Updated by 『森林循環経済』編集部 on August 05, 2025, 5:50 PM JST
Forestcircularity-editor
プラチナ森林産業イニシアティブが推進する「ビジョン2050 日本が輝く、森林循環経済」の実現を目指します。森林資源のフル活用による脱炭素・経済安全保障強化・地方創生に向け、バイオマス化学の推進、まちの木造化・木質化の実現、林業の革新を後押しするアイデアや取り組みを発信します。
広大な森林を有する東北地方は、日本有数の林業地帯です。青森ヒバ、秋田スギ、アカマツ、ブナなど多様な樹種が地域に根差しています。近年、林業の現場で活躍する“林業女子”たちが注目を集めています。木を伐る・運ぶといった重労働に挑む姿はもちろん、植林や木材の魅力発信、地域とのつながりを大切にする活動など、その働き方は多様です。自然と向き合いながら、未来の森を守る林業女子たち。今回は、東北エリア(※)から林業に関わる女性たちが登場するInstagramアカウントを5つご紹介します。現場のリアルや思いを知るきっかけとして、ぜひチェックしてみてください。
山形県東置賜郡の「武藤林業」のInstagramでは、山林の手入れや伐採作業の様子が日々発信されています。中でも注目は、林業女子として紹介されているSさん。大型車を悠々と操る姿や、土場からの積み込み作業など、たくましく現場で活躍する様子が印象的です。また、投稿のキャプションには、Sさんへの温かく前向きな言葉が添えられており、現場での信頼や成長への期待が伝わってきます。
休憩中の笑顔や手入れされた森の風景などが投稿されており、和やかな一コマを覗き見できることも魅力の一つ。「女性でも林業はできる」という力強いメッセージとともに、自然と向き合い生きる林業女子の日常が詰まった、温かくも頼もしいアカウントです。
岩手県北上市を拠点に活動する「(有)アイシンフォレスト」のInstagramでは、ヘルメットに作業着姿の林業女子がチェーンソーを使って木を伐る姿や、自身の道具を丁寧にメンテナンスする様子など、現場のリアルが臨場感たっぷりに発信されています。
なかでも印象的なのが「男性でもできる人はできるし、できない人はできない。女性も同じ!結局、性別なんて関係ない!」という言葉です。林業に挑む女性たちを力強く後押ししてくれます。
また、吹雪の中の刈り払い作業や雪深い山の風景など、岩手県の厳しい自然と真摯に向き合う日常も描かれ、林業女子のたくましさと誇りがひしひしと伝わってきます。地域に根差して生きる彼女たちの姿を、リアルに感じられるアカウントです。
秋田県で原木荷役に携わるchicaさんは、トラックドライバーコンテスト秋田県大会の女性部門で1位入賞を果たすほどの実力者です。林業女子として日々奮闘する姿を、前向きな言葉とともにInstagramで発信しています。「寒いけどやっぱり林業って楽しい」「自己意識を高く持って、これからも原木荷役を頑張っていきます」など、自らを鼓舞するポジティブな言葉からは、挑戦を続ける覚悟と情熱が感じられます。
また、トラックの整備やチェーンの装着を手際よくこなす様子など、プロの技術が光ります。アパレルブランドのロゴデザインや趣味のツーリングを楽しむなど、多彩な才能も魅力の一つ。おしゃれも楽しみながら林業に向き合う、芯のある林業女子です。
山形県最上郡真室川町を拠点に活動する「高菊林業」のInstagramでは、日々の伐採作業や森林整備の様子、そして現場で活躍する林業女子たちの姿がリアルに発信されています。投稿には、女性社員が男性に混ざりチェーンソーを操る様子もあり、その力強さに目を奪われます。中学校や高校での特別授業や林業体験にも携わり、若者に林業の魅力を届けるとともに、地元就職への道筋もつくっています。
また、大雨による濁流や大木に残された熊の大きな爪痕、50cmを超える鹿の角など自然の厳しさや神秘も映し出されています。地域と山、そして人をつなぐ林業女子たちの活動が詰まった、見応えのあるアカウントです。
秋田県の森林や木材産業に関する情報を発信する「森と木の国あきた」のInstagramでは、秋田県林業女性会議の活動が紹介されています。秋田県林業女性会議は、林業に携わる女性たちが情報交換や研修会を行い、現場での技術や知識を高めながら、働きやすい環境づくりや林業の魅力発信に取り組んでいる団体です。
Instagramでは、研修会や交流会、県内イベントへの参加の様子が数多くの写真で紹介され、林業の現場で女性たちがどのように関わっているかが具体的に伝わります。さらに、講習会での学びや意見交換のシーンも多く、林業女子たちが前向きにスキルを磨いていることも感じられます。林業女子の具体的な活動内容や取り組みに興味がある方にとって、有益で参考になるアカウントです。
※注
この記事の「東北エリア」とは、林野庁のブロック分けに従い、青森・岩手・宮城・秋田・山形の5県を指します。
参照:森林管理局リンク:林野庁