Updated by 『森林循環経済』編集部 on May 19, 2026, 7:28 PM JST
Editorial Board, Forest Circular Economy
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We aim to realize "Vision 2050: Japan Shines, Forest Circular Economy" promoted by the Platinum Forest Industry Initiative. We will disseminate ideas and initiatives to promote biomass chemistry, realize woody and lumbery communities, and encourage innovation in the forestry industry in order to fully utilize forest resources to decarbonize the economy, strengthen economic security, and create local communities.
日本の脱炭素戦略の中核を担う「排出量取引制度(GX-ETS)」が、2026年度から第2フェーズへと移行した。前年度までの直近3カ年度平均でCO2直接排出量が10万トン以上の事業者に対し、Scope1を対象とした排出目標量や排出実績量の報告、移行計画の提出などを求める枠組みが強化され、制度の透明性と実効性の向上が進みつつある。行政による実務マニュアルや第三者検証体制の整備が進むとともに、民間では地域資源を活用した森林由来J-クレジットの創出や排出量取引プラットフォームの強化など、企業による市場参入の動きも活発化している。GX-ETSは、企業の調達・投資・サプライチェーン戦略にも影響を与える制度として存在感を強めつつある。特に森林産業にとっては、J-クレジットや森林クレジットへの関心の高まり、排出削減価値の可視化、第三者認証の重要性増大など、ビジネス機会と制度対応が同時に進む局面に入ったと言える。制度運用の詳細整備と市場インフラの形成が並行して進む中、GX-ETSへの理解そのものが、今後の企業競争力を左右する要素になりつつある。
経済産業省およびGX推進機構は、2026年度から本格始動する排出量取引制度の第2フェーズに関し、企業向けの実務的なガイドラインとなる各種マニュアルを順次公開した。手続の全体像を示すセットアップマニュアルをはじめ、排出量算定・報告、移行計画作成、登録申請、確認業務など7種類が用意されている。自主的な参加を主としていた第1フェーズに対し、第2フェーズでは一定規模以上の排出事業者に対する情報開示や報告の枠組みが強化される。対象となるのは、前年度までの直近3カ年度平均で年間10万トン以上の直接排出を行う事業者で、排出目標量や移行計画の提出、翌年度9月末までの排出実績報告などが求められる。ただし制度初年度の2026年度に限り、排出目標量の届出は翌2027年9月末へ猶予される特例が設けられている。また今後は、算定した目標量や実績量に対して、国が登録した「登録確認機関」による第三者検証を受けることも義務付けられる。制度の信頼性を担保する透明性の高い算定・報告体制の構築が課題となるなか、経済産業省およびGX推進機構はマニュアルの整備を通じて、企業の円滑な制度対応と排出量取引の本格運用を後押しする。

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排出量取引制度ポータルサイト 各種マニュアルを掲載しました。| GX推進機構
排出量取引制度の概要 | 経済産業省
日本品質保証機構(JQA)は、GX-ETSの第2フェーズにおける第三者検証機関として第1フェーズから引き続き登録された。第2フェーズでは、対象企業が報告する「排出目標量」および「年度の排出実績量」の正確性と透明性を確保するため、第三者機関による検証が義務付けられている。制度開始からの3年間は「限定的保証」とされるが、2029年度以降は段階的に「合理的保証」へ引き上げられる方針だ。JQAは2011年、国内で初めて温室効果ガス検証機関の認定(ISO 14065)を取得した実績を持ち、20年以上にわたってJ-クレジット制度や環境省のSHIFT事業などで第三者検証を手がけてきた。豊富な実務経験に基づく知見を本制度の検証にも投入することで、排出データの客観的な信頼性を確保する構えだ。

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『GX-ETS』第2フェーズの検証機関として登録 | 一般財団法人日本品質保証機構
三重県松阪市で林業を営む沖中造林、三十三銀行、バイウィルの3者は、同市波瀬地域を中心とした721.76ヘクタールの森林において、森林由来J-クレジットの正式認証を取得した。適切な森林管理によるCO2吸収量として4822t-CO2がクレジット化され、環境価値として可視化された。沖中造林は、松阪市の「伊勢の森」の管理・活用を通じて、樹齢100年超の杉・桧を育て、住宅や社寺仏閣等へ提供するなど、長年地域の林業を支えてきた。木材価格が低迷する厳しい経営環境下で、森林資源を資産として後世に残すためにプロジェクトを開始し、地域資産を経済価値へと転換した。J-クレジットは、GX-ETSにおいて適格カーボン・クレジットに位置付けられており、今後、高い削減目標を課される参加企業のオフセット手段として戦略的な活用が見込まれる。

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【プレスリリース】沖中造林とバイウィルの共同プロジェクト、森林クレジット創出が正式認証。カーボンニュートラルへ前進 | 株式会社バイウィル
CO2排出量管理クラウドを展開するアスエネは、カーボンクレジット情報のプラットフォームを提供するexroadの全株式を取得し子会社化した。GX-ETSの第2フェーズでは対象企業に対して規制対応や排出量取引が求められるが、制度の複雑さや専門性の高さが経営判断における大きな障壁となっている。今回の子会社化により、アスエネのグループ会社でカーボンクレジット・排出権取引所を運営するCarbon EXとexroadの吸収合併・事業統合に向けた検討も開始された。これにより、国内外の最新動向・価格推移・規制などの情報収集から、実際の創出・調達・売買まで、排出量取引に関わる一連の実務をワンストップで完結できる体制が強化される。GX-ETSの本格運用を見据えた意欲的なインフラ整備といえる。
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アスエネ、カーボンクレジット情報プラットフォーム提供のexroad社の100%M&Aを実行 | アスエネ株式会社
GX-ETS対象事業者の戦略的対応を支援するセミナー「GX-ETSの今知るべき制度要点と事業スタンスの在り方」が5月26日に開催される。主催は新社会システム総合研究所(SSK)。講師には三菱総合研究所 GX本部のシニアコンサルタント・福田桂氏を迎える。第2フェーズへの移行に伴う制度の要点を整理するとともに、再エネ発電事業やカーボンクレジットへの影響、将来の炭素価格の動向といった実務上の論点を網羅する。事業者が採るべき具体的な行動指針について、多角的な視点から考察を行う。専門家の多角的な分析はGX-ETSへの理解を深め、企業のGX推進を加速させる機会となるだろう。
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GX-ETSの今知るべき制度要点と事業スタンスの在り方 〜再エネ発電事業・カーボンクレジットへの影響と炭素価格の動向〜 | 株式会社 新社会システム総合研究所
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