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        <title>森林循環経済</title>
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        <description>Forest Circularity</description>
        <lastBuildDate>Sep 14 2026 08:46:23 +0000</lastBuildDate>
        <language>ja</language>
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                            <item>
                <title>【広葉樹活用の動向2026】小径材・短尺材も家具にする「飛騨モデル」を全国へ　サプライチェーン再構築や森林再生など取り組みが多角化</title>
                <link>https://forestcircularity.jp/2026/09/num-347/</link>
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                <dc:creator><![CDATA[『森林循環経済』編集部]]></dc:creator>
                <pubDate>Wed, 09 Sep 2026 07:26:23 GMT</pubDate>
                                                    <category><![CDATA[林業の革新]]></category>
                                    <category><![CDATA[地域創生と森林]]></category>
                                    <category><![CDATA[森林文化の熟成]]></category>
                                    <category><![CDATA[森林と接続する社会的共通資本]]></category>
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                <description><![CDATA[国内の広葉樹を単に「使う」「植える」のではなく、加工、商品化、調達、資金還元、森林再生など循環を構築しようとする潮流が広がっている。これまで国産広葉樹は、加工や流通の難しさから大半がチップや燃料などの用途にとどまっていた [&hellip;]]]></description>
                <content:encoded>
                    <![CDATA[<!-- wp:paragraph -->
<p>国内の広葉樹を単に「使う」「植える」のではなく、加工、商品化、調達、資金還元、森林再生など循環を構築しようとする潮流が広がっている。これまで国産広葉樹は、加工や流通の難しさから大半がチップや燃料などの用途にとどまっていたほか、手入れが行き届かない里山林の荒廃や管理の放置も大きな課題となっていた。こうした状況に対し、加工技術の確立やサプライチェーンの再構築、森林生態系の復元など、多角的なアプローチが進展している。家具用材への転換を目指す技術開発をはじめ、事業者が商流に介在しない調達ルートの構築、希少材を活かした工芸プロダクトの開発、さらには自然共生サイト認定や水源林再生に向けた植樹まで、経済性と環境価値を両立させる実践が相次いでいる。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">飛騨産業ら3者、地域産広葉樹を高付加価値家具へ転換する技術開発で国の推進事業に採択</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>飛騨産業、森林総合研究所、岐阜県生活技術研究所の3者が提案した研究課題「地域産広葉樹材を無駄なく使い切る高付加価値利用技術の開発」が、生物系特定産業技術研究支援センターの令和8年度「オープンイノベーション研究・実用化推進事業」に採択された。里山から産出される広葉樹は、幹が細い小径材や短尺材が多く、多様な樹種が少量ずつ混在するため、従来の家具づくりでは活用が難しいという課題があった。今回の事業では、ナラ、クリ、ブナ、ヤマザクラなどの小径材をつなぎ合わせた材の曲木加工や色むらを抑える調色技術をはじめ、複数樹種を重ねた「異樹種複合積層材」の三次元加工、意匠性と強度を兼ね備えた新たな縦継ぎ技術などを4年間で開発し、丸太選別基準の策定にも協力する。開発された加工・接着技術は、飛騨産業の定番椅子シリーズの製品化に適用される。異樹種積層家具など2029年度の新シリーズ製品化を経て成果を「飛騨モデル」として全国へ展開する計画だ。国内における広葉樹材の自給率は約1割にとどまり、家具や内装材といった高付加価値用途への利用は5％未満と極めて低い水準にある。安価なチップや燃料としての消費が中心だった未利用広葉樹を高付加価値化することで、山側へ年間約45億円の循環資金を還元する仕組みを構築し、2030年までに自社の国産材使用比率を30％（2025年実績19.9％）へ引き上げる後押しをする。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5805,"sizeSlug":"full","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-full"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/09/news_20260724_open-innovation.jpg" alt="" class="wp-image-5805"/><figcaption class="wp-element-caption">【写真左】飛騨地方の広葉樹材 Photo. Kazuhiro Shiraishi 【写真右】小径木での製作に挑戦する飛驒産業の定番椅子 CRESCENT（デザイン：佐々木敏光）※写真は現行のナラ仕様（出典：飛騨産業株式会社）</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>※参考リンク<br><a href="https://hidasangyo.com/news/20260724_openinnovation/" target="_blank" rel="noopener">共同研究がオープンイノベーション研究・実用化推進事業に採択 | 飛騨産業株式会社</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">スペイスアンドプレイス、都市と森をつなぐ国産木材サプライチェーン構築サービスを開始</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>スペイスアンドプレイスは、国産木材の調達ルートを設計する「サプライチェーン構築サービス」の提供を開始した。自社が物品の商流には介在せず、調達スキームの設計に特化する点が特徴だ。仕様調整や乾燥・加工の品質管理に加え、クリーンウッド法（合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する国内の法律）やESG・TNFDなどに対応する書類整理なども伴走支援する。かつて薪炭などに活用されていたコナラやクヌギなどの「里山広葉樹」は、定期的な伐採によって林床に光を届け、豊かな生物多様性を育む役割を果たしていた。企業の木材調達を通じて、こうした広葉樹や里山の循環利用を復活させ、生態系を能動的に再生する「リジェネラティブアプローチ」の社会実装を目指している。複雑な流通構造や川上・川下における知見の隔たりといった調達のハードルを解消し、国産広葉樹を含む地域材活用の加速が期待される。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5822,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/09/sub1-1024x576.jpg" alt="" class="wp-image-5822"/><figcaption class="wp-element-caption">出典：株式会社スペイスアンドプレイス</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>※参考リンク<br><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000183713.html" target="_blank" rel="noopener">都市と森を再接続する。国産木材の「サプライチェーン構築サービス」を提供開始 | PR TIMES</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">新宮商行、家庭で追熟を楽しめる「北海道ミズナラボトル -工藝-」を発売</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>木材総合商社の新宮商行は、北海道産ミズナラを活用した酒類熟成用ウッドボトルの上位モデル「北海道ミズナラボトル -工藝-」の受注を9月2日に開始した。現代アーティストのKei Arabuna氏と共同開発し、ボトル内部に樽材と同様のチャーリング加工（焦がし工程）を施した。注いだ酒類にミズナラ特有の香味成分を移し、2週間ほどで家庭での追熟を可能にした容器だ。阿寒アイヌコンサルン正式認証のアイヌ文様刻印をはじめ、九谷焼の蓋、漆塗り、高岡銅器の箍（たが）といった日本の伝統工芸の技と素材を融合。内部材の交換や再焼き直しができる修復構造を取り入れ、永く使い続けられる工夫も施されている。ウイスキー樽などに用いられる北海道産ミズナラは、特有の芳香をもたらす希少な広葉樹として世界的な評価が高く、素材の特性を工芸領域で活かして高付加価値化する試みとして注目される。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5808,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/09/p20260909_shingu-shoko-1024x732.jpg" alt="" class="wp-image-5808"/><figcaption class="wp-element-caption">出典：株式会社新宮商行</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>※参考リンク<br><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000182277.html" target="_blank" rel="noopener">『北海道ミズナラボトル -工藝-』新発売のお知らせ | 株式会社新宮商行</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">企業版ふるさと納税で広葉樹林化、「MISHIMAの森」が自然共生サイトに認定</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>高知県梼原町と大日本ダイヤコンサルタントが共同管理する協定森林「MISHIMAの森」が、環境省の「自然共生サイト」に認定された。「SXビジネスの展開に関する研究」の一環として企業版ふるさと納税の仕組みを活用し、針葉樹人工林を伐採した跡地に広葉樹を植樹することで、里地里山環境の形成を進めてきた。現地調査ではカッコウやアカショウビンといった希少鳥類をはじめ、多様な在来動植物の生息が確認され、生物多様性の保全実績が高く評価された。自然資本の回復とESG経営を結びつけるモデルケースとして注目される。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5809,"sizeSlug":"full","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-full"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/09/p20260909_mishima.jpg" alt="" class="wp-image-5809"/><figcaption class="wp-element-caption">MISHIMAの森（出典：大日本ダイヤコンサルタント株式会社）</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>※参考リンク<br><a href="https://www.dd-con.co.jp/news/2026/20260414news.html" target="_blank" rel="noopener">高知県梼原町と大日本ダイヤコンサルタントが共同管理する森林「MISHIMAの森」が環境省「自然共生サイト」に認定 | 大日本ダイヤコンサルタント株式会社</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">紙の削減コストを森づくりへ、こくみん共済 coopが笛吹市で広葉樹2000本を植樹へ</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>こくみん共済 coop（全国労働者共済生活協同組合連合会）は、山梨県笛吹市芦川町において「こくみん共済 coop の森」の第1回植樹イベントを5月に開催した。認定NPO法人環境リレーションズ研究所が運営する森林再生プロジェクト「Present Tree」と連携し、過疎化により手入れの行き届かない人工林や伐採跡地が増加している芦川源流域のカラマツ伐採跡地に、地域本来の多種多様な広葉樹を植える取り組みを進めている。計画する2000本のうち、第1回イベントでは100本を植えた。地元植生であるミズナラやブナ、コブシ、ヤマザクラを植樹し10年間育成。100年先まで存続する水源林を育てることを目指している。活動資金には組合員のペーパーレス手続きで削減されたコストを充当。生活者の環境配慮行動を森林再生の原資へ還元するモデルとして展開する。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5810,"width":"auto","height":"700px","sizeSlug":"full","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-full is-resized"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/09/p20260909_coop.jpg" alt="" class="wp-image-5810" style="width:auto;height:700px"/><figcaption class="wp-element-caption">出典：全国労働者共済生活協同組合連合会</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>※参考リンク<br><a href="https://www.zenrosai.coop/lp/zenrosai/sdgs/forest.html" target="_blank" rel="noopener">2026年5月28日、第1回植樹イベントを開催しました！ | こくみん共済 coop ＜全労済＞</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->]]>
                </content:encoded>

