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河内長野市が挑む「守り、稼ぎ、育てる」森林循環モデル 大阪府初の森林由来J-クレジット創出へ官民4者連携242

Updated by 『森林循環経済』編集部 on January 17, 2026, 4:04 PM JST

『森林循環経済』編集部

Forestcircularity-editor

プラチナ森林産業イニシアティブが推進する「ビジョン2050 日本が輝く、森林循環経済」の実現を目指します。森林資源のフル活用による脱炭素・経済安全保障強化・地方創生に向け、バイオマス化学の推進、まちの木造化・木質化の実現、林業の革新を後押しするアイデアや取り組みを発信します。

大阪府河内長野市は、森林由来のJ-クレジット創出に向け、クリエイション、住友林業、NTTドコモビジネスの3社と4者連携協定を2025年11月に締結した。市域の約7割を森林が占める同市において、森林由来のクレジット創出は大阪府内で初の試みとなる。未活用の私有林を「価値を生む資産」へと転換し、その収益を森林整備や教育に還元することで、森が守り、稼ぎ、人を育てる循環モデルの構築を目指す。

私有林の価値をリブランディング

今回の協定では、自治体と民間企業3者がそれぞれの強みを持ち寄り、市内の「私有林」から価値を生む仕組みを構築する。クリエイションが市内約800ヘクタールの私有林で間伐などの整備を担い、住友林業とNTTドコモビジネスが共同運営する「森林価値創造プラットフォーム(森かち)」を通じてクレジットの登録・申請・販売を支援する。

河内長野市には石見川など複数の河川の源流域があり、森林を通じて大阪平野へとつながっている。森林管理は水源涵養や流域環境の保全とも密接に関わっている。

河内長野市は古くから河内林業地として知られてきたが、近年の担い手不足や管理コストの増大により、手入れの行き届かない森林の増加が課題となっていた。相続しても境界が不明瞭で放置されるなど、山を所有することが「負の遺産」と捉えられる現状を打破するため、J-クレジットの仕組みを活用して山主に収益を還元し、山を「地域の価値を生む資産」へとリブランディングする。

創出されたクレジットの販売収益の一部は市に寄附され、森林整備の継続や、子どもたちへの環境教育に充てられる予定だ。森林を軸とした地域創生と脱炭素社会の実現を同時に推し進める本プロジェクトは、自治体が抱える共通課題に対する一つの解決策となるだろう。

■参考リンク
府内初「森林由来のJ-クレジット」創出について – 河内長野市ホームページ

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