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Jクレジット巡視をスマホ地図アプリ「LivMap」で効率化 森林情報をリアルタイムで共有055

Updated by 『森林循環経済』編集部 on May 31, 2025, 10:00 AM JST

『森林循環経済』編集部

Forestcircularity-editor

プラチナ森林産業イニシアティブが推進する「ビジョン2050 日本が輝く、森林循環経済」の実現を目指します。森林資源のフル活用による脱炭素・経済安全保障強化・地方創生に向け、バイオマス化学の推進、木造都市の実現、林業の革新を後押しするアイデアや取り組みを発信します。

地理情報の管理・共有サービスを提供する「はんぽさき」が開発した共有地図「LivMap(リブマップ)」を、環境価値創出事業を展開するステラーグリーンがこのほど導入した。現地の調査位置や作業の進捗状況をチームで共有できるアプリで、Jクレジット創出に伴う森林巡視業務の効率化に貢献している。

紙の地図での煩雑な巡視業務から脱却

このアプリには多数の地図が初期から搭載されており、スマートフォンを操作することで、写真、地点メモ、現在位置、作業ログなどをチームメンバーと地図上で共有できる。これにより、正確な位置や現場状況の把握、効率的な記録の整理と共有、俯瞰的かつリアルタイムでの進捗管理や作業連携などが可能になった。正確性が担保された情報の蓄積は、Jクレジット制度の証跡管理におけるアカウンタビリティの向上にもつながる。

利用中のLivMap画面

森林を管理するには、現地での巡視作業や正確な情報の記録が不可欠となる。しかし、従来の紙の地図を使った方法では、調査対象となる小班の特定、膨大な写真の確認、作業者間の連携や進捗把握などに困難があり、作業負荷の大きさが課題となっていた。GISデータを扱える地図アプリやドローンといった選択肢もあるが、価格の高さや機能面の限界が利用者の壁となっている場合も少なくない。

LivMapを活用した巡視業務の様子

シンプルなUIとカスタマイズ性の高さを持ち、価格も安価なLivMapは、林業DXの導入に悩むユーザーにとって試しやすい選択肢といえる。山林におけるモニタリング活動の効率化は、健全な森林管理を実現するうえで欠かせない。導入しやすいツールの存在は、林業現場のDX化を推進し、スマート林業が広がるきっかけとなりうる。

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