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            </item>
                    <item>
                <title>国内外で激甚化する森林火災にどう備えるか　保険などの経済的メカニズムで「火災に強い森づくり」の実装を</title>
                <link>https://forestcircularity.jp/2026/09/num-346/</link>
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                <dc:creator><![CDATA[相川高信]]></dc:creator>
                <pubDate>Tue, 08 Sep 2026 03:13:32 GMT</pubDate>
                                                    <category><![CDATA[林業の革新]]></category>
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                <description><![CDATA[世界的に大規模な森林火災が相次いで発生している。日本においても、岩手県の太平洋沿岸で大規模な森林火災が2025年から2年連続で発生した。気候変動の影響により高温・乾燥が進むことが予想されている中で、火災に強い森づくりは、 [&hellip;]]]></description>
                <content:encoded>
                    <![CDATA[<!-- wp:paragraph -->
<p>世界的に大規模な森林火災が相次いで発生している。日本においても、岩手県の太平洋沿岸で大規模な森林火災が2025年から2年連続で発生した。気候変動の影響により高温・乾燥が進むことが予想されている中で、火災に強い森づくりは、科学的なエビデンスを積み上げながら、保険などの経済的メカニズムを活用して実装を進める必要がある。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">国内外で求められる森林火災への備え</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>大規模な森林火災のニュースを見ることが増えたと感じている人も多いだろう。実際に2026年の夏も熱波が襲った欧州や北米で森林火災が発生した。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>ただし意外なことに、森林や草地などで発生するWildfire（野火）の発生面積に明確な増加傾向は認められない。しかし、その内訳を見ると、草地での火災が減少傾向にあるのに対して、森林については横ばいか微増傾向にあり、かつ大規模な火災が頻発するようになっている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>一方、日本では、1970年代から件数ベースでは減少傾向にあり、過去10年間は1,000件程度の火災が発生していたが、湿潤な気候のおかげもあって、大規模な森林火災は少なかった。しかし、2025年には住民に避難指示が出るほどの大規模な山火事が、岩手県大船渡市、岡山県岡山市、愛媛県今治市、宮崎県宮崎市で、合計4件発生した。特に、大船渡市の火災は大規模で、焼損面積は3,370haとなり、平成以降では最大の火災になった（写真1）。しかも、翌年の2026年4月には、同じ岩手県の大槌町でも1,633haを焼く火災が発生し、平成以降では大船渡市に次ぐ2番目の規模となった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>このように、日本においても、森林火災の発生とその拡大を防ぐ手立てを講じることが求められていると言えるだろう。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5790,"width":"auto","height":"700px","sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large is-resized"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/09/p20260907_aikawa1-768x1024-1.jpg" alt="" class="wp-image-5790" style="width:auto;height:700px"/><figcaption class="wp-element-caption">【写真1】大船渡市の森林火災後の林分（樹冠火の発生箇所）（2026年4月筆者撮影）</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">森林火災をどう防ぎ、被害をどう軽減するか？</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>（1） 人為的な失火の防止</strong><br>まず、日本の森林火災のほとんどは、人為により発生していることを踏まえた対応が必要である。消防庁のデータによると日本で起こった森林火災の原因は、2020年から2024年の平均で、たき火（32.5％）、火入れ（18.9％）、放火（7.7％）、たばこ（4.1％）、マッチ・ライター（2.7％）などとなっている。大船渡市の火災の被害額は100億円を上回ったことを考えると、失火であっても、人為による発生を防ぐ取り組みを強化する必要がある。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>そのため、大船渡市の火災を受けて、市町村長による「林野火災注意報」や「林野火災警報」の的確な発令などを通じた山火事予防を推進することになった。また、不注意で失火した場合は、森林法により50万円以下の罰金が科される。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>なお、森林火災は落雷などで発生する場合もあるが、人為による発生が多いのは他国でも同様である。筆者は8月中旬にイギリスに滞在していたが、8月14日の晩に火災リスクが高まり、スマートフォンの警報音が鳴り響いた（写真2）。内容は野外でのバーベキューや庭での野焼き、花火などを控えることを要請するものであった。このように人為的な火災発生の予防を強化することは、世界的に重要視される共通の取り組みであると言える。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5791,"width":"auto","height":"700px","sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large is-resized"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/09/p20260907_aikawa2-471x1024.jpg" alt="" class="wp-image-5791" style="width:auto;height:700px"/><figcaption class="wp-element-caption">【写真2】イギリス政府によるWildfireの警報（2026年8月筆者撮影）</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>（2）火災に強い森づくり</strong><br>次に、火災が発生しにくい、もしくは発生したとしても大火につながらないような森づくりを考えていく必要がある。これには、日本の気象条件や森林の状況にあった方法を科学的に追求するべきである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>森林火災の多くは、落ち葉や枯れ枝、下草や灌木などの地表（林床）の有機物を燃料として「地表火」として発生する。大船渡市の場合のように強風などの悪条件が重なると、樹木全体が燃える「樹冠火」になる。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>日本の場合、葉の量が多く、林床に到達する太陽エネルギー量が少ない方が可燃物の湿度が保たれ、地表火のリスクが低くなることが分かっている。そのため、個々の立木が葉量を十分に持つように適切な間伐を行うことが重要である。一方で、間伐が十分ではない林分は、結果的に林床が暗くなるとしても、土壌の保持力や水源かん養機能に劣る可能性がある。そのため、総合的な公益的機能を十分に発揮できず、場合によっては土砂崩れなど他の災害を引き起こす恐れがあることにも注意が必要である。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>ただし、雨が降らない極端な天候が続けば、林の状態がどうであっても、林床可燃物の乾燥を避けることは難しい。そこで、上述の失火を防ぐことが一義的には重要であるが、延焼を防ぐための防火帯の設置も有効とされている。防火帯としては、舗装された道路の設置が推奨されているが、地表火の防止であれば、舗装されていない林道や作業道でも十分かもしれない。ただし、いずれの場合も、乾燥しやすい灌木や草に覆われないように、維持・管理が必要である。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>また、常緑樹などには古くから火災の拡大を阻止したり、延焼速度を遅くしたりといった効果を持つ種類があることが知られている。その地域に自生する常緑樹を中心に、人家と森林の間や尾根部など、延焼を食い止めるべき箇所に植えることも有効な可能性がある。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">保険など経済メカニズムの活用の提案</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>（1）火災に強い森づくり活動の原資としての保険の活用</strong><br>一方で、防火帯としての常緑樹の植栽などは、現状では普及しておらず、日本の多くの小規模な個人所有林で自発的な広がりが期待できるものではない。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>そこで検討したいのが、経済的なメカニズムの活用だ。具体的には、科学的に証明された災害に強い森づくりを行う主体や作業に対して対価を支払う。これは一般的には「生態系サービスへの支払い（PES: Payment for Ecosystem Services）」と呼ばれるものであるが、問題はその財源をどのように確保するかということにある。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>森林火災の防止については、保険の仕組みを使える可能性がある。一般論として、保険は自然災害の被害低減を促すツールとして用いることができる。具体的には、リスクマップの作成などを通じて、物件や場所ごとのリスク情報を提供するとともに、保険料に反映させることで負のインセンティブを与えることができる。逆に、森林火災を予防・軽減させる森林管理が行われた場合に保険料を減額することで、正のインセンティブとする。これは、自動車保険において、いわゆる優良ドライバー（ゴールド免許）であれば保険料が割引されるため、安全運転を心がけるインセンティブとなっているのと同じである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>さらに、保険会社にとっては、火災の発生頻度や被害規模を抑えることで、保険金の支払い額を抑えることができれば、その活動に投資する価値が生まれることになる。実際に、森林火災による保険金支払いが膨大な金額になっている米国西部では、そのような検討がすでに行われている。火災リスクが高く住居が近接しているエリアでは、住宅の火災保険が撤退を始めていることを考えると、新たなスキームが普及する可能性は高い。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>（2）地域コミュニティを主体とした取り組み</strong><br>日本では森林自体の被害をカバーする保険として、森林保険法に基づく国営の森林保険制度がある。保険金額は、樹種・林齢によって決まっており、火災以外にも保険対象となっている風害や水害、雪害などの災害リスクは考慮されていない。保険金額への反映は、科学的なデータの積み上げが必要であり、今後の研究の蓄積が期待されるところである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>一方で、注意報・警報の運用や、火災予防の普及啓発、地域による見回りの強化、そして防火帯の設置など地域コミュニティが主体となって初めて実施できることも多い。こうした活動に、国営森林保険や、地域の住宅向けの火災保険を提供する保険会社が被害と保険金支払いを減らすことを目的に、自治体や地域の消防組織、森林・林業関係者と連携して、火災に強い地域づくり・森づくりを進めていく方向性がありえる。これは火災以外にも、さまざまな減災活動、そして多様な生態系サービスを地域で支え、促進させる地域のプラットフォームにもなりえるだろう。（PwCコンサルティング合同会社　PwC Intelligence シニアマネージャー　相川高信）</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph {"style":{"typography":{"textAlign":"left"}}} -->
<p class="has-text-align-left">※参考文献<br>・ Samborska,V., et al., (2024) “<a href="https://ourworldindata.org/wildfires" target="_blank" rel="noopener">Wildfires</a>” OurWorldinData.org（2026年8月26日アクセス）<br>・ National Park Serviceウェブサイト“<a href="https://www.nps.gov/articles/wildfire-causes-and-evaluation.htm" target="_blank" rel="noopener">Wildfire Causes and Evaluations</a>”（2026年8月26日アクセス）<br>・ 玉井幸治（2025）「大船渡市における大規模森林火災について」（森林保険だよりNo.39）<br>・ 鹿児島県ホームページ「取り組み例（樹木による防火機能を利用する）」<br>・ OECD(2023) “Enhancing the insurance sector’s contribution to climate adaptation” OECD Business and Finance Policy Papers, OECD Publishing, Paris, https://doi.org/10.1787/0951dfcd-en.<br>・ The Nature Conservancy with Willis Towers Watson, Sarah Heard (2021)“<a href="https://www.scienceforconservation.org/products/wildfire-resilience-insurance" target="_blank" rel="noopener">Wildfire Resilience Insurance: Quantifying Risk Reduction of Ecological Forestry with Insurance</a>”</p>
<!-- /wp:paragraph -->]]>
                </content:encoded>

                <post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">5786</post-id>
            </item>
                    <item>
                <title>再造林のカギとなる「カラマツ1年育苗」を確立　ウッドカンパニーニチナンの「第二の創業」【日南町・森林循環の現場：3】</title>
                <link>https://forestcircularity.jp/2026/09/num-345/</link>
                                    <media:thumbnail url="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/09/p20260904_nichinan33.jpg" />
                
                <dc:creator><![CDATA[『森林循環経済』編集部]]></dc:creator>
                <pubDate>Fri, 04 Sep 2026 08:50:21 GMT</pubDate>
                                                    <category><![CDATA[林業の革新]]></category>
                                    <category><![CDATA[地域創生と森林]]></category>
                                <guid isPermaLink="false">https://forestcircularity.jp/?p=5771</guid>

