• Author ListContributors
  • Newsletter RegistrationNewsletter

From logs to wood products, reduce the "number of touches" to review the multi-step structure of commercial distribution and logistics.300

Let's reduce the number of times we "touch" wood, from logs to wood products: Reviewing the multi-stage structure of commercial and logistics flows.

Updated by 小林靖尚 on May 21, 2026, 9:14 PM JST

Yasunao Kobayashi

Yasuhisa KOBAYASHI

Alpha Forum, Inc.

President of Alpha Forum, Inc. and Steering Committee Member of the Platinum Forest Industry Initiative. Ltd. in 2001, taking advantage of the company's venture support program. In September 2023, he received the Wood Use System Research Association Award.

木材は搬送物流コストのかたまりだ…と言われる。森林から伐倒され、一般的に2~4mの丸太に切り揃えられそれを山土場に集積、一般道を走れるトラックやトレーラに積み替え原木市場や製材所や合板工場の土場に運んで荷下ろしをする。丸太はこの間にA材(製材用丸太)~B材(合板用丸太)~CD材(バイオマス材)に選木される。選木のためにグラップルで数回は掴み積まれている。市場で競りにかけられる前の樹皮付きの丸太は、グラップルで何度も掴まれているので、その中央付近の樹皮は剥がれ落ちていることが多い。下記の図に一般的な加工・流通の概観を示すが、最終製品となるまでのサプライチェーンは長い。

Source: Forestry Agency HP

林業側からの希望

林業側は「森林からの素材生産の全量を買ってほしい」と思う。A材だけを安定して供給してほしい、燃料チップを毎月●トン供給してもらえないか?の問い合わせがあるのだが、林業からすると手間が増える∽(比例して)リスクがあるのだ。全量購入いただくことで丸太も安くなる方向だ。

ニーズオリエンテッドの考え方からすると、必要な素材だけを選択して伐採し、無駄のない素材生産作業を行うというやりかたもある。この考え方を妨げたり否定したりすることはないが、伐倒~搬出作業においては「森林の事情にあわせて素材生産を行う」が最も効率的だ。県単位くらいの範囲の地域で、森林の事情で生産された素材を余しなく使うというシーズオリエンテッドが良い。

A材だけ、B材だけ直接納品も良いが、そこで購入いただけない樹頂近くのC~D材(細くて節あり)を原木市売りで捌こうとすると単価が低くなる方向になる。単価が低くなると荷主(丸太を市場に出品する側)は自ら買い戻す(元落ち)場合もあるほどだ。

多段階の商流は整理できるのか

物流とは別に商流を考えてみる。商流(伝票上、仕入れて売る)は、加工後の製品の方が多段階になりやすく一次問屋~二次問屋、材木店など複数の会社を通ることが多い。なぜか?

商流は売買の与信補完機能がある。この製品を掛売して、翌月にお金が入ってくるのか?という与信だ。木造住宅建築は着工から竣工まで数ヶ月要することもあり、その間の資金繰りによっては買掛金の決済が困難になる場合もある。与信の低い工務店は材料の購入ができない≒施主から住宅建築を受注できないという想定もあり得る。ここで銀行(与信)機能を持っているのが建販木材問屋だ。問屋は長年の工務店やビルダーとのつきあいから一定の信用を持って工務店に建材や木材を売掛ける与信枠を設定し、その中で商売をしている。工務店やビルダーはどこまで建材木材を購入できるか?は問屋が決めた枠内で決まる。製材工場と一次問屋、一次問屋と二次問屋の関係も基本的に同様と考えて良い。

多段階になるのは、それぞれの会社としての木材取引のボリュームと支払い能力に違いがあるからだ。

仕入先を分散させる利点

大きな製材所1社からの仕入れを続けている木材問屋は少ないが、仕入れ先と運命共同体との覚悟が必要だ。一つの仕入れ先の仕入れ額比率が20%を超えないようにしている問屋が多いのは、もしも仕入れ先が無くなっても自社の経営には影響が少ないレベルを考えてのことだ。仕入先が倒産でなくとも、供給をストップされても大丈夫なように考えないとならない。

林業と製材所の関係も同様だ。林業からすると製材所は丸太を買っていただける企業であるが、同時に製材所は丸太を売っていただける林業と考えるべきだ。どちらが上とか支配しているとかではなく、協業している関係をお互いに尊重しあえる仲が良い。地域において素材(丸太)の供給元は森林組合の比率が高くなりがちであるが、今後地域材の生産と活用が多くなる方向なので、地域の林業会社や山林所有者との関係再構築も進んでいくだろう。

山林所有者は意思を明確に

林業や木材産業は複雑でよくわからない、山林を親から受け継いだが親と同じように森林組合にかませているから考えなくて良い…との考えは改めるべきだ。山林の近くに住んでいないかもしれないが、山林を所有していることの自覚と責任を再認識すべきだ。山林保全は水源涵養や生物多様性、景観は観光資源でもある公益事業だ。地域の山林を所有する一員として地域活性化に参加していただきたい。

山土場での丸太販売の合理性

丸太を掴んで選木してまた掴んでトレーラ等に積む…。果たして1回掴んで置いてまた掴むはどのくらいのコストがかかるのだろうか?

丸太も木材製品も1立方メートル当たりの単価で取引されるが、丸太であれば末口直径50センチ・長さ4メートルで1立方メートルだ。末口直径25センチで長さ4メートルならば4本で1立方メートルとなる。グラップルという重機を使い、1時間に10リットル程度の軽油が必要だ。また重機のメンテナンス費用と人件費もかかる。私の計算では、選木のために1回掴んで置いてまた掴んでの作業で700~900円/立方メートルのコストがかかっている。物流や商流を通る間に何度もこれを繰り返すわけだ。

では、林業側としては最も安価に提供できる方法の一つが、山土場での販売だ。森林経営計画に沿って出材される素材を無選木、または建築用材とバイオマス材の2種類程度に分けた状態で、全量を山土場から持って行っていただくことが合理的と考える。山林所有者が直接需要家に「●●円で販売」をすれば良い。山林所有者は素人である場合が多いので、アセットマネージャーの立場でアドバイスをする人が立ちあうが、例えば製材所やプレカット事業者が直接購入する仕組みだ。アドバイスは、いくらで販売すると、施業計画~伐倒~搬出等の素材生産コストを引いて山林所有者に残るお金はどのくらいかを適切に伝える。

一般的には、運搬業者が一旦買って、さらに問屋などが商流に入り、その後で製材所等に販売される。プレカット事業者が丸太を購入して、A材は製材で賃挽、バイオマス材はチップ工場に販売で収支がとれるはずだ。実際に加工する事業者が購入することで、商流を通るたびに15~20%の利益をのせられることと、重機で掴む回数が増えることを考えるとプレカット事業者が地域材を山土場で素材から購入してしまう方法はあり得る。もちろん、様々な商慣行があるのですぐに移行できるとは思わないが、取引の与信と全体のコストを把握して関与者の利益を配分できるアセットマネージメント担当が機能すれば可能な形と考えている。

各所での選木、トラックやトレーラへの積み替え回数を減らすために、最低限の商流を想定してみてはどうか? 移動距離は極力短く、積み替えは最小限で…に挑戦してみたい。結果、地域に残る貨幣は増える。(株式会社アルファフォーラム・代表取締役社長、プラチナ森林産業イニシアティブ・ステアリングコミッティー 小林靖尚)

Tags.
Forest Circular Economy Newsletter
Subscribe to our newsletter "Forest Circular Economy" (free of charge)
EN