森林や植物などの生物資源から生み出されたバイオマスを原料として化学品や燃料を製造
私たちの身の回りにある最も身近な「森林由来のマスプロダクト」は、おそらく紙と板紙だろう。メモ帳、新聞、包装紙、段ボール、飲料パック――その姿は多様だが、それらはすべて、森林で育った木が製材ではなく「繊維」として利用され、 […]
リグニンはセルロースとともに木質および草本系バイオマスの主要成分であるが、その規則性のない不均一な化学構造が、素材として広く利用するうえでの障壁となっている (※詳細は7月25日の森林循環経済の記事を参照)。この不均一性 […]
私はプラチナ構想ネットワークの会長として、また東京大学の元総長として、長年日本の未来を考えてきました。今、世界は激動の時代にあるからこそ、私たちが目指すべき社会像を明確にし、自分たちの国を強くしていくことが何よりも大切だ […]
脱炭素社会の実現には、石油への依存を減らし、持続可能なマテリアル原料を確保することが不可欠である。この課題に対して、植物細胞壁の9〜32%を構成するリグニンが大きな注目を集めている。リグニンは、年間約200億トン生産され […]
日本がいま直面する国家的課題ー2050年カーボンニュートラル、地域の持続可能性、そして資源自給の確立。これらに共通して必要なのが、「循環」に基づく社会の再設計です。その鍵を「森」に見出しているのが、小宮山宏編著による新刊 […]
セルロースとヘミセルロース、リグニンを主な化学成分とする木材の構造は、よく鉄筋コンクリートに例えられる。多糖であるセルロースやヘミセルロースは、それぞれ太い鉄骨や細い鉄筋、そしてリグニンがコンクリートに相当する。鉄筋コン […]
三菱ケミカルグループはコーポレートベンチャーキャピタル子会社のDiamond Edge Ventures, Inc.を通じて、使用済みプラスチックやバイオマスの油化技術を有する豪州Licella Holdings Ltd […]
木材や木質系廃棄物の破砕・選別設備の機械設計メーカーである三蓉エンジニアリングが、ひろしま産業振興機構が実施する「中小企業成長プラン策定支援事業」において評価優良企業に認定された。木材資源を有効利用する総合的な技術力と製 […]
温室効果ガスの排出量を2050年までに実質ゼロにすることを目指して、世界中で、技術、政策、地域連携など多角的な取り組みが加速されている。しかし、既存の技術と新規技術を組み合わせて未来社会をフォアキャストすることで、205 […]
各所でみられる木材利用の議論の前提になっているのは、森林バイオマスがカーボンニュートラル(炭素中立)であるということだ。しかし、この考え方を的確に説明できる人は案外少ないように思う。「森林循環経済」を構想する際の基礎とな […]
日揮ホールディングス、東京都、全日本空輸、日本航空の4者はこのほど、廃食用油を原料の一部とする国産SAF(持続可能な航空燃料)を、東京国際空港(羽田空港)発の定期旅客便へ供給開始したと共同で発表した。取組を通じて持続可能 […]
2015年12月、フランス・パリで開催されたCOP21で採択されたのが「パリ協定」です。この協定は、すべての参加国に温室効果ガス削減目標の設定を求めています。日本は2020年、当時の菅首相が「2050年までに温室効果ガス […]
化石資源への代替にバイオマスを活用する試みが盛んに検討されているが、この種の取り組みは過去にも何回かブームがあったようだ。木材を原料とした液体燃料の製造などは第2次世界大戦の前後からも多数の試みが世界で行われていたようで […]
前回の振り返りとして、我が国における化学産業の製造プロセスを、原料から化成品の生産まで改めて見ていきましょう。 化成品の製造プロセス ~原料から製品まで 我が国の化成品は、主に化石資源である輸入原油(13,504万kL) […]
ENEOSおよび三菱ケミカルが茨城県神栖市の三菱ケミカル茨城事業所で建設を進めていたケミカルリサイクル設備が完成し、7月2日に竣工式が開催された。プラスチック油化の実現に向けた新設備によって廃プラスチックからリサイクル生 […]