figcaption class="wp-element-caption">島田邸庭のラクウショウ（現在、豊島区に寄贈され、池袋の森公園として一般開放）</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>島田が生きたのは、アジア・太平洋戦争の敗戦を経て、日本の森林と社会、経済が大きく変容する時期である。さきの戦争は私たちの暮らしを大きく変えた。しかし、『日記』が明らかにするのは、そこには何かはっきりとした境目があるわけではないことだ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>九死に一生を得た城北大空襲の日に、島田は日記を起筆し、昭和の終わりまで淡々とした日常を綴った。そして、島田が亡くなったのちも、私たちが生きる今日まで、日々は途切れなく続く。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>今年も鎮魂の8月を迎えた。近ごろの日本では、ニュースは連日戦争を伝え、公党や議員がヘイトスピーチをまき散らす。そんな日常にだんだん慣れっこになっている自分に慄き、自戒する。百年先の「森の国・木の街」に続く平穏な毎日のために、私は今何ができるだろうか。（国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 林業経営・政策研究領域主任研究員　山本伸幸）</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:columns -->
<div class="wp-block-columns"><!-- wp:column {"width":"33.33%"} -->
<div class="wp-block-column" style="flex-basis:33.33%"><!-- wp:image {"id":2580,"sizeSlug":"full","linkDestination":"none"} -->
<figure class="wp-block-image size-full"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2025/10/p20251010_yamamoto1.jpg" alt="" class="wp-image-2580"/></figure>
<!-- /wp:image --></div>
<!-- /wp:column -->

<!-- wp:column {"width":"66.66%"} -->
<div class="wp-block-column" style="flex-basis:66.66%"><!-- wp:paragraph -->
<p><a href="https://www.shinsensha.com/books/6545/" target="_blank" rel="noreferrer noopener"><strong>『森林と時間』</strong></a><br>山本伸幸編、新泉社刊<br>樹木の生命は数十年、数百年に及ぶ。森林と地域の持続的な関係の構築には長期の時間スケールが不可欠だが、一人の人間の一生では抱えきることができない。次世代への継承の困難さが増す農山村を見据え、人びとが地域の森林に刻んだ歴史を道しるべに、森と人のよりよい関係の未来像を探る。<br><strong>＜目次＞</strong><br>序章　森林の時間と人の時間　山本伸幸<br>第1章　山造りに出会った人びと　島﨑洋路と森林塾　三木敦朗<br>第2章　山村社会の継承と女性のライフコース　栃木県の山村の二〇〇年にみる女性たちの歩み　山本美穂<br>第3章　山と川と共に暮らす集落と住民の生活史　竹本太郎・佐藤周平・松村 菖<br>第4章　福島県浜通りの近代と森林・断章　山本伸幸<br>第5章　紙・パルプ産業と地域持続性の懸隔　王子製紙山林部の展開と現場作業組織の相互連関　早舩真智<br>第6章　赤井学校の時代　ある地方大学にみる国産材供給整備の源流　奥山洋一郎<br>第7章　森林管理の当事者性と専門性　林政の変遷と天竜・富士南麓にみる地域実践　志賀和人<br>終章　森林と人の関係を紡ぎ直し続けるために　山本伸幸</p>
<!-- /wp:paragraph --></div>
<!-- /wp:column --></div>
<!-- /wp:columns -->]]></description>

                <post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">5563</post-id>
            </item>
                    <item>
                <title>AIで森林経営計画を自動生成　林業DX・官民連携・環境価値化まで広がる現場改革【森林経営の動向2026】</title>
                <link>https://forestcircularity.jp/2026/08/num-332/</link>

                <dc:creator><![CDATA[『森林循環経済』編集部]]></dc:creator>
                <pubDate>Aug 07 2026 11:36:40 +0000</pubDate>
                                                    <category><![CDATA[林業の革新]]></category>
                                    <category><![CDATA[地域創生と森林]]></category>
                                <guid isPermaLink="false">https://forestcircularity.jp/?p=5551</guid>

                <description><![CDATA[<!-- wp:paragraph -->
<p>人手不足や採算性の低下といった課題に直面する日本の林業において、持続可能な森林経営に向けた取り組みが急速に進んでいる。AIを活用した経営・施業計画作成の自動化をはじめ、官民連携による経営管理支援、放置森林の価値化に向けた資金調達、企業保有林における環境価値の可視化、さらには生態系に配慮した「保持林業」の実践まで、デジタル技術に金融手法や新たな行政連携を掛け合わせた多様なアプローチが広がりを見せている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">マプリィ、AIで森林経営計画を自動生成する「mapryマップ」を提供開始</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>地理空間情報アプリやソリューションを手がけるマプリィは、AIプラットフォーム「mapry AI」構想を発表し、第一弾として森林経営計画を自動生成するウェブサービス「mapryマップ」の提供を6月から開始した。従来の計画づくりでは、毎木調査の集計や複雑な様式への転記作業など実務者の負担が非常に大きいことが課題だった。「mapryマップ」はAIチャット上での対話によって対象エリアの指定からデータ編集や更新、Excel・Word形式の計画書ドラフトの作成までを自動で処理する。さらに、地域や樹種別の特性に合わせた独自モデルにより、将来の成長予測やJ-クレジット算定に対応したCO2吸収量の算出も可能だ。手元の地上計測データを反映させることで分析の精度を高め、根拠を伴う計画書を出力できる。専門的なGIS操作を要しないAIによる自動化は現場のハードルを大きく下げ、データに基づく持続可能な森林経営の実践を力強く後押ししそうだ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5554,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260807_keiei1-1024x588.jpg" alt="" class="wp-image-5554"/><figcaption class="wp-element-caption">出典：株式会社マプリィ</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>※参考リンク<br><a href="https://mapry.co.jp/service/5790/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">AIプラットフォーム「mapry AI」構想を発表。第一弾として森林経営計画を自動生成する「mapryマップ」を提供開始 | 株式会社マプリィ</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">やましごと工房、徳島県美馬市・つるぎ町から「経営管理支援法人」に指定　自治体の森林経営実務を支援</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>一般社団法人やましごと工房は、徳島県美馬市およびつるぎ町より、森林経営管理法に基づく「経営管理支援法人」に指定された。専門知識や人員不足に悩む自治体に代わり、所有者の意向調査や森林計画の認定支援、市町村有林の管理など、地方自治体が抱える林政（森林・林業行政）実務全般をバックアップする。同法人は自ら森林整備事業を行わない独立した立場を保つことで行政の公平性を担保し、ドローンやレーザースキャナーを用いた森林DXによる優れた分析力を強みとする。美馬市およびつるぎ町では、すでに約2,000ヘクタールの森林集積や新規林業事業者の創出といった実績を挙げた。行政の実務負担を補完する先駆的な官民連携モデルとして、今後は全国の中山間地域における持続可能な森林経営の基盤づくりへの貢献を目指す。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>※参考リンク<br><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000123263.html" target="_blank" rel="noreferrer noopener">一般社団法人やましごと工房、徳島県美馬市・つるぎ町より「経営管理支援法人」に指定〜前例のない官民連携モデルと森林DXで持続可能な森林管理へ〜 | PR TIMES</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">放置森林の資産化で持続可能な森林経営を目指す　ForestFolksがシード資金調達を実施</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>森林アセットマネジメント事業を展開するForestFolksは、複数のベンチャーキャピタルなどを引受先としたシードラウンドの資金調達を実施した。調達した資金は、熟練のノウハウとデータを組み合わせて森林の資産価値を可視化する管理システム「Forester Earth（フォレスター・アース）」の開発加速をはじめ、自治体との連携強化や専門人材の採用に充てられる。同社は「1000年先も継続できる森林経営」を掲げ、管理が行き届かない放置森林にカーボンクレジットや防災、観光資源といった多面的な価値をデータに基づいて付与。2026年度中の「Forester Earth」β版ローンチと国内3地域での事業着手を見据え、現場の技術とテクノロジーを活かした「持続可能な資産（アセット）」への変革を目指している。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5556,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260807_keiei3-1024x581.jpg" alt="" class="wp-image-5556"/><figcaption class="wp-element-caption">出典：株式会社ForestFolks</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>※参考リンク<br><a href="https://www.forestfolks.jp/news/news0407" target="_blank" rel="noreferrer noopener">シードラウンドで資金調達を実施 | 株式会社ForestFolks</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">ミツカン、半世紀続ける循環型森林経営　保有林のCO2吸収量が「J-クレジット」に登録・認証</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>ミツカングループが四国に所有する約850ヘクタールの森林において、森林経営によるCO2の吸収量がJ-クレジット制度で正式に登録・認証された。ミツカンは創業以来、自然の恵みと深く関わっており、伝統的なお酢づくりに用いられる桶や樽、かつての物流手段であった弁才船の木材調達という本業の歴史に由来する形で、1975年から約半世紀にわたり森林経営を続けてきた背景がある。今回認証されたCO2吸収量は年間2,836トンに及び、国内グループ会社の2024年度における工場・オフィスからの温室効果ガス排出量（Scope1,2）の約7.6％に相当するという。発行されたクレジットは自社で削減が困難な排出部分の補完に充てるほか、再造林や育林などの保全活動へ再投資する方針だ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5557,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260807_keiei2-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-5557"/><figcaption class="wp-element-caption">出典：株式会社Mizkan Holdings</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>※参考リンク<br><a href="https://www.mizkan.co.jp/file.jsp?id=2021_Renewal/files/pdf/company/newsrelease/detail/newsrelease-260310-90.pdf" target="_blank" rel="noreferrer noopener">ミツカン、半世紀の森林経営を未来へ 保有林 CO₂吸収量を可視化 | 株式会社 Mizkan Holdings</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">王子グループが取り組む「保持林業」を映像化　生態系に配慮した森林経営の姿を発信</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>森未来は、王子ホールディングスが社有林で推進する環境配慮型手法「保持林業」の取り組みを伝えるPR映像を共同制作・公開した。保持林業とは、樹木を伐採する際に、生態系や生物多様性の保全に必要な樹木などを意図的に残す手法だ。国内では、北海道大学や森林総合研究所などと10年以上にわたり共同研究を重ねてきた歴史を持つ。同社によると民間企業が保持林業を掲げて実践する事例は国内初としている。関係者へのインタビューに加え、豊かな森林の姿や実際の林業作業、森林に生息する鳥たちの姿などをドローン映像も交えて描写。生き物の生息環境に配慮した木材生産に挑む姿勢をリアルに伝えている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:embed {"url":"https://youtu.be/qZyMx71ccW4?si=WtDtHv_MctSM7umI","type":"video","providerNameSlug":"youtube","responsive":true,"align":"center","className":"wp-embed-aspect-16-9 wp-has-aspect-ratio"} -->
<figure class="wp-block-embed aligncenter is-type-video is-provider-youtube wp-block-embed-youtube wp-embed-aspect-16-9 wp-has-aspect-ratio"><div class="wp-block-embed__wrapper">
https://youtu.be/qZyMx71ccW4?si=WtDtHv_MctSM7umI
</div><figcaption class="wp-element-caption"><a href="https://youtu.be/qZyMx71ccW4?si=WtDtHv_MctSM7umI" target="_blank" rel="noreferrer noopener">王子の森 保持林業プロジェクト - ネイチャーポジティブへの挑戦 (short ver.)</a></figcaption></figure>
<!-- /wp:embed -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>※参考リンク<br><a href="https://www.ojiholdings.co.jp/news/detail_002506.html" target="_blank" rel="noreferrer noopener">王子の森 保持林業プロジェクト ー ネイチャーポジティブへの挑戦 動画公開と記念トークイベント開催のお知らせ | 王子ホールディングス株式会社</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">大規模・効率的林業の実現へ「森林区画整理事業」の導入を提案　プラチナ森林産業イニシアティブが制度改革提言</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>プラチナ構想ネットワークは7月6日、「プラチナ森林産業イニシアティブ・フェーズ4成果報告会」を開催した。「森林・林業革新分科会」では、個々の事業者が精緻な森林経営計画や経営管理を実行する上で最大の障壁となっている、所有権の細分化や境界不明といった土地課題の解決に注力している。 具体的には、森林経営管理法に基づく集約化計画の実証や、都市計画の手法を応用して「路網整備」と「境界明確化」を一体的に進める「森林区画整理事業」の導入を提案。さらに地籍調査と連携した「森林境界明確化（国土調査法19条5項指定や地籍調査第8条申請の活用）」を求めている。 また、林地集約を起点とした金融商品化（ファンド化）や民間取引を活発化させるため、登録免許税や不動産取得税などの「税制上の特例・負担軽減」も提言しており、マクロな制度設計からの「儲かる林業」への転換を強く訴えている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5558,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260807_kukaku-1024x534.jpg" alt="" class="wp-image-5558"/></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><a href="https://platinum-network.jp/2026/07/06/17/00/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">プラチナ森林産業イニシアティブ フェーズ4成果報告 一般社団法人プラチナ構想ネットワーク</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->]]></description>