                <description><![CDATA[※前回の記事はこちら470人が住民出資した木材工場は、いかに黒字化したのか　 LVL工場オロチ、経営改革の20年【日南町・森林循環の現場：2】 栽培棟に一歩足を踏み入れると、可動式の栽培台「ムービングベンチ」の上に、カラ [&hellip;]]]></description>
                <content:encoded>
                    <![CDATA[<!-- wp:paragraph -->
<p>※前回の記事はこちら<br><a href="https://forestcircularity.jp/2026/08/num-329/">470人が住民出資した木材工場は、いかに黒字化したのか　 LVL工場オロチ、経営改革の20年【日南町・森林循環の現場：2】</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>栽培棟に一歩足を踏み入れると、可動式の栽培台「ムービングベンチ」の上に、カラマツの幼苗が整然と並び、差し込む太陽の光を浴びていた。廃校となった小学校などを活用した「日南町樹木育苗センター」は、再造林を苗木生産の面から支え、日南の森を次の50年へつなぐ拠点だ。約20万本の苗を栽培し年間約12〜13万本を出荷する施設を運営するウッドカンパニーニチナンは、なぜ製材会社から未経験の育苗事業へ転換したのか。西日本では珍しいカラマツを選び、日南の気候に適した独自の「1年育苗技術」を確立した「第二の創業」と、苗木を山主の実質負担なく山へ還す地域の経済循環をレポートする。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">地域の森のために決断した「育苗への転換」</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>同社は1993年、地域の山主や日南町などの出資による、半官半民の製材会社として設立された。出資比率は、日南町森林組合が49.9％、日南町が21.4％、地域の山主らその他が28.7％となっている。隣接するプレカット工場や地元の建築会社と連携し、原木の伐採から製材までを手がける一貫体制を強みに成長を続けてきた。しかし、木材産業を取り巻く構造変化、特に工業化された合板や集成材などの台頭と外材との競争激化の波は、地方の製材工場に深刻な打撃を与えた。同社もその例外ではなく、2019年には製材事業の休業を余儀なくされた。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「当時の製材工場としての使命は終えざるを得なかったが、地域への責任をどう果たすべきか、葛藤し続けました」と、同社の秋末光司社長は振り返る。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5774,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/09/p20260904_nichinan31-1024x649.jpg" alt="" class="wp-image-5774"/><figcaption class="wp-element-caption">ウッドカンパニーニチナンの秋末社長。日南町樹木育苗センターでは、ムービングベンチを導入し、大量の苗木を少人数で管理できる体制を整えている。</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>転機となったのが、日南町が2017年度から取り組んだ国の「林業成長産業化地域創出モデル事業」である。町全体の林業再生を目指すこの一大プロジェクトにおいて、再造林のための「苗木の地域内自給体制の構築」が主要プロジェクトの一つに据えられた。出資者であり、長年原木を供給してくれた地元の山主たちに報い、日南の森を未来へ繋ぐため、同社はこのモデル事業と歩調を合わせる形で、「苗木を育てる」業態転換を決断したのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>モデル事業の最終年度にあたる2021年、林業種苗法に基づく生産事業者登録を行い、同社の「第二の創業」が静かにスタートした。旧阿毘縁小学校の体育館はコンテナ容器や培土の保管倉庫へと生まれ変わり、旧幼稚園舎は事務所へと再生された。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">カラマツを選んだ理由は強度と省力化</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>業態転換にあたり、補助金を活用し、総事業費約1億3000万円を投じて量産型コンテナ苗生産ハウスを整備した。しかし、製材会社としての歴史しか持たない同社にとって、育苗は未知の領域であった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>そもそも、スギやヒノキが主流の西日本において、なぜ北海道や東北などで広く植林されてきた「カラマツ（唐松）」が主な育苗の対象に選ばれたのか。そこには、構造用材としての競争力向上と林業現場の省力化を狙う、日南町独自の経営判断があった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>最大の狙いは、木材としての「強度の高さ」にある。カラマツは構造用材として高い強度性能が期待でき、地元のLVL（単板積層材）工場などからも「国産材で構造用として通用する高強度の木が欲しい」という要望があったことから、育苗樹種として選ばれた。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5775,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/09/p20260904_nichinan32-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-5775"/><figcaption class="wp-element-caption">日南町樹木育苗センターは、旧阿毘縁小学校・幼稚園の施設を活用し、地域林業の再生拠点として稼働している</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>さらに、過酷な林業現場を支える実務上のメリットも大きい。カラマツは植栽初期の成長が早く、日南町では、スギで5回程度行ってきた下刈りを2～3回程度まで減らせると見込んでいる。深刻な人手不足に悩む現場にとって、この省力化は再造林コストの低減にもつながる。さらに日南町では、スギで50年程度としてきた植栽から主伐までの期間を、カラマツでは40年程度に短縮することを想定しており、山主の資金回収サイクルを早められる経済的利点も期待されている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>西日本の山林で、町を挙げてカラマツの育苗や再造林に本格挑戦している地域は極めて珍しい。しかし、市場ニーズと高齢化する現場の合理化、森林の世代交代サイクルを総合的に見据えた上で、同社はあえてカラマツという戦略樹種に賭けたのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">外部技術を日南仕様へ　「カラマツ1年育苗」の確立</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>立ち上げ当初は、コンテナ苗生産の実績を持つ住友林業から技術指導を受け、そのノウハウを学んだ。しかし、他地域で成功したマニュアルや標準的な仕様をそのまま適用するだけでは、一筋縄ではいかなかった。日南町は中国山地特有の厳しい寒暖差があり、井戸水は非常に冷たいため、カラマツの発芽や成長を安定させることができなかったのだ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>そこから現場スタッフによる観察と、地域に適応させるための独自の試行錯誤が始まった。例えば、さまざまな栽培土や肥料を取り寄せ栽培試験を行ったり、夏の高温時に対応するためにさまざまな栽培方法を試すなどノウハウを蓄積していった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「工業製品を作るようにはいきません。苗は常に成長していますし、一定数は必ず枯れてしまいます。できるだけいい環境で光を当てて、丈夫な苗をどうしたら作れるかという『戦い』です」と秋末社長は言う。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>こうした泥臭い試行錯誤を重ねることで、同社は、日南町の気候条件に合わせ、従来は複数年を要していたカラマツ苗を1年で出荷可能なサイズまで育てる技術を確立した。鳥取県内の出荷基準である「樹高30cm以上、地際径3.5mm以上」という、活着率が高く頑丈な高品質苗を安定的に育てる体制を整えたのである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5773,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/09/p20260904_nichinan33-1024x604.jpg" alt="" class="wp-image-5773"/><figcaption class="wp-element-caption">日南町樹木育苗センターの栽培棟では、環境モニタリングシステムで栽培データを見える化し温度や湿度を管理している。</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>育苗センター内を歩くと、「カラマツ1年育苗」を支えるさまざまな設備が目に入る。種子選別機は、赤外線を用いて種子に含まれる脂質の充実度を非破壊で測定し、発芽率の低い種をあらかじめ取り除くことで、発芽率をおおむね2倍にできる。90％近くまで向上させたこともあった。また、エクセルトレイに精密に種をまく半自動播種機や、温度・湿度を自動管理する発芽庫を整備。栽培棟のムービングベンチは1ベンチあたり30コンテナ・苗木1,200本：約340kg。1列あたり10ベンチ、苗木12,000本（総重量約3.4トン）もの苗木を、1人でスライド移動・管理できる仕組みとなっており、省力化と労働環境の改善につなげている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>同センターでは現在、外部企業との新たな育苗技術の実証にも取り組んでいる。その代表例が、大林組が推進する森林資源の持続的な循環型ビジネスモデル「Circular Timber Construction（R）」の社会実装に向けた共同実証である。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>2024年6月には、大林組が開発した「ハイブリッド型苗木生産システム」のパイロットプラントがセンター内に設置され、年間約1万本のカラマツ苗木生産に向けた共同の取り組みが始まった。外部環境の影響を受けやすい最初の2カ月間を、環境制御された人工光施設で育成し、その後は自然光による露地栽培へ切り替える仕組みだ。全期間を人工光で育てる場合と比べてコストを約6分の1に抑え、育苗期間を最短6カ月に短縮できるという。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5777,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/09/p20260904_nichinan34-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-5777"/><figcaption class="wp-element-caption">日南町樹木育苗センター内のパイロットプラントで、人工光を用いて育成されるカラマツ苗（出典：大林組）</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>同年12月には、このシステムで育てたカラマツ苗290本を初出荷した。自然光のみ、人工光のみで育てた比較対象の苗を含む計490本が、日南町森林組合の協力により、町内の皆伐地約3.2ヘクタールに植栽された。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>現在、施設全体の栽培能力は年間18万〜20万本規模に達するが、成長のタイミングや出荷時期の偏りなどから、実際の年間出荷量は12万〜13万本程度となっている。大半はカラマツだが少花粉スギも生産している。外部から技術を学びながらも、日南町特有の寒暖差や水温などの生育条件を見極め、現場の知恵で「技術の自立」を果たしたことこそが、同社の誇りである。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">年間12万～13万本を出荷　町内の苗木需要の8割を支える</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>そもそも、同社が「裸苗」ではなく、土が付いたまま容器ごと育てる「コンテナ苗」にこだわったのには、単位面積当たりの生産性の向上、高齢化する現場の負担軽減と平準化を狙う実務上の意義がある。コンテナ苗は、裸苗に比べて植栽可能な条件を広げやすい。植栽作業に専門的な技術を必要とせず、作業の平準化や担い手の安定雇用につなげられる利点がある。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>日南町内で森林組合が管理・関与して皆伐施業を行う民有林は、年間約60ヘクタールに及ぶ。1ヘクタール当たり約2500本を植栽すると、町内で年間に必要となる苗木は約15万本になる。同センターの年間出荷量12万～13万本は、その8割程度に相当する。皆伐後に必要となる苗木の大部分を、町内で生産した苗で賄える規模である。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5778,"width":"auto","height":"700px","sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large is-resized"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/09/p20260904_nichinan35-800x1024.jpg" alt="" class="wp-image-5778" style="width:auto;height:700px"/><figcaption class="wp-element-caption">日南町樹木育苗センターで育ったカラマツの苗木</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>2026年秋からの改定単価260円で計算すると、年間12万～13万本の出荷による売上規模は約3120万～3380万円となる。約1億3000万円を要した育苗センターの整備には、国、県、町の補助金が活用された。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>この地域の苗木生産を需要面から下支えしているのが、J-クレジット販売収入を含む地域の林業財源である。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>第1回でも紹介したように、山主の自己負担を実質ゼロにする、日南町ならではの重層的な支援パッケージを財政面から裏で支えるのが、国の「森林環境譲与税（毎年約1億500万円）」と、地方銀行（山陰合同銀行・鳥取銀行）などが仲介して民間企業へ販売する「J-クレジット販売収入（年約1000万円）」を合わせた、年間約1億1500万円規模の林業財源である。町の担当課では、間伐や再造林への支援などに充てるため、毎年6000万円程度を森林整備に予算配分する必要があると考えている。皆伐再造林を支える町独自の補助も、この森林整備予算の中で実施されている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5779,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/09/p20260904_nichinan36-1024x574.jpg" alt="" class="wp-image-5779"/><figcaption class="wp-element-caption">日南町J-クレジット販売状況（出典：日南町）</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>日南町森林組合の木村組合長は、山主が再造林への投資をためらう全国的な現状を念頭に、この「実質負担ゼロ」の意義をこう語る。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「本来、苗木の生産や再造林には高額な初期費用がかかるため、木を伐っただけで植え戻さない放置林が全国的に増えてしまう。だからこそ、行政の補助金や、森林組合が独自に積み立てている基金から保育経費を支援し、所有者の負担を極限までなくす仕組みを作りました。山主に実質負担ゼロで再造林ができる環境を整えることこそが、循環のピースを確実に繋ぐカギなのです」</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>こうした支援制度と、J-クレジット販売収入を含む地域の林業財源によって、ウッドカンパニーニチナンが育てた苗木は皆伐後の山へと還されている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">「伐って、使って、植えて、育てる」循環を次の世代へ</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>一方、再造林を支えるJ-クレジットには新たな課題も生じている。現在登録されているプロジェクトでは、8年間で累計2万9350tの純吸収量を見込んでいる。しかし、今後、森林経営計画の更新に伴ってプロジェクトを変更すると、主伐による排出量の算入が増え、純吸収量は減少する見込みだ。人工林の約6割を45〜65年生の利用期の森林が占める日南町にとって、主伐再造林を進めながらクレジットをどう確保するかが課題となっている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>また、日南町森林組合では、苗木のもととなるカラマツ種子の地域内での安定確保にも取り組んでいる。2023～2027年度の5カ年でカラマツの特定母樹1070本を植栽し、約2.5ヘクタールの採種園を整備している。苗木を地域で育てるだけでなく、そのもととなる種子の確保まで地域内で担う体制づくりが進んでいる。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5780,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/09/p20260904_nichinan37-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-5780"/><figcaption class="wp-element-caption">皆伐後の山に植えられた苗木を見守る日南町森林組合の木村組合長</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>皆伐後の山で、木村組合長が見つめる先には、新たに植えられた苗木が並んでいた。ここからまた、次の森林を育てる時間が始まる。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>原木を地域で受け止め、木材として加工して使い、伐った跡地には再び苗木を植える。日南町の現場では、それぞれの事業者が役割を担いながら、森林資源を次の世代へつなぐ仕組みが築かれていた。その循環の「植える」を支えるのが、ウッドカンパニーニチナンの「第二の創業」で始まった苗木生産だ。「伐って、使って、植えて、育てる」。日南町が目指す次の50年の森林循環は、皆伐後の山に植えられた一本一本の苗木から、再び始まっている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>※参考サイト<br><a href="https://www.woodcompanynichinan.com/" target="_blank" rel="noopener">ウッドカンパニーニチナン</a><br><a href="https://www.town.nichinan.lg.jp/soshikikarasagasu/norinka/forestry/index.html" target="_blank" rel="noopener">林業／日南町</a><br><a href="https://www.obayashi.co.jp/news/detail/news20240802_1.html#" target="_blank" rel="noopener">人工光と自然光のハイブリッド型苗木生産システムによるカラマツの苗木生産を開始 | 大林組</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->]]>
                </content:encoded>

                <post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">5771</post-id>
            </item>
                    <item>
                <title>2万点の木材標本から読み解く、人と木の歴史 ― 京都大学材鑑調査室の歩みとこれから</title>
                <link>https://forestcircularity.jp/2026/09/num-344/</link>
                                    <media:thumbnail url="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/09/p20260901_tazuru1.jpg" />
                
                <dc:creator><![CDATA[田鶴寿弥子]]></dc:creator>
                <pubDate>Wed, 02 Sep 2026 01:52:38 GMT</pubDate>
                                                    <category><![CDATA[建築物の木造化・木質化／第2の森林]]></category>
                                <guid isPermaLink="false">https://forestcircularity.jp/?p=5754</guid>

