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携帯圏外の山間部でも通信できる「GeoChat」で林業現場の安全を確保 「緑の雇用」研修教材にも掲載034

Updated by 『森林循環経済』編集部 on May 17, 2025, 11:52 AM JST

『森林循環経済』編集部

Forestcircularity-editor

プラチナ森林産業イニシアティブが推進する「ビジョン2050 日本が輝く、森林循環経済」の実現を目指します。森林資源のフル活用による脱炭素・経済安全保障強化・地方創生に向け、バイオマス化学の推進、まちの木造化・木質化の実現、林業の革新を後押しするアイデアや取り組みを発信します。

遠距離通信サービスを提供するフォレストシーが開発した通信端末「GeoChat(ジオチャット)」が、全国森林組合連合会が実施する「緑の雇用」事業フォレストワーカー集合研修の教材に4月から掲載された。携帯電話の圏外でもテキスト・位置情報・SOS信号の送受信が可能なデバイスで、林業の現場における安全対策の支援ツールとして注目されている。

独自の通信インフラを使用

GeoChatは、スマートフォンの専用アプリと連動し、独自の遠距離無線規格「GEO-WAVE(ジオウェイブ)」で構築された広域のIoT通信インフラを介することで、携帯電話の電波が届かない山間部などでもチャット通信やSOS発信が可能となる。周辺のGeoChatユーザー同士のほか、携帯電話圏内の相手とも双方向でやりとりできる。林業作業中の体調急変や機械故障、転倒などの事故が発生した場合でも、すぐに助けを求めることができる。

林業の現場では、分散して作業することが多く、事故時の連絡がつかない、居場所がわからないといったリスクが常にある。現場で使える通信手段の整備は、安全対策と効率化の両面で急務となっている。

「緑の雇用」は林業従事者の定着と育成を目的とした全国的な人材育成制度。林業未経験者でも受講可能で、研修を通じて林業の基礎知識や技術を習得できる。GeoChatは、比較的少ない初期投資で導入可能な点も評価されており、教材への掲載を通じて現場での活用拡大が期待されている。

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