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東急、石川台駅のリニューアルに循環型紀州材認証システムを活用 都市と地方をつなぐ森林循環モデルに挑む253

Updated by 『森林循環経済』編集部 on January 30, 2026, 7:50 PM JST

『森林循環経済』編集部

Forestcircularity-editor

プラチナ森林産業イニシアティブが推進する「ビジョン2050 日本が輝く、森林循環経済」の実現を目指します。森林資源のフル活用による脱炭素・経済安全保障強化・地方創生に向け、バイオマス化学の推進、まちの木造化・木質化の実現、林業の革新を後押しするアイデアや取り組みを発信します。

東急電鉄は、森林資源の循環を促進する「SOCIAL WOOD PROJECT」の一環として、池上線の石川台駅において「木になるリニューアル」を進めている。和歌山県が制定した「循環型紀州材認証システム」を全国で初めて活用。鉄道インフラ整備を通じて、木材生産地域の健全な森林整備や資源循環に貢献する。

ホーム屋根の建替えや内外装に活用

「木になるリニューアル」は、駅施設の改修において国産材を積極的に活用する取り組みだ。石川台駅は、これまでの4駅での実績を踏まえた5駅目の実施となる。今回の改修では、ホーム屋根の建替えや内外装に和歌山県産の紀州材を取り入れる。

ホーム屋根 イメージパース※現時点の予定

紀州材は、和歌山の森林で生まれ育った木々が製材加工された木材で、「色合いが良く、つやがでる」「目合いが良く、素直で狂いが少ない」「強度・耐久性に優れている」材料として古来より各地で親しまれてきた。特に強度については粘り強さがあると評価され、無垢材の状態でも木造建築物に利用できる強さを有することが、和歌山県の林業試験場の試験結果で示されている。

和歌山県が制定した「循環型紀州材認証システム」は「紀州材」であることの証明だけでなく、木材を伐採した場所が確実に再造林されることまでを証明する仕組みだ。これにより、都市側での木材利用が、直接的に木材の供給地である森林の維持・再生につながる。

既存駅舎の古材も再資材化

資源循環は、紀州材の使用だけに留まらない。石川台駅の既存駅舎から出る古材も資源として再生される。古材は「ステーションウッド」として加工され、建材などとして再び社会へ流通させる方針だ。

東急電鉄が進める「SOCIAL WOOD PROJECT」は、単なる施設の美装化ではない。国内の木材活用をはじめ、地方創生や森林課題の解決を駅から発信していく。駅をはじめとする都市のさまざまな施設と地方自治体が、森林資源を通じて大きな循環の中に結びつく試みといえる。

■工事概要
建物名称:池上線石川台駅
所在地 :東京都大田区東雪谷2-23-1
工事内容:
・ホーム屋根の建替え・延伸 ※「紀州材」を活用
・駅舎内外装および駅構内トイレのリニューアル
着工:2026年2月
竣工予定:2027年秋頃

■参考リンク
和歌山県産「紀州材」を活用した 池上線石川台駅“木になるリニューアル”が始まります!(東急電鉄)

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