                <description><![CDATA[京都府宇治市に位置する、京都大学宇治キャンパス。この地が日本の木材研究と深く結びついてきた歴史を知る人は、そう多くないかもしれません。 昭和15年（1940）頃、国内で木材学の専門研究機関を求める声が高まりました。当初は [&hellip;]]]></description>
                <content:encoded>
                    <![CDATA[<!-- wp:paragraph -->
<p>京都府宇治市に位置する、京都大学宇治キャンパス。この地が日本の木材研究と深く結びついてきた歴史を知る人は、そう多くないかもしれません。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>昭和15年（1940）頃、国内で木材学の専門研究機関を求める声が高まりました。当初は時期尚早と見送られたものの、戦局の進展に伴い木材研究の重要性が増したことから、昭和19年（1944）、京都帝国大学（現・京都大学）の附置機関として木材研究所が創設されます。当初は農学部の建物を使用していましたが、戦後に宇治市五ヶ庄へと移転。その後木質科学研究所を経て、現在の生存圏研究所へと発展を遂げてきました。現在の宇治キャンパスには生存圏研究所以外にも複数の研究所がありますが、長きにわたりこの地は、多くの研究者が木材の可能性を追求する一大拠点であり続けています。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">木を巡る人々の英知を未来に繋ぐ</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>そんな宇治キャンパスの一角にあるのが生存圏研究所の材鑑調査室です。材鑑という言葉になじみのない方も多いでしょう。一言で言えば、日本をはじめ世界中から収集した木材標本（材鑑）を整理・管理する施設で、英語ではXylariumと呼ばれます。材鑑調査室は、昭和53年（1978）に国際木材標本室総覧へ機関略号KYOwとして正式登録されたことを契機に、昭和55年（1980）、当時の木材研究所内に新設されました。昭和58年（1983）には専用の建物を新営し、平成の改修を経て今に至ります。この国際木材標本室総覧とは、世界中の大学や研究機関が保有する木材標本コレクションを網羅した国際ディレクトリで、日本からは国立研究開発法人森林研究・整備機構 森林総合研究所を筆頭に、5施設が登録されています。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5758,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/09/p20260901_tazuru1-1024x770.jpg" alt="" class="wp-image-5758"/><figcaption class="wp-element-caption">世界中から収集した木材標本（材鑑）を整理・管理する材鑑調査室（京都大学）</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>材鑑調査室設立以来、材鑑の収集や光学顕微鏡観察用のプレパラート作成が精力的に進められてきました。昭和55年（1980）時点で約2,000点だった標本数は、わずか2年後の昭和57年（1982）に5,000点へと倍増。歴代の研究者やスタッフの情熱によって拡充され、現在では材鑑約2万点、標準プレパラート約1万5,000点を保有するまでに至っています。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>私自身は木材解剖学の研究者として、恩師たちの指導のもと、主に歴史的建造物や木彫像といった木製文化財の樹種調査に携わってきました。単なる科学的な種類の特定にとどまらず、人と木との関わりの歴史や、当時の人々がなぜその木を選んだのかという樹種選択の哲理をひもとく学際研究に魅了されています。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>戦後の日本では考古学ブームが巻き起こり、遺跡から出土する木製品の樹種同定が強く求められました。材鑑調査室は当時から考古学分野からの調査要請に応じ続けてきた歴史があり、また近年では歴史的建造物に由来する古材標本も600点を突破しています。その陰には、精力的に古材に向き合ってきた先輩研究者らの姿があります。現在も文化庁との覚書に基づいた修理文化財（彫刻）の材種鑑定をはじめ、都道府県の文化財保護課や国内外の博物館・美術館などへの樹種調査協力など、木の文化を多角的に解明する重要拠点としての役割を果たしています。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">数百年前の大工らと対話する</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>ところで、樹種を特定するには、薄く切った木材組織を顕微鏡で観察します。幾度となく顕微鏡を覗き込んできた私ですが、経年劣化してなお精妙で美しい組織の向こう側に、数百年前の大工や彫刻家、あるいは木こりたちの姿が浮かび上がり、時を超えて対話しているような感覚を覚えます。「俺が選んだ木、何の木か分かった？」 「どうしてこの木を使ったのか、その理由が分かる？」彼らからそう問いかけられている気がしてならないのです。樹種識別は解剖学的特徴を逐一確認していく骨の折れる作業であり、責任を伴います。未熟な私は、識別を間違えて数百年も前の強面の大工さんに土下座して謝る夢を見たことも一度や二度ではありません。それでも、樹木として人の何倍も生き、倒れてからも木材として人々を物理的・精神的に支え、建造物や仏像となって文化を繋ぐ木。その木肌や調査のための小さな木片に触れるたび、私の心は畏敬の念でいっぱいになります。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5757,"width":"auto","height":"700px","sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large is-resized"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/09/p20260901_tazuru2-770x1024.jpg" alt="" class="wp-image-5757" style="width:auto;height:700px"/><figcaption class="wp-element-caption">標本室の内部（京都大学）</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>現在も古材標本をはじめとする新規収集や内外との標本交換は継続して行われています。また材鑑調査室は生存圏科学の共同利用・共同研究拠点におけるデータベース利用型共同研究の一環として、広く国内外の研究者に開かれた場ともなっています。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>材鑑調査室は、従来の木材物理学・木材化学・木材生物学といった木質科学の発展にとどまらず、建築史、文化史、考古学、年代学、気候学、民俗学などを巻き込んだ新しい木の科学を推進し、人間が木に託してきた英知や哲理を未来へと繋ぐ場として歩み続けていきます。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">日本人にとって心を動かす木とは</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>京都大学のシンボルツリーはクスノキです。私の大好きな木の一つです。時計台の前で枝葉を大きく広げたクスノキを見ていると、守られているような感覚になります。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>ベストセラーとなっている東野圭吾さんの小説『クスノキの番人』を以前書店で見つけたとき、わき目もふらずレジへと向かったことを思い出します。そしてこの本を一気に読み終えてふと思いました。タイトルの中の木の樹種がクスノキでなくても、これほどまでに多くの読者の心が震えただろうか、と。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>日本人にとって心を動かす木はたくさんあるでしょう。けれど、人々の無数の祈りを受け止めてきた一本の木を巡るこの物語において、それはクスノキという樹種である必要があったのではないかと思いました。今も昔も霊性宿るご神木として信仰を集め、飛鳥時代の仏像に使われることもあったクスノキ。クスノキ独特の芳香と存在感は、古代から長い年月を経た今もなお、日本人の精神深くに働きかけているのではないでしょうか。自然との距離感が変化した現代においても、みゃくみゃくと心のどこかで日本人がクスノキという木に対して抱いている何らかの哲理や信仰。目には見えないけれど日本人の心や文化を育ててきた精神性も、材鑑標本というモノとともに未来へ繋いでいけたらと思っています。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5756,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/09/p20260901_tazuru3-1024x769.jpg" alt="" class="wp-image-5756"/><figcaption class="wp-element-caption">歴史的建造物由来の古材標本（京都大学）</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>今、森林や木材利用のあり方等が再注目されています。人が木とどう向き合ってきたのか、人は木に対してどういった思いを抱いていたのかという精神的側面に改めて注目することも、これからの日本の森林循環・木の文化を考える上で重要なのではないでしょうか。ハードとソフトの両面が整ってはじめて、日本の木の文化はさらに輝きを増し、よりよい形となって森林が循環していくのではないかと私は思うのです。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>材鑑調査室は常時開館の展示施設ではありませんが、毎年秋の宇治キャンパス公開の際には一般開放を行っています。ぜひ一度足をお運びいただき、木が語る雄大な歴史の息吹を感じていただければ幸いです。（京都大学生存圏研究所 准教授 田鶴寿弥子）</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>※参考サイト<br><a href="https://www.rish.kyoto-u.ac.jp/Xylarium/" target="_blank" rel="noopener">京都大学生存圏研究所 材鑑調査室</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->]]>
                </content:encoded>

                <post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">5754</post-id>
            </item>
                    <item>
                <title>【神主の目線】森は「伐らない」ほど守られるのか？ ― 新たな森林・林業基本計画から考える、100年後に森を継ぐ方法</title>
                <link>https://forestcircularity.jp/2026/08/num-343/</link>
                                    <media:thumbnail url="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260831_unsplash1.jpg" />
                
                <dc:creator><![CDATA[青木和洋]]></dc:creator>
                <pubDate>Mon, 31 Aug 2026 11:16:59 GMT</pubDate>
                                                    <category><![CDATA[森林文化の熟成]]></category>
                                <guid isPermaLink="false">https://forestcircularity.jp/?p=5737</guid>

                <description><![CDATA[「森を守る」と聞いたとき、私たちは何を思い浮かべるでしょうか。 木を植える。伐採を止める。人の手を入れず、自然のまま残す。 そこには「木を伐る＝自然を壊す」「木を残す＝森を守る」という、分かりやすい構図があります。しかし [&hellip;]]]></description>
                <content:encoded>
                    <![CDATA[<!-- wp:paragraph -->
<p>「森を守る」と聞いたとき、私たちは何を思い浮かべるでしょうか。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>木を植える。伐採を止める。人の手を入れず、自然のまま残す。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>そこには「木を伐る＝自然を壊す」「木を残す＝森を守る」という、分かりやすい構図があります。<br>しかし、日本の森林を実際に見ていくと、この二択だけでは説明できない現実が見えてきます。<br>日本の国土の約3分の2は森林で、その約4割にあたる約1,009万haが人工林です。戦後から高度経済成長期に造成されたものが多く、その約6割が50年生を超え、本格的な利用期を迎えています。<br>2026年6月に閣議決定された新たな森林・林業基本計画も、「百年つづく『森の国・木の街』へ」を掲げました。そこで示されているのは、単に森林を保護する政策ではありません。林業に適した森林では再造林を確保し、国産材の供給力を高め、木材利用と健全な森づくりを循環させていくという考え方です。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>つまり、森を守るために、木を使うことが求められている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>ここに、私たちの認識を揺らす小さな矛盾があります。<br>もちろん、「だから木は伐れば伐るほどよい」という話ではありません。<br>天然林、生物多様性上重要な森林、林業に適した人工林では、果たす役割も管理方法も異なります。重要なのは、「伐るか、伐らないか」という一つの軸だけで森を判断しないことです。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5739,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260831_aoki1-1024x578.jpg" alt="" class="wp-image-5739"/></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">「残す」と「継ぐ」は同じなのか</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>私は神主として、長く「残すこと」と「継ぐこと」の違いを考えてきました。<br>神社には、古いものをそのまま固定して残すこととは異なる継承の文化があります。<br>象徴的なのが、伊勢の神宮で20年に一度行われる式年遷宮です。社殿を造り替え、御装束や神宝を新たに調製する。その営みを繰り返すことで、宮大工をはじめとする技術や文化も次代へと受け渡されてきました。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>形を変えるからこそ、長く継承されるものがある。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>この視点を森林に重ねると、「守る」という言葉の意味が変わってきます。<br>100年間一本の木も伐らないことが、100年後の森を守ることと同じとは限りません。<br>反対に、今日木を伐ることも、その後に植え、育て、再び使える森をつくるのであれば、未来の森林を継ぐ行為になり得ます。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">森を継ぐには「経済」がいる</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>では、なぜ森林の循環は簡単に実現しないのでしょうか。<br>ここには経営の問題があります。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>木を伐る。市場へ出す。加工する。建築や製品として使う。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>そこで経済価値が生まれても、その価値が次の再造林や保育へ戻らなければ、循環は途切れてしまいます。<br>「森林を大切にしよう」という善意だけでは、苗木代も、人件費も、そこで働く人の暮らしも支えられません。<br>森林循環には理念と同時に、生まれた価値が、次の森へ還流する仕組みが必要なのです。<br>新たな森林・林業基本計画でも、林業適地での確実な再造林に加え、再造林コストや森林・木材の持続性に関する情報共有、合理的な価格形成などが掲げられています。<br>森林問題は環境問題であると同時に、経営と制度設計の問題でもあるということです。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">「守る／使う」の外側にある第三の視点</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>ここで、一度問いそのものを変えてみたいと思います。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「森を守るべきか、使うべきか」ではなく、「100年後に、どんな森を継ぎたいのか」。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>守るか、使うかという二つの選択肢に対して、私は第三の視点として「継ぐ」を置きたいと思います。<br>これは、守ることと使うことの中間を取るという意味ではありません。<br>100年後から現在を見ることで、両者を「目的」ではなく「手段」として捉え直すのです。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>未来へ継ぐために、手を入れず守る森がある。<br>未来へ継ぐために、伐って使い、植え直す森もある。<br>二つの対立の間で妥協点を探すのではなく、別の時間軸や視点を加えることで、対立そのものの意味を変える。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>私は、こうした認識の転換を「<strong>三元論</strong>」という視点から探究しています。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5741,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260831_aoki2-1024x578.jpg" alt="" class="wp-image-5741"/></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>企業や自治体にとっても、これは同じです。<br>森林に関わる施策を考えるとき、「どれだけ森林を保有しているか」「どれだけ木材を使ったか」だけではなく、その活動によって生まれた価値が、次の森林や地域へどう戻っていくのかまで設計する必要があります。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>単年度の成果ではなく、10年、50年、100年という時間軸で考える。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>そのとき森林は、単なる「資源」でも、触れてはいけない「保存物」でもなく、世代を越えて受け渡していく関係へと見え方を変えていきます。<br>森を前にすると、私たちはつい「伐るべきか、伐らないべきか」と考えます。<br>けれど、本当に必要なのは、その二択から正解を選ぶことではないのかもしれません。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>私たちは、100年後にどんな森を継ぎたいのか。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>問いが変われば、見える選択肢が変わります。<br>そして認識が変われば、私たちがつくる未来もまた、変わっていくはずです。<br>（株式会社WSense 代表取締役 ／ DELTA SENSE 製作委員会　青木 和洋）</p>
<!-- /wp:paragraph -->]]>
                </content:encoded>

                <post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">5737</post-id>
            </item>
                    <item>
                <title>ひとつの設計が全体を変える ― 生涯エンジニアとして考え続けた社会課題への答え</title>
                <link>https://forestcircularity.jp/2026/08/num-342/</link>
                                    <media:thumbnail url="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2025/09/p20260602_komiyama6.jpg" />
                
                <dc:creator><![CDATA[小宮山 宏]]></dc:creator>
                <pubDate>Fri, 28 Aug 2026 12:45:53 GMT</pubDate>
                                                    <category><![CDATA[森林と接続する社会的共通資本]]></category>
                                <guid isPermaLink="false">https://forestcircularity.jp/?p=5732</guid>