                <post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">5551</post-id>
            </item>
                    <item>
                <title>グローバルネイチャーポジティブサミット2026熊本で見えた次の論点　自然の可視化から自然価値の市場創出に向けた議論の加速を</title>
                <link>https://forestcircularity.jp/2026/08/num-331/</link>

                <dc:creator><![CDATA[相川高信]]></dc:creator>
                <pubDate>Aug 05 2026 10:46:58 +0000</pubDate>
                                                    <category><![CDATA[森林と接続する社会的共通資本]]></category>
                                <guid isPermaLink="false">https://forestcircularity.jp/?p=5536</guid>

                <description><![CDATA[<!-- wp:paragraph -->
<p>7月14日と15日に熊本市で「グローバルネイチャーポジティブサミット2026」が開催され、本会議には約2,700人が、同時開催の「NATURE TECH!」展には14,000人以上が参加した。筆者も2日間にわたり参加したが、とても前向きな空気を感じることができた。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>当初公表が予定されていたNature Positive Initiativeによる「自然の状態（State of Nature）」の公表は見送られ、10月にアルメニアで開催されるCOP17に合わせて公表されることになった。自然資本の測定手法や評価指標については依然として議論が続いており、「自然をどう測るか」という課題が残されていることも改めて示された。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>一方で、大きな課題として感じていることは、自然の価値の計測のその先にあるはずの「自然価値の市場」の創出についての議論を加速させる必要があるということだ。そのためには、すでにある程度発展している炭素市場を参照しつつ、水源かん養や生物多様性保全など、その他の自然の価値の特性を見極めて、適切な制度設計を行うことが重要である。結論を先に述べれば、自然の価値の取引は、炭素市場とは異なり、ランドスケープアプローチによるローカル単位が基本となるだろう。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>※本コラムは7月中旬に執筆したものです。7月28日に熊本県で発生した地震により被害を受けられた皆さまに、心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">「自然をバランスシートに載せる」ことの意味</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>今回のサミットで耳にすることが多かったキーワードが、「Nature on the Balance Sheet（自然をバランスシートに載せる）」である。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>従来の経済システムでは、森林、水、土壌、生物多様性がもたらす便益は「外部性」として扱われてきた。例えば、森林を伐採すれば木材販売による収益は計上されるが、一方で水源かん養機能や洪水防止機能の喪失は、会計上ほとんど評価されない。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>これに対し、自然を経済活動を支える「資産（Asset）」として捉えるという「自然資本論」の考え方が広がっている。これには2つの意味がある。1つは、工場などの生産設備と同じように、自然を経済活動に必要な資本・資産として位置付けることを目指している。2つ目は、森林は単なる木材生産地ではなく、炭素を固定し、水を貯え、洪水を防ぐ機能を持っており、加えて生物多様性を維持するといった多様な生態系サービスを生み出している資産であると捉えることである。このことにより、適切な管理は、資産としての森林の価値を向上させるが、反対に不適切な取扱いは、価値を減らすことになる。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">社有林のBSへの計上では不十分か？</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>一方で、コラムをお読みの森林・林業関係者の中には、「企業の社有林はすでに資産として扱われているのではないか」と思われる方もいるだろう。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>実際そのとおりで、国内外を問わず、社有林を保有する製紙産業などの森林・木材企業は、その価値をバランスシートに計上している。ただし、現在の会計で評価されているのは主に、土地の価値に立木の価値（木材価値）を加えたものになっており、森林が生み出す生態系サービスの多くは、依然として会計の外側に置かれている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>確かに、中南米や東南アジアの大規模な植林地の開発では、社有林の中に保護区を設ける場合が多いが、それは規制に対応するための「費用（コスト）」であって、企業にとっての価値を生んでいるものではない。したがって、以前のコラムでも紹介したISFC（International Sustainable Forestry Coalition）の取り組みは、この範囲を拡張することを目指している。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>なお、米国などでは、かつては森林経営から製材・製紙業までを手掛ける垂直統合型の企業が存在したが、資本効率を求める投資家の要求で、多くが社有林を売却することになった。こうした経緯も振り返りつつ、責任ある森林経営が可能な仕組みを考える必要がある。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">本当の挑戦は「可視化」ではなく「市場化」</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>サミットでも多くの企業の出展があったが、近年、衛星データなどの自然価値を計測し「可視化」するための技術の発達が目覚ましい。しかし、大事なことは、その先にある「市場化」の議論を加速させていくことである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>例えば、ある企業が保有する森林の生物多様性を計測した上で貨幣換算し、その価値を1億円と評価できたとしても、その価値を購入する「買い手」が存在しなければ、それはあくまで参考情報である。投資家が本当に注目するのは、キャッシュフローを生むか、資本コストを下げるかの2点だからである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>その意味で、森林が健全に管理・経営されることにより、例えば災害リスクが低減できるのであれば、資本コスト（金利）が下がり、資本調達を容易にすることができる可能性がある。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>保険業界の議論もこれに近い。気候変動の影響もあって、自然災害の増加・激甚化により保険金支払の増加に直面している世界の保険業界は、自然関連のリスクを定量化し、保険加入者に適切なリスク回避を促そうとしている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">水と生物多様性価値の市場化に向けた方向性</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>一方で、キャッシュフローを生むためには、新たな売り上げが立たなければならない。そのためには、森林の生態系サービスの特性をよく見極め、「市場を創る」取り組みを始める必要がある（※表1）。なお、従来型の木材であっても、自然に配慮した製品というマーケティングによりリーチできる顧客もいると想定されるが、そのような市場はニッチにとどまる可能性も高い。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5538,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260806_aikawa1-1024x331.jpg" alt="" class="wp-image-5538"/><figcaption class="wp-element-caption"><strong>表1：各生態系サービス（価値）の特徴</strong>（注：生物多様性保全の指標は、Nature Positive Initiativeが提案しているState of Nature指標で仮置きしている）</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>炭素市場が成長しているのは、CO2排出削減を求められる企業という明確な買い手が存在するからである。しかも、CO2という共通単位があり、世界のどの場所で排出削減を行っても、地球環境に与える効果は変わらない。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>これに対し、水や生物多様性など他の生態系サービスは事情が異なる。例えば、水は典型的なローカル資源であり、熊本の地下水問題は、北海道の森林整備では解決できない。同様に、生物多様性も地域固有性が極めて強い。したがって、水市場や生物多様性市場は炭素市場のようなグローバル市場にはなりにくく、むしろ流域単位の市場あるいは相対取引が中心になる可能性が高い。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>特に注目したいのは水である。近年、半導体工場やAI向けデータセンター、飲料メーカーといった大規模利用者が増加している。気候変動の影響も相まって、国連大学は「水破産」というショッキングな報告書を公表している。さらにTNFD（Taskforce on Nature-related Financial Disclosures）の普及によって、水リスクの開示が求められるようになれば、企業は流域の水資源の安定確保により大きな関心を持つようになる。そうなれば、下流の利用者が、従来も負担してきた水道インフラの整備・運用に加えて上流森林の管理費用を負担するという仕組みが現実味を帯びてくる。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>生物多様性の価値については、出発点になるのは、地域でどのような生物に価値を見出し、その生息地を保存したいかという議論になる。フィンランドでは、地域で保全すべき生態要素を「ショッピングリスト」として政府が公開し、保全を行った所有者に補償金を支払うMETSOプログラムを実施している。日本においては、森林環境譲与税を活用して、最初の「価値の買い手」になれる。また、地方自治体は一般市民や林業従事者に対する教育や、価値取引のプラットフォームづくりやアプリ開発に投資もできるだろう。そして林業従事者が、日々の仕事の中で見つけた生き物をシェアすることや、伐採をせずに保全した広葉樹に対して、「マッチングギフト」のように、流域内だけではなく、サプライチェーンでつながっている企業や消費者が「環境支払い」をする仕組みも構想できる。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">まとめ</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>今回の熊本で開かれたグローバルネイチャーポジティブサミットは、今後の社会変革の呼び水となる画期的な国際会議だった。今後の実装に向けては、本コラムで書いた市場創出の議論を、森林を実際に管理する林業関係者を巻き込み、ローカル発で仕掛けていくことが肝要であるように思う。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>その意味で、今後の森林・林業界に必要なのは、「林業」から「森林資本経営」への発想転換である。木材価格だけを見る時代から、炭素価格、水価値、生物多様性価値を含めて森林を評価する時代へ移行しつつあることを関係者が理解することが必要である。（PwCコンサルティング合同会社　PwC Intelligence シニアマネージャー　相川高信）</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>参考文献：<br>・ 東京大学未来ビジョン研究センター　グローバル・コモンズ・センター（2025）「<a href="https://cgc.ifi.u-tokyo.ac.jp/en/topics/making-natural-capital-count-an-investment-agenda/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Making Natural Capital Count: An Investment Agenda</a>」<br>・ 国連大学水・環境・保健研究所（2026）「<a href="https://unu.edu/inweh/collection/global-water-bankruptcy" target="_blank" rel="noreferrer noopener">地球規模の水破産：ポスト危機時代における限界を超えた水利用</a>」<br>・ 相川高信「<a href="https://forestcircularity.jp/2026/03/num-266/">森林を起点としたランドスケープアプローチ ― 流域で「ネイチャーポジティブ」を定義する</a>」（森林循環経済・2026年3月25日記事）<br>・ 相川高信「<a href="https://forestcircularity.jp/2026/04/num-283/">水源涵養を経済価値に－森林管理の効果をツールで定量化し評価へつなぐ</a>」（森林循環経済・2026年4月22日記事）</p>
<!-- /wp:paragraph -->]]></description>

                <post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">5536</post-id>
            </item>
                    <item>
                <title>林業機械を森で実演する「AUSTROFOMA 2027」　日本が学ぶべき急斜面を制する技術と発想</title>
                <link>https://forestcircularity.jp/2026/08/num-330/</link>

                <dc:creator><![CDATA[小林靖尚]]></dc:creator>
                <pubDate>Aug 04 2026 12:16:44 +0000</pubDate>
                                                    <category><![CDATA[林業の革新]]></category>
                                <guid isPermaLink="false">https://forestcircularity.jp/?p=5511</guid>

                <description><![CDATA[<!-- wp:paragraph -->
<p>AustroFomaはAustria（オーストリア）で4年に一度、ほぼ全ての展示品や機械に触れられ、そして実演をする、世界最大規模の林業機械展だ。2027年9月21日～23日の3日間、AustriaのOberösterreich（オーバーエスターライヒ）州のシュレーグル修道院（Stift Schlägl）所有林（ホッホフィヒト〈Hochficht〉）で開催される予定だ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>最大の特徴は、森林内での稼働実演である。機械や機器を実際の森林環境で稼働させて見せる実演展示会で、通常の展示会のように「静置展示のみ」ではない点が魅力だ。チェーンソー、トラクター、ハーベスタ、集材用ウインチ、オートチョーカーなど、伐出から搬出までの機械・機器が一通りそろい、オーストリア国内でサービス提供しているメーカーや販売会社が中心になって出展する。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>ズラリと並ぶ13社のタワーヤーダ。全てが伐倒～集材の実演をしている。この規模での機械展を見たことがなく、2011年にそのスケールと意気込みの違いを見せつけられた。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:columns -->
<div class="wp-block-columns"><!-- wp:column -->
<div class="wp-block-column"><!-- wp:image {"id":5515,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260804_kobayashi2-1024x468.jpg" alt="" class="wp-image-5515"/><figcaption class="wp-element-caption">出典：Austrofoma 2027</figcaption></figure>
<!-- /wp:image --></div>
<!-- /wp:column -->

