Updated by 『森林循環経済』編集部 on March 13, 2026, 7:59 PM JST
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プラチナ森林産業イニシアティブが推進する「ビジョン2050 日本が輝く、森林循環経済」の実現を目指します。森林資源のフル活用による脱炭素・経済安全保障強化・地方創生に向け、バイオマス化学の推進、まちの木造化・木質化の実現、林業の革新を後押しするアイデアや取り組みを発信します。
冬の厳しい寒さが和らぐと、若葉が芽吹き、森には鳥のさえずりが増えてきます。林業の現場では、雪解けによるぬかるみや朝晩の寒暖差など、春ならではの難しさも残るものの、重い防寒装備から解放され、体への負担が少し和らぐ時期です。そのため、「これから林業に関わってみたい」「森の仕事に一歩踏み出してみたい」と考えている方にとって、春は比較的チャレンジしやすい季節といえます。
各地で活躍する「林業女子」は、企業や団体に所属して働くだけでなく、個人で林業や里山整備に取り組んだり、自身の視点で森との関わり方を発信したりと、そのスタイルは多様化しています。この記事では、春の森とともに歩む林業女子の姿を発信するInstagramアカウントを5つ紹介します。
林業女子会@栃木は、宇都宮大学生を中心に発足した任意団体です。栃木県は森林が身近に多く残る地域で、春になると桜や新緑が山々を彩り、季節の移ろいを感じる風景が広がります。
Instagramでは、間伐や植林といった実践的な活動風景だけでなく、木工ワークショップや地域の子どもたちとの交流、草木染めなど、林業を軸にした春の森の楽しみ方も紹介。4月には、春の味覚の代表格ともいえる、たけのこ狩りの様子が投稿され、自然の恵みを五感で味わう姿が印象的です。また、桜や芽吹いたばかりの木々の写真からは、森が一気に生命力を増していく春ならではの空気感が伝わってきます。
林業を「仕事」としてだけでなく、学びや遊び、交流の場として捉える姿勢が魅力で、森と人との距離をぐっと縮めてくれるようなアカウントです。
kaoriさんのInstagramでは、千葉県睦沢町を拠点に、林業をはじめ農業やDIY、グルメ、サーフィンなど、自然を全身で楽しむ多彩な日常が発信されています。里山の風景が身近に残る睦沢町は、春になると川沿いの森や丘陵の緑が徐々に深まり、やわらかな光とともに季節の移ろいを感じられる地域です。
投稿には、ハリギリやキブシといった春を代表する植物が生い茂る森での植物調査の様子をはじめ、庭先の花や野山で出会う生きものなど、里山ならではの風景が丁寧に切り取られています。林業という枠にとどまらず、暮らしの一部として森と向き合う姿が印象的で、穏やかで芯のあるライフスタイルは、「こんな生き方もいいな」と思わせてくれます。里山暮らしに興味がある方や、ワークライフバランスを大切にしたい方に、そっと寄り添ってくれるようなアカウントです。
せいかさんは、高知県本山町を拠点に、林業や農業、田舎暮らしの様子を発信している林業女子です。チェーンソーを操って伐採に挑む山仕事の風景をはじめ、地域の山や人々と関わりながら働く日常が丁寧に投稿されています。なかには妊娠中にも作業を続ける姿も紹介されています。ライフステージが変化しても、自分らしいペースで森に関わり続けられる可能性を示しており、多くの女性に勇気を与えてくれます。
また、子どもが薪割りを手伝う様子や、自ら伐採した木材を使って進めるセルフビルドの家づくりなど、家族みんなで自然と向き合う暮らしぶりも印象的です。春にはイタドリやノビルといった山菜を使った料理の写真も投稿されており、森の恵みを日々の暮らしに取り入れる生活の豊かさが伝わってきます。林業だけでなく、家族とともに自然と暮らすことに関心のある方にもおすすめのアカウントです。
株式会社カナモリ林業は、福井県福井市を拠点に森林の育成や整備を行っている林業会社です。日本海側気候の福井市は冬に積雪があり、3月ごろから雪解けが進みます。重装備の冬を越え、少しずつ作業環境は和らぐ一方で、雪解け水や春雨の影響により、山道はぬかるみやすく、足元には常に注意が必要な季節です。
3月の投稿では、雨に濡れた現場で地ごしらえに励む様子が紹介されています。「雨なので、かなり斜面がすべりますね」というキャプションからは、春の現場が自然条件に大きく左右され、経験と慎重さが求められる時期であることが伝わってきます。
また、花粉症について触れられている投稿もあり、季節ならではの悩みを抱えながらも、前向きに仕事に向き合う姿が印象的です。四季に左右される林業の現実を、等身大の視点で垣間見ることができるアカウントです。
後藤里花さんは、2025年4月から「美濃市地域おこし協力隊」として岐阜県美濃市を拠点に活動する林業女子です。Instagramでは、美濃の自然や人との関わり、そして山で生きる喜びや深い愛情が、投稿を通して伝わってきます。
内陸部に位置する美濃市の春は、1日の寒暖差が大きいのが特徴です。早朝の作業では防寒対策が欠かせない一方で、日中には気温が15〜20℃前後まで上がり、現場に立つ方は、春の訪れを肌で感じられます。
4月の投稿では、春の代名詞ともいえる桜やツツジ、クロモジなど、芽吹きの季節を迎えた美濃の森の様子が美しく切り取られています。街中で目にする草木とは異なり、その奥に広がるのは人の手がほとんど入らない山の自然。林業の現場に立つ人だからこそ出会える風景を、そっと分けてもらっているようなアカウントです。