                <description><![CDATA[地球規模の課題が山積する中、私が所属するローマクラブでの経験からも、もはや「危機だ」と叫ぶだけでは意味がありません。今年10月のSTSフォーラム（科学技術と人類の未来に関する国際フォーラム）でのオープニングトークでは、私 [&hellip;]]]></description>
                <content:encoded>
                    <![CDATA[<!-- wp:paragraph -->
<p>地球規模の課題が山積する中、私が所属するローマクラブでの経験からも、もはや「危機だ」と叫ぶだけでは意味がありません。今年10月のSTSフォーラム（科学技術と人類の未来に関する国際フォーラム）でのオープニングトークでは、私は一人のエンジニアとして、生涯をかけて考え続けてきた社会課題に対する具体的な「答え」を出したいと考えています。 現在、人類は十分すぎるほどの知識を持っています。それらを総動員し、最適に適用すれば、あらゆる課題は解決できると信じています。その鍵は「社会をどう設計するか」にあります。私が言う「設計」とは、技術や制度、産業、人材を別々に考えるのではなく、一つの仕組みとして統合することなのです。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">部分最適から全体最適へ　「一つの設計」が複数の課題を同時に解決する</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>企業や自治体は個別の課題に懸命に取り組んでいますが、「部分最適」ではすでに限界がきており、かえって全体最悪を招きかねません。私が長年向き合ってきた「化学工学」という学問が、化学、機械、そして経済の知識を統合することで生まれたように、今社会に求められているのも複数の知見を統合する「社会の設計」です。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「ひとつの設計が全体を変える」とはどういうことか。例えば「ソーラーシェアリング×非耕作地×フィジカルAI」という設計があります。農地の上に太陽光パネルを設置し、現実空間のデータを扱うフィジカルAIを掛け合わせるのです。これを実践すれば、エネルギーと食料の自給率向上だけでなく、地方の人手不足解消、さらには熊などの害獣問題まで複数の課題解決につながります。以前、九州で講演した際、介護施設の女性経営者が「施設でソーラーシェアリングをやりたい」と相談に来られました。電気を自給しながら、農業を通じた利用者の健康増進にもつながる、素晴らしい設計の連鎖です。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>他にも、岡山県真庭市では、廃校となった校舎を大学の拠点として活用する「廃校×大学×人材養成」という設計を進めています。小中高生の探究型学習だけでなく、地域の大人たちに向けて林業人材の養成やAIの導入方法を学ぶ場を作り出しています。さらに、「林業×バイオマス化学×木造都市」を組み合わせた森林循環経済の構造は、それ自体が地域再生や脱炭素化、エネルギー資源問題の解決策となり、総合的な循環経済を生み出します。一つの正しい設計が、社会全体を連鎖的に変えていくのです。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">誰が未来を実装するのか。境界を越える組織の意義と世界への展開</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>では、この全体設計を誰が担い、実装するのでしょうか。政府からのトップダウンには限界があり、権威主義に陥る危険すらあります。一方で、企業は利潤追求に偏りがちであり、個人では規模と継続性が担保できません。 だからこそ、年齢、職業、性別、国籍、分野の壁を越え、経験と知識の多様性に富み、長期的・人類史的視野を持った組織（法人）が必要になります。私が会長を務めるプラチナ構想ネットワークも、そうした「自律分散協調系」として全体設計を担う仕組みを目指す一つの試みです。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>こうした複数分野を統合する設計アプローチは、日本特有のものではありません。エネルギー、農業、技術、地域社会をつなぐシステムは、先進国であれ途上国であれ、各国の文脈に合わせて適応できる「人類のためのデザイン」になり得るのです。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">未来を設計する「人材」をどう育てるか。組織の壁を壊す仕組み</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>素晴らしい設計を描き、実装するためには、それを担う「人材」が不可欠です。生成AIがあらゆる知識を網羅するこれからの時代、真に求められるのは、断片的な知識をつなぎ合わせ、突破口となる「シナリオ（ストーリー）」を描ける人材です。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>そうした人材を育てるには、既存の枠組みを壊し、人を流動化させる仕組みの設計が必要です。私が東京大学工学部長時代に行った教育改革では、民間企業で副社長を務めていた同級生を教授として招聘しました。また、学位審査の副査の1人を必ず他学科から選ぶ制度へと変更しました。異なる分野の知見を交わらせることは、学生を育てるだけでなく、学生を通じて「教える側（先生）」を成長させることにも繋がります。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>これは決して大学に限った話ではありません。皆さんの企業や地域においても、部署間の壁を取り払って横断的なプロジェクトチームを組む、あるいは外部の異業種人材を巻き込むといった「人材交流の設計」が、未来のシナリオを描ける人材を育てる最良の手段なのです。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">知識を一つの設計へ統合し、一人ひとりが能力を発揮できる2050年へ</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>社会は、一つの技術や一つの制度だけで変わるものではありません。人類が蓄積してきた知識を一つの「設計」へと統合したとき、初めて社会全体が変わります。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>そして、この「ひとつの設計が全体を変える」という思考法は、国家や自治体といった大きな主体の話にとどまりません。私が影響を受けた吉川弘之先生（元・東京大学総長）の理論にも通じますが、設計とは決して一部の専門家や技術者だけのものではなく、望ましい未来を実現するために知識を統合し、新たな解を創造する「人間の知的活動」そのものなのです。かつて吉川先生からは「知識の構造化が、硬直化にならないといいね」と言われたことがあります。それは、固定した目標を決めてそこに至る設計ではなく、行動し続けるということだと思います。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>その意味で、皆さんの日々の仕事の組み立てや、直面しているビジネス課題の解決、あるいは地域の小さなコミュニティの再設計そのものが、すでに未来を構想する営みなのだと言えます。社会課題が複雑化した今こそ、多様な知識を結び付けながら新しいシナリオを描き続ける『設計する力』が求められているのです。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>私が描く理想の2050年とは、その「設計」が人と自然、産業、地域を有機的に結び、一人ひとりが持てる能力を十分に発揮し、自己実現できる社会です。生涯エンジニアとして考え続けたこの未来の設計を、皆さんのそれぞれの現場でも応用し、共に社会へ実装していくことこそが、私の変わらぬ願いです。（プラチナ構想ネットワーク会長・『森林循環経済』名誉編集長　小宮山宏）</p>
<!-- /wp:paragraph -->]]>
                </content:encoded>

                <post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">5732</post-id>
            </item>
                    <item>
                <title>【木造公共施設・交流拠点 事例集】脱炭素・地方創生時代の木造建築を、先進事例と制度から読み解く</title>
                <link>https://forestcircularity.jp/2026/08/num-341/</link>
                                    <media:thumbnail url="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260826_adobestock1.jpg" />
                
                <dc:creator><![CDATA[『森林循環経済』編集部]]></dc:creator>
                <pubDate>Thu, 27 Aug 2026 01:50:47 GMT</pubDate>
                                                    <category><![CDATA[建築物の木造化・木質化／第2の森林]]></category>
                                <guid isPermaLink="false">https://forestcircularity.jp/?p=5708</guid>

                <description><![CDATA[近年、脱炭素社会の実現や地方創生、ウェルビーイングへの関心の高まりを背景に、木造の公共施設や交流拠点への注目が急速に高まっています。一方で、不特定多数の人が集まる公共建築の木造化が実際にどのように進んでいるのか、先進事例 [&hellip;]]]></description>
                <content:encoded>
                    <![CDATA[<!-- wp:paragraph -->
<p>近年、脱炭素社会の実現や地方創生、ウェルビーイングへの関心の高まりを背景に、木造の公共施設や交流拠点への注目が急速に高まっています。一方で、不特定多数の人が集まる公共建築の木造化が実際にどのように進んでいるのか、先進事例や技術、制度に関する情報はさまざまな媒体に分散しており、体系的に把握することは容易ではありません。<br>本資料では、一般社団法人プラチナ構想ネットワーク「プラチナ森林産業イニシアティブ 木造都市分科会」が、木造公共施設・交流拠点に関する先進事例・技術4件に加え、木造都市の考え方や技術、制度動向を全23ページにまとめました。公共建築の企画・提案や情報収集、非住宅木造の最新動向を把握するための資料としてご活用ください。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

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<!-- /wp:buttons -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:columns -->
<div class="wp-block-columns"><!-- wp:column -->
<div class="wp-block-column"><!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">この資料でわかること</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>木造建築の実務に役立つ情報を体系的に整理しました。<br>・木造公共施設・交流拠点の先進事例<br>・木造建築に採用されている技術・工法<br>・木造都市の考え方と将来像<br>・木造化を後押しする制度・補助金の概要<br>・木造建築を取り巻く最新動向</p>
<!-- /wp:paragraph --></div>
<!-- /wp:column -->

<!-- wp:column -->
<div class="wp-block-column"><!-- wp:image {"lightbox":{"enabled":false},"id":5715,"sizeSlug":"large","linkDestination":"custom"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><a href="https://forms.gle/iBDkbdg4qdGNRLNQA" target="_blank" rel=" noopener"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/public202608261-757x1024.jpg" alt="" class="wp-image-5715"/></a></figure>
<!-- /wp:image --></div>
<!-- /wp:column --></div>
<!-- /wp:columns -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">掲載事例・技術</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>木造公共施設および交流拠点の先進プロジェクト・技術を取り上げ、それぞれの特徴や採用された技術、評価のポイントを紹介します。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>シェルターなんようホール（株式会社シェルター）</strong><br>ギネス世界記録に認定された、木造3階建ての大規模文化ホール。地元産杉材を積極的に用いて大空間を実現した設計・技術のポイントと、木造ならではの導入効果を解説します。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>CREVAおおくま（清水建設株式会社）</strong><br>大野駅西地区の復興を先導する産業交流施設。独自の木質ハイブリッド耐火技術により、安全性と意匠性を両立。町民や来訪者が木の温もりを感じながら集う多目的な大空間を紹介します。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>シミズ ハイウッド（R）による木質建築（清水建設株式会社）</strong><br>中大規模・中高層木造建築に求められる耐震性と耐火性をクリアする木質ハイブリッド技術。アリーナや体操競技場など、大空間建築への適用事例を収録しています。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>（仮称）三木地域交流拠点（大和ハウス工業株式会社）</strong><br>郊外型住宅団地の再生（団地再耕）を目指す準耐火構造の交流拠点。多世代のコミュニティ形成や地域経済の活性化に貢献する拠点機能と地域共創のあり方を提示します。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">この資料が役立つ方</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>・木造公共施設・交流拠点の事例を探している方<br>・木造建築や公共建築を企画・提案する立場の方<br>・木造都市や非住宅木造の最新動向を把握したい方<br>・自治体、デベロッパー、ゼネコン、設計事務所、木材関連企業などの実務担当者<br>・木造建築や都市木造を研究する研究者・学生</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">掲載内容</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>第1部 木造公共施設・交流拠点 設計・施工事例</strong><br>先進的な木造公共施設・交流拠点を取り上げ、建築コンセプトや特徴、技術的なポイントを紹介します。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>第2部 木造都市の基礎知識</strong><br>・木造都市とは<br>・木造都市の意義<br>・技術の進展と制度の後押し<br>・動き出した木造都市<br>・面的な広がりを持つ木造都市をつくる</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:columns -->
<div class="wp-block-columns"><!-- wp:column -->
<div class="wp-block-column"><!-- wp:image {"id":5722,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/public202608262-783x1024.jpg" alt="" class="wp-image-5722"/><figcaption class="wp-element-caption">Screenshot</figcaption></figure>
<!-- /wp:image --></div>
<!-- /wp:column -->

<!-- wp:column -->
<div class="wp-block-column"><!-- wp:image {"id":5723,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none"} -->
<figure class="wp-block-image size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/public202608263-759x1024.jpg" alt="" class="wp-image-5723"/><figcaption class="wp-element-caption">Screenshot</figcaption></figure>
<!-- /wp:image --></div>
<!-- /wp:column --></div>
<!-- /wp:columns -->

<!-- wp:buttons {"layout":{"type":"flex","justifyContent":"center"}} -->
<div class="wp-block-buttons"><!-- wp:button {"style":{"dimensions":{"width":"50%"}}} -->
<div class="wp-block-button"><a class="wp-block-button__link wp-element-button" href="https://forms.gle/iBDkbdg4qdGNRLNQA" target="_blank" rel="noreferrer noopener"><strong>ダウンロードはこちら</strong></a></div>
<!-- /wp:button --></div>
<!-- /wp:buttons -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph {"style":{"elements":{"link":{"color":{"text":"var:preset|color|vivid-red"}}}},"textColor":"vivid-red"} -->
<p class="has-vivid-red-color has-text-color has-link-color">資料は無料でダウンロードいただけます。上記ボタンをクリックし、フォームに必要事項をご入力のうえ、送信してください。<br><strong>送信完了画面に、ダウンロードページのURLとパスワードが表示されます。</strong></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>【資料概要】</strong><br>形式：PDF<br>ページ数：23ページ<br>料金：無料<br>発行元：一般社団法人プラチナ構想ネットワーク プラチナ森林産業イニシアティブ 木造都市分科会</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>また、ご登録いただいた方には、『森林循環経済』より、政策・産業・技術・文化をつなぐ無料ニューズレターをお届けします。個人情報の取り扱いについては、<a href="https://forestcircularity.jp/privacy/">利用規約・個人情報保護方針</a>をご確認ください。<br></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>※関連記事<br><a href="https://forestcircularity.jp/2026/06/num-315/">【木造オフィス・商業施設 事例集】脱炭素・ウェルビーイング時代の木造建築を、先進事例と制度から読み解く</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->]]>
                </content:encoded>

                <post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">5708</post-id>
            </item>
                    <item>
                <title>「林業のボトルネックは『権利処理』にある」 ― 補償コンサルタント・四門が挑む、林地集約化と「境界デザイン」の未来【ここがターニングポイントだった】</title>
                <link>https://forestcircularity.jp/2026/08/num-340/</link>
                                    <media:thumbnail url="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260824_shimon1-1.jpg" />
                