<!-- wp:column -->
<div class="wp-block-column"><!-- wp:image {"id":5516,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260804_kobayashi3-1024x626.jpg" alt="" class="wp-image-5516"/><figcaption class="wp-element-caption">出典：Google Mapより</figcaption></figure>
<!-- /wp:image --></div>
<!-- /wp:column --></div>
<!-- /wp:columns -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">2011年から毎回参加する楽しみは</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>私は2011年、2015年、2019年、2023年の連続4回参加している。もちろん来年（2027年9月）も行く予定だ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5519,"sizeSlug":"full","linkDestination":"none"} -->
<figure class="wp-block-image size-full"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260804_kobayashi4.jpg" alt="" class="wp-image-5519"/></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:image {"id":5513,"sizeSlug":"full","linkDestination":"none"} -->
<figure class="wp-block-image size-full"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260804_kobayashi1.jpg" alt="" class="wp-image-5513"/><figcaption class="wp-element-caption">2011年に開催されたAustroFoma（AlfaForum小林撮影）</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>2011年、いまから15年前にAustriaで目にした資料を紹介する。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>林業は2～4名程度でチームを組んだ作業班が対応していくことが多い。その素材生産量が高性能林業機械の進展とともに上昇しているグラフである。一般的に3名/班で、20立方メートル/日＝60立方メートル/日・班となり、年間200日の素材生産ができれば１万2000立方メートル/年・班となる。Austriaではこのレベルが2000年に達成済みであり、その後も林業機械の進展や施業の工夫によって上昇し続けるであろう…という数値情報だ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5520,"width":"auto","height":"700px","sizeSlug":"full","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-full is-resized"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260804_kobayashi6.jpg" alt="" class="wp-image-5520" style="width:auto;height:700px"/></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>2025年12月、プラチナ構想ネットワークとの共同企画・共催でAustria視察時に、コンラッド社のタワーヤーダ施業現場で間伐を見学した。説明の中で「間伐で12,000立方メートル/年・班の生産実績となっている…」と聞き、「主伐（皆伐）ではなくて間伐ですよね？」と聞き直した。先方からは「主伐ならば2～3人/作業班で2万～2.5万立方メートル/年が目標であり、実現している…」との回答だった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>上記のグラフ図は素材生産効率の良い主伐前提の数字と見て良いが、40立方メートル超/人・日の生産量まで伸びているということになる。我が国でのそれは半分以下だ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">急斜面だからこその工夫と開発</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>個人的な興味で、毎回注意してみていることがある。一つはTether System（テザー、ウインチサポート）だ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>下の写真は2011年のAustroFomaに撮影したものだ。写真ではワイヤーが見えにくいかもしれないが、上下にワイヤーを張り、そのワイヤーのサポートを受けてフォワーダが往復する。作業道はつけていない。上部ではハーベスタが作業をしている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5521,"width":"auto","height":"700px","sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large is-resized"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260804_kobayashi7-683x1024.jpg" alt="" class="wp-image-5521" style="width:auto;height:700px"/><figcaption class="wp-element-caption">2011年に開催されたAustroFoma（AlfaForum小林撮影）</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>日本では斜面にコブがある場合が多いので、単純に当てはめることはできないだろうが、「新しい！これは工夫次第で我が国の林業でも使える！！」と思った。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>日本の林業現場は「泥質」の地盤が多く水分も多く含んでいる。キャタピラでも泥濘にもぐってしまう場合が見受けられる。Austriaは「岩質」の地盤が多く、ホイール式でも走行が容易とされている。Austriaではハーベスタヘッドをつけている重機でも6～8輪のホイール式が普及しているのは、地盤の「質」によるものであると言われている。林道～林業専用道は10トン車超のトラックやトレーラが入れ、恒常的に使える道路が多いが、日本では雨が降ると林道や林専道に水が流れた跡がついて、修復しないと大型トラックの走行が困難になってしまう場合も少なくない。フォワーダを中心とする重機が通る「作業道」も同様のこととなる。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>そこで、できるだけ道路開設をしなくて良い方式が試されている。このTether System（ウインチサポート）の活用は、この課題に対する一つの解決策になり得ると考えられる。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>4年に一度のAustroFoma、毎回Tether Systemは展示機種が増え、また大型の高性能林業機械をサポートできるようになっている。下の2枚の写真は2023年に開催されたAustroFomaでのものだ。12年前の2011年AustroFomaと較べると、明らかに大きな重機がサポートされている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:columns -->
<div class="wp-block-columns"><!-- wp:column -->
<div class="wp-block-column"><!-- wp:image {"id":5522,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260804_kobayashi8-779x1024.jpg" alt="" class="wp-image-5522"/><figcaption class="wp-element-caption">2023年に開催されたAustroFoma（AlfaForum　小林撮影）</figcaption></figure>
<!-- /wp:image --></div>
<!-- /wp:column -->

<!-- wp:column -->
<div class="wp-block-column"><!-- wp:image {"id":5523,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260804_kobayashi9-786x1024.jpg" alt="" class="wp-image-5523"/></figure>
<!-- /wp:image --></div>
<!-- /wp:column --></div>
<!-- /wp:columns -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>左の写真、少々わかりにくいが全輪とハーベスタアームの間にワイヤーが映っている。大型重機をサポートするために、ワイヤーの吊るし元の工夫がある。複数の立木にワイヤーを括りつける場合もあるが、上部の林道から施業地に入ったところにスキッダーをもっていき、そのブレードを地盤に食い込ませるように置く。スキッダーブレードの中央から出るワイヤーウインチからワイヤーを伸ばし、その先に重機がある。写真を見ておわかりのとおり、斜度は30度を超えているところでも、Tetherと車輪への専用チェーン装着により、作業道ナシでも作業が進められる。大幅なコストダウンを実現している。この技術はさらに進展する方向であり、わが国でも応用が期待されるところだ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">軽量化にも注目すべき</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>2019年、2023年のAustroFomaで、ハーベスタヘッドやグラップルのメーカーブースで新しい製品の特長を説明してもらった。「〇〇%、または〇kgの軽量化を達成しています」と誇らしげに言っているのが印象に残っている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>重たいものを動かす、ハーベスタヘッドの「掴む～切る～離す」の繰り返しは軽いほうが良い。たとえば単純計算として、1kgの質量の物体を上向きに1m動かすには約9.8J（ジュール）のエネルギーが必要である。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>E = m g h = 1 × 9.8 × 1 ≒ 9.8 J　（重力加速度は9.8 m/s2乗とする）</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>さて、軽油（ディーゼル油）1リットルを単純に燃焼させると約 38.5 MJ（メガジュール）/リットル＝38,500,000J（ジュール）/リットルのエネルギーが発生するが、ディーゼルエンジン単体での燃焼効率（動力に使えるエネルギー効率）が35～40％とされている。さらに油圧効率や摩擦を考えると、トータルでは20％程度のエネルギーが作業のために使っているのではないか？</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>1年間の伐倒～搬出作業において、重機そのものや、ハーベスタヘッドが1kg軽量化されるだけで、どれだけエネルギー消費が少なくなるか？　ランニングコストの低下に加え、軽くすることは地球環境にも大きな貢献をしている。これを誇らしげに説明してくれることに納得する。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>余談であるが、電気自動車の開発と普及が期待されているが、車両重量が重たくなっては本末転倒なのだ。全ての動くものは「軽量化」を徹底する方が良策と考える。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>2027年9月21日～23日のAustroFoma、プラチナ構想ネットワークの革新林業部会と共同でツアー企画を立てる予定である。百聞は一見に如かず…今から予定を空けておこう！！（株式会社アルファフォーラム・代表取締役社長、プラチナ森林産業イニシアティブ・ステアリングコミッティー 小林靖尚）</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>※参考サイト<br><a href="https://austrofoma.at/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">Austrofoma 2027</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->]]></description>

                <post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">5511</post-id>
            </item>
                    <item>
                <title>470人が住民出資した木材工場は、いかに黒字化したのか　 LVL工場オロチ、経営改革の20年【日南町・森林循環の現場：2】</title>
                <link>https://forestcircularity.jp/2026/08/num-329/</link>

                <dc:creator><![CDATA[『森林循環経済』編集部]]></dc:creator>
                <pubDate>Aug 03 2026 08:45:12 +0000</pubDate>
                                                    <category><![CDATA[建築物の木造化・木質化／第2の森林]]></category>
                                    <category><![CDATA[地域創生と森林]]></category>
                                <guid isPermaLink="false">https://forestcircularity.jp/?p=5490</guid>

