Updated by 『森林循環経済』編集部 on June 02, 2026, 8:38 PM JST
Editorial Board, Forest Circular Economy
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We aim to realize "Vision 2050: Japan Shines, Forest Circular Economy" promoted by the Platinum Forest Industry Initiative. We will disseminate ideas and initiatives to promote biomass chemistry, realize woody and lumbery communities, and encourage innovation in the forestry industry in order to fully utilize forest resources to decarbonize the economy, strengthen economic security, and create local communities.
日本の人工林が本格的な利用期を迎えるなか、太く成長した「大径材」の有効活用が喫緊の課題となっている。これまでは既存の製材ラインに対応しにくく用途が限定されがちであったが、近年、その多面的な価値を再定義し、積極的な利活用へと舵を切る動きが加速している。元来、大径材は日本の伝統木造建築において、構造を支える重要な資材として重用されてきた歴史を持つ。現在は、行政による先端的な試験研究成果の提示や、大径化が進む里山資源の広報ツールの整備が進むほか、企業による独自の圧密技術を用いた公共空間への導入、循環性を備えた家具開発、さらには伝統建築の知見に基づく森林政策の検討など、大径材資源を広く社会へ還元する取り組みが多角的に動き出している。
林野庁近畿中国森林管理局は、1階の「森林(もり)のギャラリー」において、兵庫県立農林水産技術総合センター森林林業技術センターが取り組む「スギ大径材の付加価値向上に繋がる試験研究・開発技術」の成果展示を6月5日まで行っている。兵庫県では、森林資源の成熟化に伴い人工林から生産される丸太の大径化が進んでおり、その用途開発が課題となっている。同センターが取り組んできた利用技術の研究紹介や木材サンプルなどを公開している。幅広い層に向けて広く情報発信を行うことで、大径材に関する知見の普及と、地域林業における持続可能な資源循環を促す。


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森林(もり)のギャラリー | 近畿中国森林管理局
木材流通事業を展開する森未来は、林野庁の委託事業において国産広葉樹の需要調査と利活用を促す広報ツールを制作した。国産広葉樹は大量生産の潮流に伴う規格化の難しさから活用が低迷したうえ、エネルギー革命や過疎化による放置により里山林では樹木の高齢化・大径化が進行し、太い幹を好む害虫による「ナラ枯れ」の蔓延や獣害、さらには竹林の侵食による生物多様性の喪失といった生態系への深刻な悪影響が課題となっている。同社はサプライチェーン全体を対象に811件にのぼる国産広葉樹のニーズ調査・分析を行うとともに、パンフレットおよびコンセプトムービーを制作した。国産広葉樹の多面的な価値とポテンシャルを広く発信することで、新たな需要をも喚起し、大径化が進む里山林の再生と持続可能な資源循環の基盤づくりを後押しする。

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森未来、国産広葉樹の利活用を推進 | 株式会社森未来
広葉樹の取組 | 林野庁
ナイスと愛媛県産材製品市場開拓協議会が共同開発した「愛媛県産ヒノキGywood」を用いた会議テーブル計113台が、愛媛県庁に導入された。大会議室のほか、知事や副知事の記者会見用デスクの天板にも採用されている。「Gywood(R)」は、国産針葉樹の大径材を主原料に、表層部を独自技術で高密度化した木材だ。針葉樹ならではの軽さや衝撃吸収性の高さを残したまま、家具に不可欠な傷や凹みへの強さを両立させた。さらに今回は品質の高い県産ヒノキを用い、特有の木目や滑らかな手触りを最大限に引き出している。また、今回の導入による木材使用量は8.1立方メートル、炭素貯蔵量は5.7t-CO2に達し、大径材の地産地消と高付加価値な活用、そして環境負荷低減を同時に実現するモデルケースといえる。


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愛媛県庁の会議テーブルに「愛媛県産ヒノキGywood」が採用 記者会見用デスクにも導入、地域材の利用拡大に貢献 | ナイス株式会社
KNOTTERは、組立や解体、運搬を自由にできる家具シリーズ「旅する家具|KNOTTER」から、ベッドフレームとサイドテーブルをMakuakeにて発売開始した。釘や接着剤に頼らない日本建築の伝統構法と現代のプレカット技術を融合し、工具不要で何度でも組み立て直せるのが特徴だ。素材には遊休木材を、ベッドには節あり材を活用しているほか、サイドテーブルには樹齢80年の大径木を使用している。丸太の割れ防止用の溝である「背割」を電気配線用に活かして照明やスマホ置き場にするなど、大径木に新たな価値を与え、生活空間になじむプロダクトへと昇華させた。さらに同社は、木材の「木目認証技術(実証実験中)」を用いて、山の履歴や樹齢などのストーリーを呼び出せるトレーサビリティ管理も推進している。役目を終えた製品は無料回収する循環設計も備えており、一過性の消費ではなく修復しながら世代を超えて使い続ける、まさに「循環」を体現した木材家具といえる。

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捨てずに環(まわ)す。伝統構法×現代建築技術による循環型無垢材ベッドフレーム | Makuake
[ 先行販売開始・HPリニューアル ] RAFTとBEACONをMakuakeでリリース・HPを刷新 | KNOTTER株式会社
京都大学化学研究所特定助教で林政学を専門とする峰尾恵人氏の著書『伝統木造建造物のサステナビリティ―大径材の確保策と森林政策』(京都大学学術出版会)が3月に刊行された。法隆寺から近所の寺社まで国内の伝統木造建造物の造営・修理に不可欠な大径材が深刻な入手難を迎えるなか、その持続可能な確保策に焦点を当てた一冊だ。著者は、明治以降ほとんど議論されてこなかった大径木の供給体制について、寺院へのアンケート調査や経済学的分析、現行制度の整理といった多面的なアプローチでその背景を分析。これからの森林政策と国有林や寺社といった担い手の未来に向けて実証的に提示している。歴史的建造物の維持という視点から、大径材が持つ長期的な資源価値や制度設計の必要性を再定義する内容となっている。

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プリミエ・コレクション 伝統木造建造物のサステナビリティ―大径材の確保策と森林政策 | 紀伊國屋書店