                <dc:creator><![CDATA[『森林循環経済』編集部]]></dc:creator>
                <pubDate>Tue, 25 Aug 2026 02:10:02 GMT</pubDate>
                                                    <category><![CDATA[林業の革新]]></category>
                                <guid isPermaLink="false">https://forestcircularity.jp/?p=5676</guid>

                <description><![CDATA[近年、森林所有者の高齢化や不在村化、相続未登記などを背景に、所有者の特定や境界の明確化が難しくなるケースが全国で増えている。2019年に施行された森林経営管理制度により、市町村が森林所有者の意向を確認し、必要に応じて経営 [&hellip;]]]></description>
                <content:encoded>
                    <![CDATA[<!-- wp:paragraph -->
<p>近年、森林所有者の高齢化や不在村化、相続未登記などを背景に、所有者の特定や境界の明確化が難しくなるケースが全国で増えている。2019年に施行された森林経営管理制度により、市町村が森林所有者の意向を確認し、必要に応じて経営管理権を集積する仕組みが整えられたが、現場のマンパワー不足や手続きの煩雑さから、遅々として進まないのが実態だ。<br>この課題に対し、総合補償コンサルタントの株式会社四門ではトップの肝いりで新規事業が立ち上がった。同社代表取締役CEOの宝土大亮氏に、林業領域への参入のターニングポイント、山林所有者との合意形成の哲学、リモートセンシングやAIも活用した「境界デザイン」、そして新たな「森林区画整理」構想まで詳しく聞いた。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">なぜ補償コンサルタントが「林業」なのか</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>四門は1972年の創業以来、半世紀にわたり公共事業に伴う用地取得や損失補償の専門家として実績を築いてきた。林業の領域へ本格参入したきっかけは、2021年に林野庁から受託した実証業務だった。森林経営管理法に基づき、市町村が森林所有者に対して経営管理の委託意向を確認する「意向調査」や「所有者探索」を行う。立木など現地調査から地権者への戸別訪問、合意取得までをパッケージで完結できる事業者として四門が受託。この業務に携わったとき、宝土氏に強烈な直感が走ったという。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「日本の森林集約化が進まなかった最大のボトルネックは、林業技術の不足ではなく権利処理にあると痛感しました。それなら、我々が公共事業で培ってきたノウハウを、そのまま生かせるはずです」</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5680,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260824_shimon6-1024x626.jpg" alt="" class="wp-image-5680"/><figcaption class="wp-element-caption">四門が取り組む「境界デザイン」（出典：四門）</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>林業の世界には、所有者を追跡し、境界を確定させ、一人ひとりから合意を粘り強く取得していくプロセスを専門にするプレイヤーがほとんど存在しなかった。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「私たちは『私権と公共の利益の調整役』として、財産権の保護とインフラ整備の狭間で人の感情に向き合い、権利を解きほぐすノウハウを50年間培ってきました。この新規事業は、売上規模こそ全体の100分の1程度ですが、私自身の気持ちのリソースとしては95％を割いています。誰もやりたがらない難しい事業だからこそ、自ら現場へ足を運び、挑戦し続けているのです」</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">「パンドラの箱」を開ける覚悟と、対話の哲学</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>自治体が意向調査を実施して森林所有者と接触すると、その後の具体的な対応を期待される。しかし、個別対話や合意形成を支援するコンサルタントは少なく、その後の対応やトラブルへの懸念から、調査に踏み出すことをためらうケースもある。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「私たちの世界では、地権者へのアプローチを『パンドラの箱を開ける』と言います。一度開けたら後戻りはできません。中途半端にアンケートを送り、そのまま放置すれば、住民側は『自分たちの財産をどうするつもりだ』と不信感を募らせてしまいますからね」</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>意向調査を実施した後も、森林所有者との個別対話や合意形成へつなげるには、専門的な実務ノウハウが必要になる。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「ボタンを1個掛け違えて不信感を生み出すと、信頼回復に10年、20年を費やすことになります。『信用がすべて』というのは、我々が骨の髄まで叩き込まれている原則です」</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>補償コンサルタントは、大きく「アプレイザー（評価を行う調査員）」と「ネゴシエーター（交渉人）」に分かれ、それぞれ適性が全く異なる。特に地権者との対話や交渉においては、相手の感情に寄り添い、落としどころを探る高度なコミュニケーションが求められる。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5681,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260824_shimon3-1024x577.jpg" alt="" class="wp-image-5681"/><figcaption class="wp-element-caption">森林所有者との対話と合意形成を進める説明会のイメージ（宝土氏の体験談をもとに生成AIで作成）</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「交渉において『正直に正論を言えばいい』というわけではありません。かつて補償金交渉で、『金額は変わりません』と事実だけを伝えて激怒されたことがあります。相手は数字だけでなく、こちらの誠意や納得のいく説明を求めていたのです」</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>ここで問われるのは、条件を正確に伝えるだけでなく、地権者が納得して決断できるプロセスをつくる力だ。例えば、相続人が多数に及ぶ場合には、誰から話を始めるかも成否を左右する。親族内のキーマンを見極めずに接触すれば、感情的なもつれから合意形成が難しくなることもある。こうした人間関係を含めて調整することに、四門が伴走する意義がある。宝土氏自身も、これまで多くの失敗を経験してきた。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「それはもう、怒られ続けた30年です（笑）。高齢の地権者の方から最終合意をいただき、捺印してもらう際、手が震えていらしたので、良かれと思って『代わりに捺印しましょうか』と手を差し伸べたことがありました。すると『最後の仕事を、お前が取る気か！』と激怒し帰ってしまいました。土地を手放すという重大な決意の重みを、私が無遠慮に奪ってしまったのです。その後、上司に同行してもらい謝罪に行きました。こうした失敗から逃げずに、誠実に相手に向き合ってこそ信頼関係が生まれるのです」</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">先端技術と対話で合意形成を進める「境界デザイン」</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>現在、四門では、衛星や航空機、ドローンなどで撮影した画像を用いて遠隔地から地表の地形や植生を観測する「リモートセンシング」データを、山林の境界確認に活用している。このアプローチのベースにあるのが、同社が公共事業の最前線で培ってきた高度な技術力だ。なかでも、UAV（ドローン）レーザーやモバイルレーザースキャナー等で取得した高密度な3次元点群データを活用するリモート境界確認の取り組みは、国土交通省の河川境界確定業務において「インフラDXの優良工事」として表彰されるなど、極めて高い評価を得てきた。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5682,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260824_shimon4-1024x563.jpg" alt="" class="wp-image-5682"/><figcaption class="wp-element-caption">リモートセンシングデータの種類（出典：四門）</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:image {"id":5683,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260824_shimon5-1024x422.jpg" alt="" class="wp-image-5683"/><figcaption class="wp-element-caption">3次元点群データと境界線を重ね、樹木等をフィルタリングした状態（出典：四門）</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>四門は、この河川用地業務で確立した「ハイブリッド式リモート境界確認システム」を、現在は山林の集約化や境界明確化の現場へと展開している。このシステムは、測量技術者が急峻で危険な崖地を回るリスクを減らし安全性を向上させるだけでなく、高齢化などで「もう自分の山には登れない」という地権者にとっても大きな恩恵をもたらす。3Dデータと過去の歴史的資料を重ね合わせた画面を集会場などで一緒に見ながら、山に入らずとも安全かつビジュアルで納得して境界合意に進める、まさにデジタルと対話を融合した「ハイブリッド」な仕組みなのだ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5684,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260824_shimon2-1024x768.jpg" alt="" class="wp-image-5684"/><figcaption class="wp-element-caption">データや動画を使い、境界の現状を所有者に伝える（写真提供：四門）</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>土地の境界には、所有者同士の合意によって定める「所有権界」と、土地が登記された際に定められ、当事者の合意だけでは変更できない「筆界」がある。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「私たちの世界では、『筆界は神様が決めるもの』と言われます。人間が勝手にお互いの合意だけで動かしていいものではなく、元来定まっている公的な線なのです。AIやデジタル技術が境界を自動的に確定してくれるわけではありません。データを積み重ね、地権者同士の合意につなげる必要があります」</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>これまでの林業における境界確定は、「上物（木）」の範囲を定める所有権界の合意だけで済ませる曖昧な運用が多かった。しかし今、森林を管理・収益化可能な資産として捉え、金融機関や投資家などの参入を促す動きが進む中では、木の所有範囲だけでなく、土地の筆界や登記との関係まで整理する必要性が高まっている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「そこは地道な資料の突き合わせと、法務局との丁寧な『下準備』が必要になります。ただ図面を持参するのではなく、必要となる根拠について事前に法務局へ相談に行くのです。過去の資料や地形から推測した境界線について、登記手続き上必要となる資料や根拠を確認します。その上で、地権者に対して『この線には合理的な根拠があります』と交渉に臨みます。この下準備があってこそ、境界確認を円滑に登記手続きへつなげられます」</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>複雑なデータから一本の境界線を導き出す作業は、本来、ベテランの「職人芸（センス）」に依存していた。四門は、その再現性を持たせるため、膨大なデータから境界線を予測する「AIフォレストデザイン」のシステム開発にパートナー企業と共同で着手している。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">行政と地権者をつなぐコーディネート</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>林地集約化を進めるには、発注者である自治体に寄り添いながら、森林所有者との対話や合意形成を丁寧に進める必要がある。四門は行政と地権者の間に入り、所有者探索や境界確認、意向確認などの実務を支援するとともに、事業全体をコーディネートする役割を担っている。さらに、境界確認だけでなく、最終的な木材利用や地域経済の循環まで見据えた「トータルプランニング（出口戦略）」が重要になる。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>宝土氏によれば、かつては国土交通省をはじめとする行政側にも、用地取得一筋でキャリアを重ねる「用地職人」のようなスペシャリストが存在し、事業全体の段取りを描いていたという。しかし、そうしたベテランが第一線を退き、近年は総務部門や用地部門を数年ごとに循環する人事ローテーションが一般的になった。その結果、行政の現場では「用地取得の全体設計を描ける人材」が極めて少なくなり大きな課題になっているという。行政発注も、意向調査や境界確認などのパーツごとに分かれることが多い。全体の段取りを描く用地マネジメントの専門家が不在のまま、次の施業や木材利用につながらない事態も生じている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「私たちは自治体に対し、『トータルパッケージで発注してほしい』と働きかけています。私たちが伴走し、木材の収益計画や経済還元までを見据えた出口戦略を実行します。放置された森林を地域の持続可能な資産へと転換するには、こうしたトータルサポートが不可欠です」</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">個別案件の限界から、「森林区画整理」の構想へ</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>どれほど優れた技術や対話スキルがあっても、民法に基づく私法上の権利調整として個別案件を一つずつ処理していくのには時間的・コスト的な限界がある。そこで四門が社内外の関係者とともに協議を進めているのが、「森林区画整理事業」の制度化だ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5685,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p202600824_shimon7-1024x534.jpg" alt="" class="wp-image-5685"/><figcaption class="wp-element-caption">「森林区画整理事業」の提案概要（出典：プラチナ構想ネットワーク）</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>これは都市部で乱雑な土地を整理してインフラや街区を整える「土地区画整理法」のように、境界も所有者もバラバラになって機能不全に陥った森林を、公的なスキームのもとで一括して区画整理し、所有権や利用権をきれいに再配置して集約化する構想である。現在、産官学の関係者で構成するプラチナ構想ネットワークのプラチナ森林産業イニシアティブのワーキンググループで制度設計を進め、関係機関への提案を目指している。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「これまでの林業の仕組みに、私たちの本業である『土地区画整理』や『都市計画』の設計思想を組み合わせ、国の制度そのものをアップデートします」</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">技術の前に「品格」を磨く。次世代へのバトンタッチ</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>所有者探索や境界確認、合意形成を一貫して担うには、法律、測量、交渉を横断する知識と経験が必要になる。制度や技術を整えるだけでなく、それらを現場で運用できる人材をどう育てるかも重要な課題だ。四門は「採用した若者を一から徹底的に教育し、プロに育てる」という方針を貫く。その教育プラットフォームとして、一般社団法人を介してオンラインで学習できる「補償塾」を設立。2023年12月にサービスを開始して以来、累計登録ユーザー数は約1000人に上り、業界全体の底上げに貢献している。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5686,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260824_shimon8-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-5686"/></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「災害復旧やインフラ整備に四門の技術が直結していることを説明すると、『自分もその一翼を担いたい』と入社してくる優秀な若者が大勢います。新入社員の最初の社長講話では、まず仕事の意義を伝えます。『君たちがやるのは単なる事務処理や測量ではない。財産権と公共の利益を調整する、この上なく崇高な仕事だ。プロとしてのプライドを持ちなさい』と。技術の前に、プロとしての心構えや品格を磨くことが最も重要です」</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>最近の若者たちと接する中で、宝土氏は彼らが抱く強い「使命感」も感じているという。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>「森林の課題は、林業だけの課題ではありません。これは国土の問題であり、日本に暮らす全員の問題なのです。だからこそ、私たちのような異分野のプレイヤーも入っていかなければ解決できません。次世代に森林をつなぐというのは、単に木を枯らさずに残すことではありません。管理・運用し続けられるだけの『権利基盤』、持続可能な『経済基盤』、そしてインフラを支え続ける『人材の基盤』をしっかりと残していくことです。それこそが、私たちがこの国のために果たすべき、最大の社会的使命であると確信しています」</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>【企業情報】</strong><br>商号：株式会社 四門（しもん）<br>本社所在地：東京都千代田区神田三崎町2-4-1 TUG-Iビル<br>設立：1974年4月（創業1972年12月1日）<br>資本金： 30,000,000円<br>代表取締役最高経営責任者：宝土 大亮<br>従業員数： 111名<br>事業内容：総合補償コンサルタント、森林経営管理支援、境界デザイン事業、開発コンサルタント等<br>公式サイト：<a href="https://www.simmon.co.jp/" target="_blank" rel="noopener">https://www.simmon.co.jp/</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5687,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260824_shimon9-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-5687"/></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>【四門との事業連携・商談のご相談はこちら】<br><a href="https://www.simmon.co.jp/contact/" target="_blank" rel="noopener">お問い合わせフォーム</a></strong></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>（企画・制作協力：株式会社 四門）</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:html -->
<div style="border:1px solid #d9d9d9;padding:16px 20px;margin:32px 0;">