                <description><![CDATA[<!-- wp:paragraph -->
<p>※前回の記事はこちら<br><a href="https://forestcircularity.jp/2026/07/num-322/">人口3700人の町に年間12万立方mの原木が集まる　林業の採算を変えた木材団地と全量引き取り【日南町・森林循環の現場：1】</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>鳥取県南西部に位置する人口約3700人の日南町。山から切り出される原木の「全量引き取り」という森林循環モデルの心臓部を担うのが、木材団地の一角にあるLVL（単板積層材）工場「オロチ」だ。山から集まる多様な材を受け入れるこの工場は、最初から順風満帆に動き出したわけではない。かつて市場から冷遇され、赤字に苦しんだ創業期を経て、地域資本で設立された工場はいかに黒字化を果たしたのか。地域への責任を背負いながら、商品を見直し、品質を磨き、資源を無駄なく生かし、市場と採算に向き合い続けた20年の歩みを追う。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">住民株主と毎朝のおくやみ欄</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「日野川の森林木材団地」の広大な敷地の中に、木材工場が連なっている。「株式会社オロチ」という一風変わった社名は、日本神話の「八岐大蛇（ヤマタノオロチ）」に由来している。この工場は2006年、日南町の地域再生計画認定を契機に、森林組合や山主である町民など約470名におよぶ住民出資によって設立された。資本金9400万円の多くが、地域の人々の「林業を再生してほしい」という願いとともに集められた地域資本である。住民出資で生まれた工場だけに、経営陣には事業を継続する責任が重くのしかかる。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>しかし、設立から20年近くが経過した現在、高齢化が進む地方ならではの課題が突きつけられている。オロチの総務担当者は、朝に新聞の「おくやみ欄」をチェックすることから一日を始める。株主の多くが高齢化し、他界されるケースが増えているためだ。相続が発生しても、その子ども世代の多くは都市部に移住しており、連絡すらつかないことが少なくない。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5504,"width":"auto","height":"700px","sizeSlug":"full","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-full is-resized"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/nichinan21.jpg" alt="" class="wp-image-5504" style="width:auto;height:700px"/><figcaption class="wp-element-caption">写真：オロチの相見社長</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「担当者が訃報を見つけては、都市部の遺族の居所を追いかけ、一つひとつ株式の整理に奔走している」と相見晴久社長は明かす。地元の期待を背負う地域企業の重みが、このおくやみ欄をチェックするという日々の泥臭いルーティンに凝縮されている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">全量引き取りを支えるLVL</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>LVLとは「Laminated Veneer Lumber」の略で、日本語では「単板積層材（たんぱんせきそうざい）」と呼ばれる。同じく木を接着して作る合板と混同されやすいが、この二つは構造も用途も異なる。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>合板は、薄く剥いた木の板（単板）を、繊維方向が交互に直交するように重ねて貼り合わせる。反りや収縮が起きにくい「面」としての性質が生まれるため、床の下地や壁材などに使われる。一方のLVLは、すべての単板の繊維方向を平行（同方向）に揃えて積層し、プレスして接着する。繊維方向を揃えることで、柱や梁などの構造材に適した強度性能を持つようになる。さらに、LVLは無垢材と比べて強度性能のばらつきを抑えやすく、構造計算に用いる性能を把握しやすいという特徴がある。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5493,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260803_nichinan22-1024x627.jpg" alt="" class="wp-image-5493"/><figcaption class="wp-element-caption">写真：丸太を「大根の桂むき」のように厚さ3〜4ミリの薄い単板に剥く</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5494,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260803_nichinan23-1024x597.jpg" alt="" class="wp-image-5494"/><figcaption class="wp-element-caption">写真：すべての単板の繊維方向を平行に揃えて積層しプレスして接着する</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>丸太を「大根の桂むき」のように厚さ3〜4ミリの薄い単板に剥き、それらを何層も重ね合わせることで、木が本来持つ「節」などの欠点が全体に分散されるためだ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>また、製材用には使いにくい曲がり材や小径材も活用しやすいという利点もある。原木を用途別に振り分ける木材団地の中で、オロチは木の全量引き取りを支える重要な出口の一つとなっている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">「ゴミ」と冷遇された営業から、執念の商品転換</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>このLVL技術を武器に、住民の夢を乗せて稼働したオロチだったが、待っていたのは厳しい赤字の連続だった。当初、オロチが目指したのはスギの管柱（くだばしら）の製造販売だった。当時、まだ認知度の低かった「スギのLVL」を売るため、相見社長自ら全国のプレカット工場や建材問屋へ営業に回ったが、風当たりは強かった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「どこに行っても『スギのLVLサンプルなんてゴミになるから持って帰れ』と相手にされない。本当に悔しかった」と相見社長は振り返る。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>赤字が累積し、存亡の危機に立たされた設立5〜6年目、相見氏が取締役に就任し、経営のバトンを渡された。託されたのは「とにかくこの赤字を止めろ」という悲壮な指令だった。ここから、オロチの執念の商品転換が始まる。需要が伸び悩む管柱から、間柱（まばしら）や野縁材（のぶちざい）、筋交いなど、住宅の構造や下地に使われる部材へのシフトを決断したのだ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5495,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260803_nichinan24-1024x676.jpg" alt="" class="wp-image-5495"/><figcaption class="wp-element-caption">写真：オロチのLVL工場</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>同社は2008年にはスギ構造用LVLとしていち早くJAS（日本農林規格）認定を取得していた。繊維方向を揃えて接着・プレスするLVLであれば、スギ特有の乾燥や加工時の狂いを抑え、強度性能を極めて安定させやすい。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>さらに、環境への配慮として、国際的な森林認証である「FSC森林認証」の加工・流通過程（CoC）認証も獲得した。品質と環境への配慮が認められたことで、大手ハウスメーカーの調達方針に合致し、安定した販路の開拓につながった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>なお、オロチは特定のハウスメーカーへの依存を避けるため、あえて1社専売のオファーを断り、複数社購買（相買い）をルールとして販路を分散させるなど、安定した経営基盤の維持にも細心の注意を払いながら操業を続けている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">大手との取引を支えた「全量検査」</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>商品転換後、大手ハウスメーカーとの取引を継続するうえで重要となったのが、工場内の品質管理である。それを支えるのが、徹底した「単板の全量チェック体制」だ。丸太を薄く剥いた単板は、1枚ごとに強度や水分量（含水率）に必ずばらつきがある。オロチでは、この1枚1枚の単板すべてを、超音波測定器や水分センサーを搭載した検品ラインに通し、ヤング係数（強度）と含水率を測定して選別している。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5496,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260803_nichinan25-1024x653.jpg" alt="" class="wp-image-5496"/><figcaption class="wp-element-caption">写真：単板すべてを測定し厳密に選別</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>特に水分量の管理は重要だ。LVLは単板を何層も接着剤で重ねて熱プレスするが、単板の水分量が高いと、熱圧時に内部の水分が蒸気化し、製品が剥離する「パンク（熱圧時の剥離不良）」を引き起こしてしまう。相見社長によると、接着不良を防ぐため、単板の含水率を社内基準に沿って目安として7%以下に管理しているという。強度と含水率に応じて選別された単板を積層することで、出来上がるLVLは高い品質の安定性を確保する。