Planning a 2027 Forestry Study Tour to Austria: Seeing Is Believing — Learning Advanced Forestry at AustroFoma and a Local Training Center
Updated by 小林靖尚 on October 02, 2026, 11:17 AM JST
Yasuhisa KOBAYASHI
株式会社アルファフォーラム
株式会社アルファフォーラム・代表取締役社長、プラチナ森林産業イニシアティブ・ステアリングコミッティー 1988年早稲田大学理工学部応用化学科卒、三菱総合研究所主任研究員(住環境担当)を経て、同社のベンチャー支援制度を活用し2001年に株式会社アルファフォーラムを設立。以降、木材利用システム研究会(常任理事)、 もりもりバイオマス株式会社(顧問)、富山県西部森林活用事業検討協議会(事務局)等を歴任。2023年9月には木材利用システム研究会賞を受賞。
2027年9月にAustria(オーストリア)で開催されるAustroFoma(林業機械展)をメインターゲットに、プラチナ構想ネットワークと視察ツアーの共同企画を進めている。9月16日から3日間、東京ビッグサイトで開催された「FORESTRISE 2026」のプラチナ構想ネットワークブースにて、来場者に対して参加希望の感触を聞いてみた。「1週間、日本での仕事を空けられるかなぁ~」「予算を組めるかなぁ~」「行きたいと思っていたんです」「噂には聞いていました」「是非参加します」…等々のご意見をいただいた。
課題は2つ。「予算を確保できるか?」「1週間出張できるか?」だ。もちろん、この視察は「仕事」として対応いただきたいので、予算は組織決裁をとっていただきたい。私は2011年のAustroFomaから毎回企画を実施してきたが、過去には、予算が組めないので個人(自腹)で参加しました、という自治体の職員もいらっしゃった。視察に価値があるかどうか?の判断はそれぞれだが、あと1年近く先の来年度のこと。今から来年度予算確保に動いていただけるように、早めの企画をしていく。自治体の方々にもご参加いただき、先進地の実際を見て施策実行を加速させていただきたい。本気で林業~木材産業を活性化したいと思われているのであれば是非。
ツアーは現地での貸切バスや通訳の声が聞き取りやすい人数を考慮し、max20名とした。かつて、1ユーロ≒100~120円程度の時は、日本からの飛行機代、現地での移動、宿泊(4ツ星ホテル)、通訳、AustroFoma入場料、保険等を含めて50~55万円/パッケージで実施できた。しかしながら、現在1ユーロ≒180円前後~185円となっていることから、来年の燃料サーチャージ含めて購入発券するときのレートに影響される。飛行機代はコストパフォーマンスを考え、団体(10名以上)を利用する予定である。団体の枠取りをするのは来年に入ってからとなる。文末に現時点での企画メモを示す。
Austriaには3つの公的な森林林業~バイオマス利用を分野とする研修所がある。オシアッハ研修所、ピヒル研修所、そして新しくできたトラウンキルヘン研修所だ。
2027年9月の視察ツアーでは、このトラウンキルヘン研修所で2日間の研修を予定する。私もトラウンキルヘン研修所は初めて行くことになるので、先月よりAustria大使館の商務部と研修カリキュラムについて一緒に検討を開始したところである。研修所内に宿泊施設もあるので、できればそこに宿泊させてもらいたいと思っている。今回のツアーも観光時間は少ないだろう。
研修カリキュラムのキーワードは「天然林(広葉樹林)の活用」と「ICT、AI等の活用による素材生産等作業効率の向上」である。日本でも広葉樹林をどのように捉えて循環保全していくと経済林化するのか? 高性能林業機械を人工林から人工林へ移動させる間の天然林をどのように捉えると林業機械の効率が向上するのか? 森林経営計画や施業計画、施業履歴管理等でコンピュータのチカラをどのように活用するとコストダウンにつながるのか? などを解決する一つの糸口を学んできたい。
トラウンキルヘンの研修所の前に、AustroFomaでの実演を見学してきているので、理解が進みやすいと考える。研修カリキュラムの中でも演習林内の研修も取り入れていきたい。

針葉樹、広葉樹ともに合理的な施業システムを支える林道、林業専用道、作業道の線形計画と路面品質は重要だ。我が国では林業専用道の敷設予算が少ないから…という理由で路面の品質が高いとはいえない場所が多く見受けられる。長期間でのトータルコストにおいて林業専用道等の開設距離と品質向上について考えなおす機会としたい。Austriaで先行している架線系(タワーヤーダ)の活用範囲についても勉強する。
ツアー参加者は1週間以上同じ空間でともに過ごす。目の前に同じものを見て感じて会話をする。様々な仕事、様々な専門分野を知る仲間が増えることになる。日中の視察や研修時間が終了すると基本自由行動となるが皆で一緒に食事やご当地の地ビールを楽しむことが多くなる。たかだか1週間ではあるが日本ではこれだけ連続して一緒に食事をする機会はないだろう。海外視察ツアーに一緒に参加した仲間は、帰国後も特別な関係となる。
4年に1度のAustroFomaでしか会わない業界関係者も少なくない。「あれ、また来ているんですね」「ここに来れば会えると思っていた」「やっぱりAustroFomaは毎回新しい提案があって楽しいよね…」といった会話から始まる。

現在プラチナ森林産業イニシアティブで革新林業ワーキングのステアリングコミッティーメンバーである柴田産業(岩手県)の柴田君也社長も、AustroFomaに行くと会う仲間の一人だ。柴田産業は長年の研究と投資の成果で、わが国でも合理的な素材生産で注目されている企業だ。
2027 AustroFomaでもAustria主催の日本人を中心とするレセプションパーティーが企画されるだろう。これにも参加できるように段取りをしていく予定だ。山道を歩いた、視察したそのままの格好で参加できるカジュアルな雰囲気なので、特段のドレスコードもないのでご安心を。
革新林業の実践はこれからだ。先進地の何が先進なのか? 先進地はこのさき何を考え何を実行しようとしているのか? 行かないとわからない。(株式会社アルファフォーラム・代表取締役社長、プラチナ森林産業イニシアティブ・ステアリングコミッティー 小林靖尚)
※2027Austria林業視察ツアー企画書のダウンロードはこちらから