<p style="margin:0 0 12px 0;">
<strong>森林循環経済インタビュー特集『ここがターニングポイントだった』</strong>
</p>

<p style="margin:0;">
森林循環経済の実装に取り組む企業・団体を取材し、事業やプロジェクトの転機となった出来事や判断、制度、技術、連携のあり方を掘り下げるインタビュー特集です。企業・団体にとって、何がターニングポイントだったのか。地域循環、木質バイオマス、脱炭素、自然資本などの業界文脈と接続しながら、その知見を政策・産業の意思決定層へ届けます。
</p>

</div>
<!-- /wp:html -->]]>
                </content:encoded>

                <post-id xmlns="com-wordpress:feed-additions:1">5676</post-id>
            </item>
                    <item>
                <title>燃焼灰・バイオ炭・堆肥・消化液などの養分データから探る、バイオマス由来資材の林地還元の可能性</title>
                <link>https://forestcircularity.jp/2026/08/num-339/</link>
                                    <media:thumbnail url="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260821_unsplash1.jpg" />
                
                <dc:creator><![CDATA[仲川泰則]]></dc:creator>
                <pubDate>Fri, 21 Aug 2026 12:00:31 GMT</pubDate>
                                                    <category><![CDATA[バイオマス化学]]></category>
                                <guid isPermaLink="false">https://forestcircularity.jp/?p=5664</guid>

                <description><![CDATA[前回のコラムでは、バイオマス造林地の土壌が持つ機能の損失を回避する、あるいは損失した機能を回復させるために、バイオマス由来資材を林地に還元することを提案した。その際に、利活用できる資材として、燃焼灰、バイオ炭、堆肥、消化 [&hellip;]]]></description>
                <content:encoded>
                    <![CDATA[<!-- wp:paragraph -->
<p><a href="https://forestcircularity.jp/2026/07/num-324/">前回のコラム</a>では、バイオマス造林地の土壌が持つ機能の損失を回避する、あるいは損失した機能を回復させるために、バイオマス由来資材を林地に還元することを提案した。その際に、利活用できる資材として、燃焼灰、バイオ炭、堆肥、消化液を挙げた。他に、利用例の多い資材も含め、今回紹介したい。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">主要なバイオマス由来資材の養分含有量</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>林地に還元できる主なバイオマス由来資材の養分含有量を、固形資材については表1に、液体資材については表2に示す。これらは、原物（湿重）ベースでの値である。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5671,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/nakagawa2026-08211-1024x446.jpg" alt="" class="wp-image-5671"/><figcaption class="wp-element-caption">＜表1＞主要なバイオマス由来固形資材の養分含有量</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>※注記<br>・牛ふん堆肥、木質バイオマス燃焼灰、固形消化残渣(脱水ケーキ)、メタン発酵槽底部堆積物は、文献では乾物ベースで表記されていた数値を原物（湿重）ベースに換算した。<br>・P、K、Ca、Mgについては、文献中でそれぞれP2O5、K2O、CaO、MgOとして示されている場合、元素量に換算した。<br>・参照の数字は、末尾に記載した参照文献の番号である。<br>※1 バイオ炭（もみ殻）について、参照文献には水分およびC/N比の記載がない。<br>※2 木質バイオマス燃焼灰のC/N比67は参照文献に記載された値である。ただし、木質バイオマス燃焼灰ではNが非常に少なく、他の資材のC/N比と同じ意味では比較できない。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5670,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/nakagawa2026-08212-1024x180.jpg" alt="" class="wp-image-5670"/><figcaption class="wp-element-caption">＜表2＞メタン発酵消化液の養分含有量</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">紹介した資材の生成過程とデータの注意点</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>まず表1のうち、牛ふん堆肥から木質バイオマス燃焼灰までの4種類の資材の生成過程や、使用したデータについて説明する。<br>・牛ふん堆肥の数値は、千葉県で「堆肥ネット」に登録された牛ふん堆肥140点の平均値である。この中の66％が、副資材を質量ベースで10％以上使用している（※参照1）。<br>・「下水汚泥コンポスト」とは、下水汚泥を堆肥化したものである。同様の資材が「汚泥堆肥」「汚泥肥料」などと呼ばれ、広く利用されている（※参照8）。表1の数値は、参照文献2で紹介されている高島浄化センターコンポスト化施設から得られたものである。<br>・「バイオ炭」について参照文献3によれば、炭化物のなかでも2006年IPCCガイドラインの2019年改良版では「燃焼しない水準に管理された酸素濃度の下、350度超の温度でバイオマスを加熱して作られる固形物」と定義されている。表1の数値は、九州地域で市販されている農業用もみ殻炭の平均肥料成分である。もみ殻以外を原料にしたバイオ炭も多数存在する。<br>・「木質バイオマス燃焼灰」とは、木質バイオマスを熱利用や発電のために燃焼した後に残る灰である。単に「燃焼灰」と呼ばれることが多い。表1の数値は、カラマツ全木ペレットの燃焼灰を複数のペレットストーブより採取した後に分析した結果である。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>それ以外の資材は、メタン発酵により発生したバイオガスを回収後に得られた残渣液（以下、消化液）、さらに固液分離したもの、発酵槽の底部に堆積したものである。<br>・表2のメタン発酵消化液は、固液分離などの処理をしていない。この数値は、乳牛ふん尿に食品残渣を加えたものを原料にして生成された消化液から得られたものである。<br>・表1の固形消化残渣（脱水ケーキ）とは、発酵後の消化液を機械的に固液分離して回収した有機質主体の固形分である。残った液体が、表2の脱水ろ液である。原料は、乳牛ふん尿に野菜汁が加えられたものである。<br>・表1のメタン発酵槽底部堆積物とは、長期間の運転中に発酵槽の底へ自然に沈降・蓄積した物質のことである。原料は、乳牛ふん尿に食品残渣を加えたものである。<br>・家畜ふん尿を原料にする場合、畜舎で敷料として使用するわらやおがくずが混入することが多い。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">バイオマス由来資材の利活用と今後の展望</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>各資材の養分含有量は、原料・製造条件で大きく変わる。一方でこれらの資材は、実際に肥料や土壌改良材として利活用されている。液肥である消化液では、不足する成分がある場合は化学肥料と併用されることもある（※参照9）。「メタン発酵槽底部堆積物」はメタン発酵設備を運用する際に徐々に発生・蓄積するため、定期的に除去する必要がある。しかし、土壌に還元された事例がまだ少なく、今後の普及が望まれる。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>今回取り上げた資材の中で、現時点（2026年8月）のJ－クレジット制度では、農地へのバイオ炭施用が土壌炭素貯留として対象となっている（※参照10、11）。林地への還元が対象になるかは確認が必要である。一方で、表1と表2で扱った資材を肥料や土壌改良材として林地へ還元することで、廃棄物削減やカーボンニュートラルに貢献できる可能性はある。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>次回以降は、実際に農地や林地へ還元された事例を紹介し、日本国内のバイオマス造林地への適用可能性を検討したい。（編集プロダクション雨輝・森林科学アドバイザー　仲川泰則）</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:paragraph -->
<p><strong>※参照</strong><br>(1) 吉橋泰彦（2025）千葉県内で生産される家畜ふん堆肥の特性. 千葉県農林総合研究センター研究報告. 17, 34–42.<br>(2) 山口典子・井原啓貴（2026）<a href="http://www.maff.go.jp/chushi/seisan/kankyo/attach/pdf/chusi_netw-46.pdf" target="_blank" rel="noopener">下水汚泥資源の活用の取組と肥効見える化アプリについて. 中国四国地域国内肥料資源利用拡大ネットワーク勉強会資料</a>.（閲覧:2026年8月2日）<br>(3) 脱炭素に向けた農林業環境研究コンソーシアム編（2025）<a href="https://www.ritsumei.ac.jp/research/brc/biochar_guidebook.pdf" target="_blank" rel="noopener">バイオ炭の農業利用事例とその活用ガイドブック</a>. （閲覧:2026年8月2日）<br>(4) 折橋健・山田敦・高橋徹・田代直明・古賀信也（2011）木質バイオマス燃焼灰の林地還元に向けた基礎知見―カラマツペレット燃焼灰を用いた検討―. 九州大学農学部演習林報告. 92, 13–18.<br>(5) 中村真人（2011）メタン発酵消化液の液肥利用とその環境影響に関する研究. 農村工学研究所報告. 50, 1–57.<br>(6) 中村真人・山岡賢・相原秀基・柚山義人・折立文子（2014）メタン発酵槽内に蓄積する物質の成分的特徴. 農村工学研究所技報. 215, 31–37.<br>(7) 独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所（2012）<a href="https://www.maff.go.jp/j/kanbo/kihyo03/gityo/kihon_sisin/attach/pdf/sisin1-2-3-2.pdf" target="_blank" rel="noopener">メタン発酵消化液の畑地における液肥利用―肥料効果と環境への影響―</a>. （閲覧:2026年8月2日）<br>(8) 農林水産省農産局技術普及課生産資材対策室. <a href="https://www.maff.go.jp/j/seisan/sien/sizai/s_hiryo/kokunaishigen/zenkokukyougikai/information/zireimap_sewagesludge.html" target="_blank" rel="noopener">国内資源由来肥料の活用事例集（2.下水汚泥資源）</a>. （閲覧:2026年8月2日）<br>(9) 一般社団法人日本有機資源協会 (2024) <a href="https://www.jora.jp/wp-content/uploads/2023/06/2024_jireisyu.pdf" target="_blank" rel="noopener">バイオ液肥活用先進事例集</a>. （閲覧:2026年8月2日）<br>(10) 農林水産省（2024）<a href="https://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/b_kankyo/240126.html" target="_blank" rel="noopener">J－クレジット制度において農業分野の方法論に基づく排出削減量がクレジットとして認証されました！</a>（閲覧:2026年8月2日）<br>(11) J－クレジット制度事務局. <a href="https://japancredit.go.jp/about/methodology/" target="_blank" rel="noopener">方法論一覧</a>. （閲覧：2026年8月4日）.</p>
<!-- /wp:paragraph -->]]>
                </content:encoded>

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            </item>
                    <item>
                <title>【中大規模木造建築の動向2026】国交省が普及プロジェクト13件を採択　設計AIや国産材活用も進展</title>
                <link>https://forestcircularity.jp/2026/08/num-338/</link>
                                    <media:thumbnail url="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260820_kenchiku6.jpg" />
                
                <dc:creator><![CDATA[『森林循環経済』編集部]]></dc:creator>
                <pubDate>Thu, 20 Aug 2026 09:43:02 GMT</pubDate>
                                                    <category><![CDATA[建築物の木造化・木質化／第2の森林]]></category>
                                <guid isPermaLink="false">https://forestcircularity.jp/?p=5647</guid>