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「厳しい品質管理を求めてくる大手ハウスメーカーに対して、16年近く納品を続けてきて、重大なクレームを出したことがない。これは現場の人間全員の誇りです」と相見社長は語る。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">顧客の施工コストまで減らす「ジャストサイズ生産」</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>品質で取引の土台を築いたオロチは、次に顧客の施工現場の負担軽減まで踏み込んだ。それが、実質的なコストを削減する「ジャストサイズ生産」である。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>通常の製材工場では、規格化された定尺の長さ（例：3メートル、4メートル）で出荷するのが当たり前だ。しかしこれでは、実際の建築現場の寸法に合わせてカットした際、必ず「端材」のロスが発生し、現場での産廃処理コストも発生する。オロチはこの常識にとらわれず、ビルダーから「2800ミリで欲しい」と要求されれば、工場側でミリ単位の精密カットを施した「ジャストサイズ」で出荷する体制を整えた。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5497,"width":"auto","height":"700px","sizeSlug":"full","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-full is-resized"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260803_nichinan26.jpg" alt="" class="wp-image-5497" style="width:auto;height:700px"/><figcaption class="wp-element-caption">写真：ミリ単位で正確に切り揃えられた構造用LVL</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「ミリ単位で均一な強度を保てるLVLだからこそ、工場での精密なカットが可能になる。単価だけを見れば決して安くはないが、現場の施工ロスや産廃コストを合算した『トータルコスト』で見れば、結果的にうちを使うのが一番安くなる。ビルダーはそこに価値を見出してくれている」と相見社長は語る。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>顧客の現場の無駄を省くこの工夫こそが、価格だけではない価値を提供できるようになった同社の強みと言える。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">在庫を持たない経営、森林組合との二人三脚</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>経営の足腰を支えるのは、工場内の技術や工夫だけではない。日南町森林組合との強力な二人三脚、そして端材や廃棄物を資源として生かしきる資源循環システムにもある。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>木材加工工場では一定量の原木在庫を抱えることが運転資金の負担になりやすい。しかしオロチは自社で原木の在庫をほとんど抱えず、調達窓口を日南町森林組合に一本化している。オロチで使用されるスギやヒノキの原木は、実に95％以上がこのルートを通じて供給される日南町内産だという。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>森林組合は、山から集荷した原木を木材団地内にある集積場に一時ストックし、オロチの操業ペースに合わせて、必要な量を必要なタイミングで供給している。組合が一時的な保管・物流機能を全面的に引き受けることで、オロチの運転資金への負担は大きく軽減されているのだ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>また、工場から出る端材や樹皮などの廃棄物も、徹底的に資源として切り分けて使い切る。<br>オロチでは、丸太から製品になる歩留まりは、おおむね55〜60％だという。残りの40〜45％は、丸太を削り出す過程や端部のカットによって発生する端材や樹皮、木屑となるが、オロチではこれらを決して「ゴミ」にせず、無駄なく使い切る仕組みを整えている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5498,"width":"auto","height":"700px","sizeSlug":"full","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-full is-resized"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260803_nichinan27.jpg" alt="" class="wp-image-5498" style="width:auto;height:700px"/><figcaption class="wp-element-caption">写真：工場内に設置されたバイオマスボイラー</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>端材や木屑の一部は、工場内に設置された自社のバイオマスボイラーの熱源として活用される。発生する熱と蒸気は、丸太を柔らかくする「蒸煮」工程や、単板の乾燥機、プレス機の熱源として自家消費され、外部エネルギーコストの削減に直接つながっている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>さらに、接着剤のついていない綺麗な端材は製紙用の木質チップとして外部に売却され、樹皮は地元農家の堆肥などに有効活用される。工場から出る木質廃棄物を余すところなくカスケード利用する体制が確立されている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">「適正規模」を維持する、引き算の経営判断</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>オロチが選んだのは、「あえてフル生産をしない」という適正規模の維持の判断だった。かつてオロチは工場をフル稼働させ、月間2000立方メートルを超える限界ギリギリの増産を行っていた時期があった。しかしその結果、従業員の残業代や工場の深夜電気代などが跳ね上がり、売上を伸ばしても利益率が下がるという課題に直面していた。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「ある一定の生産ラインを超えると、急激にコストが増加して利益効率が落ちることがデータ分析でわかった。そこで、あえて生産量を15％削減する『減産』を決断した」と相見社長は明かす。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>適正規模に操業を抑えた結果、残業代や電気代が浮き、利益を残せる操業体制につながった。市場の需要に振り回されることなく、地域の資源量と工場のキャパシティに見合った「引き算の判断」が、会社の足腰を強固にした。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5499,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260803_nichinan28-1024x647.jpg" alt="" class="wp-image-5499"/><figcaption class="wp-element-caption">写真：工場内では外国人材も活躍</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>また、こうした安定操業を支える上で、人手不足が深刻な日南町における人材の確保も欠かせない要素だ。オロチでは従業員73名のうち6名のフィリピンからの技能実習生を受け入れており、現場の安定操業を維持するうえで不可欠な戦力となっている。会社では、彼らが安心して暮らせるようアパートの手配や生活のサポートを地域と連携して行っており、地方の操業現場を支える土台を築いている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">地域への責任と、採算への厳しいまなざし</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>住民出資で生まれたオロチは、現在では年間売上約16億円規模に成長し、中四国エリアの国産材流通と日南町の森林経済を支える拠点となった。オロチという確かな出口が機能しているからこそ、山主は安心して木を切り出すことができ、森林組合の「全量引き取り」という約束が維持できている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>創業時に約470人の住民株主から託された工場を存続させるため、売れない商品を見直し、顧客が求める品質とコスト、工場の採算に向き合い続けた。その歩みは、地域に支えられながら事業を続ける地方企業に多くの示唆を与えている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>木は売れるようになり、巨大な出口も維持できるようになった。しかし、持続可能な森林循環経済には、さらに立ちはだかる壁がある。次回は「伐ったら植える」という循環のバトンを繋ぐため、廃校の跡地を最新鋭の「苗木工場」へと再生させた日南町樹木育苗センター（ウッドカンパニーニチナン）のイノベーションを追う。＝続く</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5500,"sizeSlug":"full","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-full"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260803_nichinan29.jpg" alt="" class="wp-image-5500"/><figcaption class="wp-element-caption">写真：オロチ発・森林サイクル（出典：オロチ）</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>※参考リンク<br><a href="https://orochi-lvl.com/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">株式会社オロチ</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->]]></description>

