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長野の綿半建材、山林1500haを取得し「伐る・使う・植える・育てる」の循環モデルに挑む139

Updated by 『森林循環経済』編集部 on August 28, 2025, 10:34 AM JST

『森林循環経済』編集部

Forestcircularity-editor

プラチナ森林産業イニシアティブが推進する「ビジョン2050 日本が輝く、森林循環経済」の実現を目指します。森林資源のフル活用による脱炭素・経済安全保障強化・地方創生に向け、バイオマス化学の推進、まちの木造化・木質化の実現、林業の革新を後押しするアイデアや取り組みを発信します。

総合木質建材メーカーの綿半建材は、長野県飯田市千代にある山林約1500ヘクタールを野池愛林農業協同組合から8月27日に取得した。「100年先の森林を考えて」との理念を掲げ、林業の活性化が課題となっている長野県で森林の再生に乗り出す。

この取り組みは、次世代に健全な森林資源を引き継ぐことを目的とした独自プロジェクト「ReFI(Re Forest Innovation)」の一環だ。「伐る・使う・植える・育てる」という持続可能なサイクルを構築し、森林保全と事業の両立を目指す。

協力:林野庁林野図書資料館 イラスト:平田美紗子

取得した山林や飯田市周辺から伐採した木材は、木質バイオマス発電用の燃料チップのほか、住宅用の構造材や内装材として幅広く活用する。製品はグループ会社のホームセンター「綿半ホームエイド」で販売するほか、非住宅木造建築に利用し、海外への輸出もおこなうという。

長野県は全国有数の森林県でありながら、丸太生産量は全国36位にとどまる。多くの森林は高齢化が進み、本来であれば伐採や更新の時期を迎えている。林業従事者の高齢化や後継者不足が進む中、地域企業が主体となる今回の取り組みは、国内の森林資源活用における新たなモデルケースとして注目される。

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