                <description><![CDATA[脱炭素社会の実現に向け都市を「第二の森林」として機能させる炭素貯蔵効果や地域資源の活用を背景に、中大規模木造建築を推進する動きが加速している。これまでは、高さ制限や防耐火などの法規制、設計の複雑さ、建築コスト、そして国産 [&hellip;]]]></description>
                <content:encoded>
                    <![CDATA[<!-- wp:paragraph -->
<p>脱炭素社会の実現に向け都市を「第二の森林」として機能させる炭素貯蔵効果や地域資源の活用を背景に、中大規模木造建築を推進する動きが加速している。これまでは、高さ制限や防耐火などの法規制、設計の複雑さ、建築コスト、そして国産木材の調達難といった多様なボトルネックが存在していた。しかしこれらの課題解決に向け、政策、設計、コスト、技術、調達そして資源循環の各領域において実務的なアプローチが相次いでいる。国交省による推進事業をはじめ、都心部における9階建てハイブリッド構造オフィスの開業、AIによる設計支援、構造コストの最適化、都市部の高さ規制を克服する技術開発、賃貸集合住宅分野での国産材利用推進まで、具体的な取り組みが広がっている。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">国交省、優良木造建築物等整備推進事業の普及枠で13件採択</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>建築物の木造化・木質化を通じた炭素貯蔵効果が期待される中大規模木造建築物の普及に向け、国土交通省は令和8年度「優良木造建築物等整備推進事業」における「普及枠」の採択プロジェクト13件を決定した。これは中大規模木造建築物の普及につながる計画や先導的な設計・施工技術が用いられる取り組みを支援する制度だ。今回の普及枠では主要構造部への一定以上の木材使用やZEH・ZEB水準への適合などを要件に、共同住宅や店舗、事務所、介護施設の新築工事などが選定された。調査設計費や木造化に伴う建設工事の掛増し費用などを補助することで、民間における中大規模木造建築のモデル創出と普及の加速を図る狙いだ。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5649,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260820_zu1-1024x721.jpg" alt="" class="wp-image-5649"/><figcaption class="wp-element-caption">出典：国土交通省</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>※参考リンク<br><a href="https://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_001348.html" target="_blank" rel="noopener">令和８年度「優良木造建築物等整備推進事業」採択プロジェクトの決定 ～炭素貯蔵効果が期待できる中大規模木造建築物の普及に資するプロジェクトを採択～ | 国土交通省</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">サンケイビル、木造×鉄骨造の9階建てハイブリッドオフィスビル「KiGi AKIHABARA」を開業</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>サンケイビルは、木造と鉄骨造を組み合わせた地上9階建てのオフィスビル「KiGi AKIHABARA」を7月に開業した。構造や施工の制約から木材利用が進みにくい都心部において、中央のコア部に鉄骨造、外周部に木造フレームを配置するハイブリッド構造を採用。木質耐火部材「環境配慮型λ-WOODⅡ（ラムダウッド・ツー）」や木材を耐火被覆とした鉄骨部材「ドレスウッド」、木質材料を用いた耐震部材「KS木質座屈拘束ブレース」といった熊谷組および住友林業の技術を導入した。同規模の鉄骨造と比べて建設時CO2排出量を約112.3トン削減できると試算している。Puddle社が空間デザイン監修を手がけた共用部やラウンジにも木材をふんだんに取り入れ、快適性と環境配慮を両立させた。中高層の木造オフィス開発は同社にとって初の試みとなる。複数の木質化技術や木材を組み合わせ、都市部における中大規模木造建築の新たなモデルとして注目される。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:columns -->
<div class="wp-block-columns"><!-- wp:column -->
<div class="wp-block-column"><!-- wp:image {"id":5652,"sizeSlug":"full","linkDestination":"none"} -->
<figure class="wp-block-image size-full"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260820_kenchiku1.jpg" alt="" class="wp-image-5652"/><figcaption class="wp-element-caption">出典：株式会社サンケイビル</figcaption></figure>
<!-- /wp:image --></div>
<!-- /wp:column -->

<!-- wp:column -->
<div class="wp-block-column"><!-- wp:image {"id":5653,"sizeSlug":"full","linkDestination":"none"} -->
<figure class="wp-block-image size-full"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260820_kenchiku2.jpg" alt="" class="wp-image-5653"/></figure>
<!-- /wp:image --></div>
<!-- /wp:column --></div>
<!-- /wp:columns -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>※参考リンク<br><a href="https://www.sankeibldg.co.jp/news/files/260722_KiGi%20AKIHABARA_kaigyo.pdf" target="_blank" rel="noopener">都心の中高層オフィスに木造✕鉄骨造のハイブリッドという新たな選択肢　サンケイビル初の木造中高層オフィスビル「KiGi AKIHABARA」開業 ～ 木を働く空間へも広げたオフィス ～ | 株式会社サンケイビル</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">日建設計ら4社、中大規模木造建築に特化した設計支援AIツール開発</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>日建設計、日本設計、三菱地所設計、ArchiTechの4社による中大規模木造建築に特化した設計支援AIツールの開発事業が、林野庁の補助事業に2年連続で採択された。公的資料などの信頼できる知見を集約・構造化し、出典情報を提示しながら回答するチャット型のAIツールを構築する。前年度に続き「CLT等木質建築部材技術開発・普及事業」に採択された。中大規模木造建築の設計実務では、構造や防耐火、木材調達などの高度な専門知識に加え、法規制やガイドラインが関係機関ごとに分散しており、情報収集にかかる負担の大きさが課題となっている。4社が設計者460人を対象に行った調査では、約半数（46.7%）が情報収集に1日1時間以上を費やしている実態が判明している。 設計3社が参照データ収集や試験運用を行い、ArchiTechがシステム構築を担う体制のもと、実用化に向け回答精度や更新フローの確立、データ連携パートナーの拡充に注力する。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5654,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260820_kenchiku3-1024x476.jpg" alt="" class="wp-image-5654"/><figcaption class="wp-element-caption">出典：株式会社日建設計</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>※参考リンク<br><a href="https://www.nikken.co.jp/ja/news/press_release/2026_07_06_02.html" target="_blank" rel="noopener">中大規模木造建築に特化した設計支援AIツール開発の取り組みが林野庁補助事業に継続採択　分散する設計ノウハウを束ね、設計実務者が活用できる共有基盤を社会実装へ。組織設計事務所3社×ArchiTechの4社共同プロジェクト | 株式会社日建設計</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">さくら構造、中大規模木造のコスト最適化手法「セレクトウッド」を提供</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>構造設計を手がける、さくら構造は、中大規模建築におけるコストパフォーマンスを追求した新たな木造サービス「セレクトウッド」の提供を5月から開始した。鉄骨造やRC造で培った構造躯体最適化設計のノウハウに加え、京都大学との連携による耐震性の技術的裏付けを活用。同社によると、他構造からの切り替えで最大約35％のコスト削減を可能にするほか、木造と他構造を組み合わせたハイブリッド構造にも柔軟に対応する。あわせて、5階建ての自社オフィス「SAKURA FOREST」の建設を通じて経済性や施工性を実証中だ。さらに、施工や製材を担うゼネコンや工務店、プレカット業者などのパートナー募集も同時に進めている。建設費の高騰が深刻化するなか、特定の構造に縛られない立場から中大規模木造の現実的な選択肢を提示し、事業主の導入ハードルを下げる取り組みとなる。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5655,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260820_kenchiku4-1024x798.jpg" alt="" class="wp-image-5655"/><figcaption class="wp-element-caption">出典：さくら構造株式会社</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>※参考リンク<br><a href="https://sakura-kozo.jp/news/news20260515/" target="_blank" rel="noopener">【新サービス】中大規模木造コスト最適化手法「セレクトウッド」をリリースしました | さくら構造株式会社</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">三井ホームと銘建工業、高さ10m以下の制限エリアで木造4階建ての可能性を広げる遮音床構造を開発</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>三井ホームと銘建工業は、直交集成板（CLT）を用いて防音性と薄型化を両立した新たな遮音床構造を共同開発した。建築物の最高高さが10m以下に制限された地域では、従来約500mmあった床構造の厚みがネックとなり、階高の制約から木造3階建てが実質的な上限とされてきた。今回の共同開発では、銘建工業が製造した国産材CLTを床根太に採用し、三井ホーム独自の高遮音床仕様「MOCX MUTE（モクスミュート）」を組み合わせることで、床構造を300mm以下まで薄型化しつつ十分な遮音性を確保した。土地活用に制限が多い地域における木造集合住宅（アパート・マンション）などの4階建て化の可能性を広げる技術として期待される。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:columns -->
<div class="wp-block-columns"><!-- wp:column -->
<div class="wp-block-column"><!-- wp:image {"id":5656,"sizeSlug":"full","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-full"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260820_kenchiku5.jpg" alt="" class="wp-image-5656"/><figcaption class="wp-element-caption">出典：三井ホーム株式会社、銘建工業株式会社</figcaption></figure>
<!-- /wp:image --></div>
<!-- /wp:column -->

<!-- wp:column -->
<div class="wp-block-column"><!-- wp:image {"id":5657,"sizeSlug":"large","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260820_kenchiku6-1024x683.jpg" alt="" class="wp-image-5657"/></figure>
<!-- /wp:image --></div>
<!-- /wp:column --></div>
<!-- /wp:columns -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>※参考リンク<br><a href="https://www.mitsuihome.co.jp/company/news/2026/260717.pdf" target="_blank" rel="noopener">最高高さ 10m 以下の規制エリアでも「３階の限界」を超える。三井ホームと銘建工業が共同で木造４階建ての可能性を広げる遮音床構造を開発～遮音・薄型化を両立し、木造中層建築の可能性を拡大。特許出願中。～ | 三井ホーム株式会社</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">東建コーポレーションら3社と農水省、賃貸集合住宅で初となる国産材ツーバイフォー利用推進の協定を締結し大径木需要を創出へ</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>東建コーポレーション、協和木材、ダイリFPCの3社と農林水産省は、賃貸集合住宅分野で初となる「建築物木材利用促進協定」を5月に締結した。3年間で、住宅約1200戸分に相当する計3万立方メートルの国産材利用を目標に掲げる。ツーバイフォー工法に用いる幅広材は、大径木不足や乾燥技術・加工設備の制約から北米産などの輸入材への依存が続いており、国際情勢や為替による調達リスクが課題となっている。福島県の協和木材、そして約15年前から徳島県と共同で大径木の有効活用を研究し、国内でも希少な5m幅広材の量産体制を確立した徳島県のダイリFPCが供給の主力を担う。原木の調達から加工、施工現場への供給までを一貫して結ぶ国内サプライチェーンを整備することで、輸入材に頼らない調達基盤を整えるとともに、国内の大径木需要を創出して林業の活性化や脱炭素化につなげる。</p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:image {"id":5658,"sizeSlug":"full","linkDestination":"none","align":"center"} -->
<figure class="wp-block-image aligncenter size-full"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260820_kenchiku7.jpg" alt="" class="wp-image-5658"/><figcaption class="wp-element-caption">出典：東建コーポレーション株式会社</figcaption></figure>
<!-- /wp:image -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>※参考リンク<br><a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000074.000023091.html" target="_blank" rel="noopener">“輸入材依存”からの転換へ”　賃貸集合住宅分野で初、国産材ツーバイフォー部材利用を推進／農林水産省・東建コーポレーション㈱・協和木材㈱・㈱ダイリFPCが協定締結 | PR TIMES</a></p>
<!-- /wp:paragraph -->

<!-- wp:heading -->
<h2 class="wp-block-heading">「面的な木造都市の形成」に注力　プラチナ森林産業イニシアティブが活動報告</h2>
<!-- /wp:heading -->

<!-- wp:paragraph -->
<p>プラチナ構想ネットワークは7月6日、「プラチナ森林産業イニシアティブ・フェーズ4成果報告会」を開催した。「木造都市分科会」では、フェーズ3までに策定した「2050年・9階建て木造化」のビジョンを具現化するため、フェーズ4においては「木造都市の加速に向けた面的な案件形成」に注力している。具体的には、首長向け提案書を会員自治体に送付し、長野県飯田市（リニア駅周辺）や岡山県（まちなか木質建築）などの有望地域において、街区・エリア単位でのプロジェクトチーム組成や伴走支援を推進する。また、事業環境整備のブラッシュアップとして、乾燥・グレーディング専門業者等の活用による「JAS認証の運用見直し」や、自治体・企業向けの「CO2固定オフセット制度（SHK制度見直し）」の展開支援を政府等へ継続提案している。さらに、耐久性評価ガイドラインの周知徹底により融資借入期間の50年長期化（鉄骨・RC造と同等）を促すなど、需要創出と制度改革を両輪とした「森林循環経済」の社会実装を強く訴えている。</p>
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<figure class="wp-block-image aligncenter size-large"><img src="https://forestcircularity.jp/wp-content/uploads/2026/08/p20260820_platinum1-1024x556.jpg" alt="" class="wp-image-5659"/><figcaption class="wp-element-caption">出典：プラチナ構想ネットワーク</figcaption></figure>
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<p><a href="https://platinum-network.jp/2026/07/06/17/00/" target="_blank" rel="noopener">プラチナ森林産業イニシアティブ フェーズ4成果報告 一般社団法人プラチナ構想ネットワーク</a></p>
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<p><strong>※関連記事</strong><br><a href="https://forestcircularity.jp/2026/07/num-325/">【木造耐火建築の動向2026】耐火構造の大臣認定が拡充　木造マンションから店舗・内装まで木材利用が広がる</a><br><a href="https://forestcircularity.jp/2026/05/num-294/">2030年に建築用材の国産材率7割・利用量3割増を目標に　官民による非住宅・中高層の実装が加速【国産材建築の動向2026】</a><br><a href="https://forestcircularity.jp/2026/06/num-315/">【木造オフィス・商業施設 事例集】脱炭素・ウェルビーイング時代の木造建築を、先進事例と制度から読み解く</a></p>
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