                <post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">5490</post-id>
            </item>
                    <item>
                <title>【神主の目線】「中今」の時間軸で企業緑地を経営資産に変える ‐ 鎮守の森から考えるTNFD時代の自然資本経営</title>
                <link>https://forestcircularity.jp/2026/07/num-328/</link>

                <dc:creator><![CDATA[青木和洋]]></dc:creator>
                <pubDate>Jul 30 2026 11:20:57 +0000</pubDate>
                                                    <category><![CDATA[森林と接続する社会的共通資本]]></category>
                                <guid isPermaLink="false">https://forestcircularity.jp/?p=5467</guid>

                <description><![CDATA[<!-- wp:paragraph -->
<p>※前回のコラムはこちら<br><a href="https://forestcircularity.jp/2026/07/num-316/">【神主の目線】企業緑地の価値はどう伝えるべきか ― 鎮守の森から考えるTNFD時代の自然資本経営</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">「中今」の3つのルール設計とTNFDへの接続</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>前回のコラムで論じた「アジール（中立・自由領域）としての企業緑地」という定性的な価値を、どのようにして具体的な経営戦略やTNFD（自然関連財務情報開示タスクフォース）の開示フレームワークに落とし込めばよいのだろうか。ここでは、「中今（なかいま）」という神道の概念を用いて、企業が明日から実践すべき3つの具体的なアクション（ルール設計）を提示する。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>第一に、維持コストの概念を「中今」の時間軸で劇的に転換することである。 「中今」とは単なる現在を指すのではなく、「過去から未来へ連なる時間の真ん中としての今」という深い時間感覚である 。森林や緑地の育成には30年〜50年単位という長い時間が必要であり、植える人とその成果を享受する人が異なる「当事者不在」の状況に陥りやすい 。消費者が過去の丁寧な手入れを「当然の供給」と見なし、現在の収益が未来へ還元されない結果、時間の鎖が切れてしまう 。時間が分断されると、手入れは単なる「コスト」に、価値は「価格」にしか見えなくなり、放置が合理化されてしまう 。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>現在の豊かな緑地は、過去の先人たちがコストと手間をかけて維持してくれた賜物であり、我々はそれを未来へ引き継ぐ責任がある。これをコーポレートファイナンスの視点で捉え直すならば、緑地の維持管理費を「当期のコスト」として捉えるのではなく、未来の組織基盤と社会関係資本を構築するための「投資的支出」として最初から織り込むことである 。「中今」を精神論や我慢の正当化として使うのではなく、時間差を吸収するための「還流ルール」や「継続財源」の仕組みを作るための動機づけとして活用し 、短期的な業績変動に左右されない持続可能な自然資本投資を制度化するのだ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>第二に、定性情報の「指標化（KPI）」への挑戦である。TNFDの開示において、賢明な投資家が真に求めているのは「どれだけの面積を保護したか」という量的データだけではない。その自然資本が、自社の事業レジリエンスや従業員のウェルビーイングにどう貢献しているかという「ナラティブ（物語）」である。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>例えば、OECM（保護地域以外で生物多様性保全に資する地域）として認定された自社の緑地を舞台として、部門横断の対話型プログラムや幹部合宿を実施する。そして、そこで生まれた新規事業のアイデア数や、部門間連携の増加率、従業員の心理的安全性のスコア推移などを「非財務KPI」として設定する。自然資本を「組織の気枯れを祓う装置」として能動的に活用し、その成果を人的資本経営の指標と連動させるのである。これにより、自然資本と人的資本が交差する独自の価値創造ストーリーが開示資料に深く刻まれる。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>第三に、地域コミュニティとの「産霊（むすひ）」の経済学の実践である。 企業緑地を高いフェンスで囲い込み自社だけで独占するのではなく、地域社会に開放し、多様なステークホルダーが交わる境界として機能させる。前回コラムで述べたNECや竹中工務店、清水建設などの事例のように、地域のNPOや行政と連携して保全活動を共創することは、企業と地域社会の間に極めて強固な信頼を構築する 。これは、万が一の危機や不祥事において企業を守る強靭な防波堤となる。この関係性の構築こそが、神道でいう「産霊（むすひ＝新しい価値を生み出す力）」の現代的実践であり、サステナビリティ経営の本質である。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5469,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/07/p20260730_aoki1-1024x767.jpg" alt="" class="wp-image-5469"/></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">二元論を超えた調和点へ</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>森林循環や自然環境の保全の議論は、往々にして「経済成長か環境保全か」「利益か公益か」といった単純な二項対立に陥りがちである 。しかし、日本の「鎮守の森」が千年以上存在し続けてきた事実は、その二つが決して対立するものではなく、不可分なものとして高度に調和し得ることを我々に証明している。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>企業緑地がOECMとして認定されることは、決してゴールではない。それは、自社の経営哲学（何を価値とし、何を捨てるか）と美学（その価値をどう貫くか）を根底から問い直すためのスタートラインである。自然の持つ「見えない価値」を畏れ、それを自社の事業活動や組織風土にいかに翻訳し、ルールとして実装していくか。そこに、不確実性の極みにあるTNFD時代を生き抜くための、圧倒的で本質的な差別化要因が潜んでいる。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>【今月の問い】</strong><br>あなたの組織が所有・関与している「自然（緑地や森）」は、サステナビリティ報告書を飾るための単なる面積の数字になっていませんか？<br>短期的な利益追求によって未来への責任が分断されることなく、組織の「気枯れ」を祓い、次なるイノベーションを生み出す「アジール（鎮守の森）」として機能させるために、明日から変えるべき「前提」は何でしょうか。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>（株式会社WSense 代表取締役 ／ DELTA SENSE 製作委員会　青木 和洋）</p>
<!-- /wp:paragraph -->]]></description>

                <post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">5467</post-id>
            </item>
                    <item>
                <title>住友林業が住宅のCO2削減量をJ-クレジット化　環境価値を巡る新たな市場形成が進展【自然資本・森林クレジットの動向2026】</title>
                <link>https://forestcircularity.jp/2026/07/num-327/</link>

                <dc:creator><![CDATA[『森林循環経済』編集部]]></dc:creator>
                <pubDate>Jul 28 2026 11:21:20 +0000</pubDate>
                                                    <category><![CDATA[林業の革新]]></category>
                                    <category><![CDATA[地域創生と森林]]></category>
                                <guid isPermaLink="false">https://forestcircularity.jp/?p=5449</guid>

                <description><![CDATA[<!-- wp:paragraph -->
<p>森林をはじめとする自然資本が持つ環境価値（クレジット）への注目が高まっている。かつてのような単なるCO2排出量の相殺にとどまらず、住宅の省エネ性能によって生じるCO2削減量を環境価値化し居住者へ還元する取り組みをはじめ、エネルギー大手による地方の長期保全支援、自治体とスタートアップによるボランタリークレジットの創出、金融・保険機関による新たな市場形成、さらには地域に歴史的ゆかりを持つ金属メーカーの参画など、CO2削減量や自然資本の価値化に向け、多様な業界の企業や自治体がそれぞれの目的に応じてクレジットの創出や購入・活用へと動き出している。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">戸建て住宅のCO2削減量をJ-クレジット化しオーナーへ還元　「住友林業省エネ住宅倶楽部」を発足</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>住友林業は、戸建て住宅の個人オーナーを対象とした「住友林業省エネ住宅倶楽部」を発足し、入会受付を7月1日から開始した。高い断熱性や省エネ設備を備えた「住友林業の家」での暮らしをCO2排出削減活動と捉え、その削減量をJ-クレジット制度を通じて一括で環境価値化する試みだ。創出したクレジットは同社名義で第三者へ売却し、その売却益を削減量に応じて年1回、オーナーへ定期的に還元する。同社によると、住宅メーカーによるこうした還元型の仕組みは業界初の取り組みという。クレジットの算定には、同社が全棟で申請している建築物の省エネ性能を評価する第三者認証「BELS」の評価書を活用。一般的な住宅の仕様と比較した差分から削減量を割り出し、複数のオーナー分を取りまとめて手続きを行う。住宅を建てるときのみならず、暮らすときの環境貢献度を可視化することで、居住者の環境意識を高めると同時に、住まいの付加価値向上を図る狙いだ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5453,"sizeSlug":"full","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-full"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/07/p20260728_credit3.jpg" alt="" class="wp-image-5453"/><figcaption class="wp-element-caption">出典：住友林業株式会社</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>※参考リンク<br><a href="https://sfc.jp/information/news/2026/2026-07-01.html" target="_blank" rel="noreferrer noopener">「住友林業の家」のCO2排出削減量からJ－クレジットを創出 ～売却益を定期的にオーナーに還元する「住友林業省エネ住宅倶楽部」発足～ | 住友林業株式会社</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">とくしま森林バンクとENEOS、森林由来J-クレジットの長期売買契約を締結</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>とくしま森林バンクとENEOSは、森林由来のJ-クレジットに関する長期売買契約を締結した。所有者の不在や担い手不足による放置林が引き起こす公益的機能の低下、そして地域環境や持続可能な林業経営への悪影響は、いまや全国で深刻な課題だ。とくしま森林バンクは徳島県内において市町や企業の支援を受け、関係団体と連携しながら、森林経営の受託や買い取りによる集約化を進め、持続可能な森林整備を先駆的に推進する全国初の取り組みを展開。保全活動から得られる森林クレジットの売却益を新たな財源として次の整備へと循環させる、自立的な事業運営モデルの確立に挑んでいる。一方、2030年度までにScope1・2の温室効果ガス排出量を2013年度比46％削減する目標を掲げるENEOSは、森林由来J-クレジットを長期調達することで自社のカーボン・オフセットに活用する。今回の長期契約は、資金難に悩む地方の森林保全を安定的なマネーフローで支える基盤となり、放置林対策や地域経済の活性化といった課題の解決にも大きく寄与しそうだ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5454,"sizeSlug":"full","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-full"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/07/p20260728_credit2.jpg" alt="" class="wp-image-5454"/><figcaption class="wp-element-caption">出典：ENEOS株式会社</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>※参考リンク<br><a href="https://www.eneos.co.jp/information/2026/20260623_01_01_mr07.html" target="_blank" rel="noreferrer noopener">とくしま森林バンクとENEOSが森林由来J-クレジットの長期売買契約を締結 | 公益社団法人 とくしま森林バンク、ENEOS株式会社</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">檜原村の森林から国内初のボランタリークレジットを創出</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>東京都が進めるスタートアップ連携策「吸収・除去系カーボンクレジット創出促進事業」において、都内森林から国内初となる森林系ボランタリークレジットが発行された。実証事業を担うアイフォレストは、檜原村の森林にて無人ヘリや衛星データを駆使した最新のモニタリングを実施。CO2の吸収量に加えて生物多様性を含めた多面的な自然価値を数値化した。一般社団法人ナチュラルキャピタルクレジットコンソーシアム（NCCC）による認証を経て、まずは77t-CO2のクレジット化を実現した。創出されたクレジットは協力事業者である東京建物へ販売され、今後の活用方法が検討される。プロジェクトでは2045年までに累計1725t-CO2（標準的な家庭約486世帯の年間排出量相当）の創出を見込んでおり、日本版ボランタリークレジット（JVC）創出に向けた先駆的なモデルとなる。今回の仕組みは、森林由来のクレジットを生物多様性の回復や自然資本の向上までを含めた総合的な環境価値として評価できる点が特徴的だ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:columns -->
<div class="wp-block-columns"><!-- wp:column {"width":"66.66%"} -->
<div class="wp-block-column" style="flex-basis:66.66%"><!-- wp:image {"id":5456,"sizeSlug":"full","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-full"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/07/p20260728_credit5.png" alt="" class="wp-image-5456"/><figcaption class="wp-element-caption">出典：東京都</figcaption></figure>
<!-- /wp:image --></div>
<!-- /wp:column -->

<!-- wp:column {"width":"33.33%"} -->
<div class="wp-block-column" style="flex-basis:33.33%"><!-- wp:image {"id":5455,"sizeSlug":"full","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-full"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/07/p20260728_credit4.png" alt="" class="wp-image-5455"/></figure>
<!-- /wp:image --></div>
<!-- /wp:column --></div>
<!-- /wp:columns -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>※参考リンク<br><a href="https://www.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2026/07/2026070117" target="_blank" rel="noreferrer noopener">国内初　「吸収・除去系カーボンクレジット創出促進事業」　東京都の森林からボランタリークレジットが創出されました！ | 東京都庁 産業労働局</a><br><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000107075.html" target="_blank" rel="noreferrer noopener">アイフォレスト、東京都檜原村の森林を対象に日本版ボランタリークレジット（IFOREST CREDITS）を創出・発行へ | PR TIMES</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">損保ジャパン、自然資本由来のボランタリークレジットを購入</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>損害保険ジャパンは、自社が参画する一般社団法人ナチュラルキャピタルクレジットコンソーシアム（NCCC）が認証した草地化・土壌固定によるボランタリーカーボンクレジットを購入した。同社によると、こうした自然資本由来クレジットの取引としては国内初の実施という。岡山県赤磐市にある太陽光発電設備で行われた取り組みで、敷地に緑地を広げる特殊工法を用い、土壌が吸収したCO2を価値化している。衛星画像の解析やAIを活用することで、データの透明性と信頼性を確保した。自ら買い手となって取引実績を作ることで、まだ発展途上にある自然資本市場の活性化を主導する狙いだ。単なるCO2の相殺にとどまらず、土壌の健全化を通じた生態系保全や、地盤強化による防災・減災といった複合的な環境価値を伴う点も大きい。従来の森林クレジットにとどまらない多様な自然資本を経済価値へ換算する新たなアプローチは、地域の脱炭素とレジリエンス向上を同時に実現するモデルとして注目される。</p>
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<p>※参考リンク<br><a href="https://www.sompo-japan.co.jp/-/media/SJNK/files/topics/2026/20260611_1.pdf?la=ja-JP" target="_blank" rel="noreferrer noopener">国内初の取引の実施～自然資本由来のカーボンクレジット市場形成に向けて～ | 損害保険ジャパン株式会社</a></p>
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<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">歴史的なつながりを脱炭素戦略へ　奥出雲町・バイウィル・プロテリアルが森林J-クレジットに関する連携協定</h2>
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<p>島根県奥出雲町、バイウィル、プロテリアルは、森林由来J-クレジットの販売に関する連携協定を締結した。単年の排出相殺にとどまらず、森林が本来持つCO2吸収能力や生物多様性の長期保全を見据え、複数年にわたる長期購入契約を結んだ点が大きな特徴だ。売却益は同町における間伐や計画的な森林経営の財源としてそのまま活用される。奥出雲町は日本古来の「たたら製鉄」が今なお継承される地域であり、その技術を源流とするプロテリアル安来工場にとっても、大量の木炭を供給してきた地域の森林は歴史的な共生関係にある。今後は社員が参加する保全活動なども含めた包括連携協定の締結も予定されているという。山陰合同銀行とも協働したこのプロジェクトは、単なるCO2の相殺を超え、地域の伝統と環境価値を掛け合わせた森林クレジットの先進モデルとして、地方への資金還流と森林再生を力強く後押ししそうだ。</p>
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<!-- wp:image {"id":5451,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/07/p20260728_credit1-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-5451"/><figcaption class="wp-element-caption">出典：株式会社バイウィル</figcaption></figure>
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<p>※参考リンク<br><a href="https://www.bywill.co.jp/news/2606-06-15" target="_blank" rel="noreferrer noopener">【プレスリリース】バイウィル、島根県奥出雲町の森林J-クレジットを 株式会社プロテリアルへ販売、連携協定式を開催 | 株式会社バイウィル</a></p>
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<p><strong>【関連記事】</strong><br><a href="https://forestcircularity.jp/2026/04/num-281/">森林由来J-クレジットの需要側から市場拡大へ　ENEOSと大分県は地産地消の脱炭素モデルを促進【J-クレジット動向2026】</a><br></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->]]></description>

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            </item>
                    <item>
                <title>インフラ「常時観測」の時代へ ― 高専生が実装した下水管点検ロボットとAI時代の新たな社会設計</title>
                <link>https://forestcircularity.jp/2026/07/num-326/</link>

                <dc:creator><![CDATA[小宮山 宏]]></dc:creator>
                <pubDate>Jul 24 2026 13:05:52 +0000</pubDate>
                                                    <category><![CDATA[森林と接続する社会的共通資本]]></category>
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                <description><![CDATA[<!-- wp:paragraph -->
<p>高度経済成長期に整備された日本のインフラは、多くが建設から50年以上を経過しており、従来の方法では全体把握が難しくなっています。埼玉県八潮市で起きたような道路の陥没事故も発生しており、老朽化したインフラの維持管理の難しさが社会課題として顕在化しています。この課題に対し、DCON2026で最優秀賞に輝いた豊田高専の「下水管点検ロボット」をはじめとする最新テクノロジーの実装例と、「一つの設計が全体を変える」視点から、AI時代のインフラ維持について考察します。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">インフラ危機を救う高専生の実践力</h2>
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<!-- wp:paragraph -->
<p>5月に開催された「第7回全国高等専門学校ディープラーニングコンテスト（DCON2026）」で最優秀賞に輝き、企業評価額5億6000万円を記録した豊田工業高等専門学校のチーム「Kanro AI」が開発した下水道の自動点検ロボット「Pipe Eye」は、下水管の中を自動走行し、画像認識によって異常を検知してレポート作成までを一貫して行います。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>当日は私も会場を訪れ、最も圧倒されたのは、彼らの徹底した「現場主義」と「実装スピード」です。ロボットの走行について「水が流れてきても走れるのか」と尋ねると、彼らは「水位が2センチ程度しか流れていないため問題ありません」と即答しました。現場の環境を熟知し、わずか半年でロボットを作り上げ、すでに10カ所ほどの実際の現場でテストを繰り返していたのです。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「ここが難しい」と議論に終始しがちな既存のシステムに対し、彼らは制約にとらわれず、手を動かして実装まで進めてしまいます。この泥臭くも圧倒的な実践力を目の当たりにし、私は「これからのインフラ維持は高専教育を頼るべきだ」と確信しました。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">AIとセンサーでインフラを常時観測する時代へ</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>人力でインフラを見きれない現状を打破するためには、膨大なデータを自動で集め、AIが解析する仕組みが不可欠です。現在、そのための技術は急速に整いつつあります。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>宇宙分野では、島津製作所などが関わる超高精度な時刻同期技術が、人工衛星観測の精度向上を支えています。こうした技術を背景に、人工衛星によるレーダー観測データとAI解析を組み合わせ、水道管漏水の兆候を広域で把握する技術が愛知県豊田市ですでに実用化されています。地上においても、日立製作所のAIソリューション「HMAX」のように、営業運行中の鉄道車両にカメラやセンサーを取り付け、異常を自動検知して鉄道の保守に生かす実用化が進んでいます。さらにこれからの方向性として、毎日決まったルートを走るゴミ収集車などの移動体にセンサーを搭載し、日常的に道路データを取って分析する構想も議論されています。膨大なデータ収集と計算によって、常時観測と予測を現実的に検討できる時代に入りつつあるのです。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">「既存システム」の壁と「一般設計学」によるシステム設計</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>しかし、こうした新技術を社会に導入しようとすると、雇用や業務分担の変化への懸念も含め、既存システムとの調整が課題になります。インフラ老朽化に対して、既存の仕組みを部分的に手直しする対症療法的な対応を続けることは、社会全体として非効率を招く危険性があります。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>例えば、国土の7割を占める「森林」も重要なインフラ（社会的共通資本）の一つです。現在、手入れが行き届かない山や耕作地が放置された結果、深刻な獣害（熊の出没など）が起きています。これに対し、「ハンターを増やす」といった対症療法だけで済ませるのではなく、問題の構造自体を再設計することが求められています。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>Pipe EyeやHMAXのような技術も、単なる点検機器ではなく、「限られた人手で社会全体を維持する」という社会設計の一部として見る必要があります。ここで、元東京大学総長の吉川弘之氏が提唱した「一般設計学」の思想が重要になります。これは、システム全体を設計対象として捉え、個別最適による全体最悪を回避する「一つの設計が全体を変える」という考えにもつながります。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">AIを「知のインフラ」として使いこなす次世代と共に</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>インフラの点検において、自動で走行・測定し、重要箇所を抽出してAIで解析・分析し、レポートまで作成できる時代です。さらに言えば、従来型の報告書そのものの在り方や、点検業務の概念自体が変わる可能性すらあります。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>重要なのは、こうした時代の変化をどう捉え、社会全体をどう再設計するかです。AIなどの技術を使いこなし、社会課題に対して自ら手を動かして作り上げる次世代の若者たちと共に、新たなインフラの維持管理モデルを描いていくべき時が来ています。（プラチナ構想ネットワーク会長・『森林循環経済』名誉編集長　小宮山宏）</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:embed {"url":"https://youtu.be/-CfhGg_zoxs?si=V2p8azlWShHo42GJ","type":"video","providerNameSlug":"youtube","responsive":true,"className":"wp-embed-aspect-16-9 wp-has-aspect-ratio"} -->
<figure class="wp-block-embed is-type-video is-provider-youtube wp-block-embed-youtube wp-embed-aspect-16-9 wp-has-aspect-ratio"><div class="wp-block-embed__wrapper">
https://youtu.be/-CfhGg_zoxs?si=V2p8azlWShHo42GJ
</div><figcaption class="wp-element-caption"><a href="https://youtu.be/-CfhGg_zoxs?si=V2p8azlWShHo42GJ" target="_blank" rel="noreferrer noopener">DCON2026 本選 ダイジェストムービー - YouTube</a></figcaption></figure>
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<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>※関連リンク<br><a href="https://dcon.ai/" data-type="link" data-id="https://dcon.ai/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">DCON2027【公式】第8回全国高等専門学校ディープラーニングコンテスト</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->]]></description>

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