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森林文化の熟成Culture

古来からの森林との深い関わりの歴史が、日本人の精神文化や伝統文化を熟成させてきた

10.7Tue 2025

なぜ井の頭公園に外来針葉樹が根付いた? 都市に生きる森の楽しみ方

健康のため、あるいは気分のリフレッシュのため、公園を散策するのを日課にしている方もおられるだろう。一口に公園といっても広さや施設、歴史などはさまざまであるが、古くからある公園では、その土地の歴史を知ることができて、散策が […]

9.29Mon 2025

木とともに生きる日本人 衣食住に刻まれた森林文化の記憶

日本は「木」と「水」の国だと思っています。ですが、現代の日本人の生活スタイルを見ると「国だった」の過去形になってしまっているかもしれません。水のことは機会あれば書くことにして、生活の中の木との関係について少し書いてみたい […]

9.24Wed 2025

自然を模倣する林業を実現したフランスは広葉樹大径材を増産へ 門脇仁『広葉樹の国フランス〜「適地適木」から自然林業へ』を読む(前編)

前回紹介した村尾行一著『森林業−ドイツの森と日本の林業』には、17世紀初頭のドイツは乱伐が原因で木材窮乏(独:Holznot)に陥り、回復に向けて「保続」の概念を編み出し、林業専門学校を設立したと書かれている。そして「教 […]

9.13Sat 2025

京王電鉄が「森林×ACTチャレンジ2025」でグランプリ 都市と森をつなぐ循環的な取り組みを評価

林野庁が主催する「森林×ACTチャレンジ2025」の森林づくり部門において、京王電鉄がグランプリ(農林水産大臣賞)を受賞した。社有林の整備から沿線での地域材活用、環境教育に至るまで、森林資源の循環利用と環境意識の向上に貢 […]

9.12Fri 2025

明治神宮の森に感じた「和魂洋才」 村尾行一『森林業―ドイツの森と日本の林業』を読む(後編)

※前回はこちらドイツの地域性が影響し3つの森林思想が形成 村尾行一『森林業―ドイツの森と日本の林業』を読む(中編) 明治政府が学んだのはターラント林学 明治政府はザクセン(ターラント)に多くの留学生を送り込み、結果として […]

9.5Fri 2025

十津川「空中の村」から学ぶ、森を守り地域を育てるアウトドア体験 フランス出身起業家が届ける「大人の遊び場」

日本は豊かな森林資源を有していますが、放置された里山林(※1)の問題や林業従事者の減少(※2)など、森林の管理や活用には依然として課題が残されています。森林を守りつつ、いかに持続的に活用していくかは、環境保全や地域振興の […]

9.5Fri 2025

高原植物の「標本・香り・色」で森林循環を学ぶ 蓼科に新たな観光拠点「TENOHA TATESHINA Lab.」

標高1300メートルの長野県・蓼科に自生する植物を活用した体験施設「森の素材研究室 TENOHA TATESHINA Lab.」が東急リゾートタウン内に7月にオープンした。プロデュースしたのは、地域の森林資源の利活用に取 […]

8.28Thu 2025

ドイツの地域性が影響し3つの森林思想が形成 村尾行一『森林業―ドイツの森と日本の林業』を読む(中編)

※前編はこちら森林乱伐の18世紀ドイツで誕生した林業思想「保続」が直面した課題は 村尾行一『森林業―ドイツの森と日本の林業』を読む(前編) ガイアー革命 土地生産性の向上を大面積一斉単純林で実現しようとするドイツ中部ザク […]

8.21Thu 2025

あすなろの箸は縁起かつぎにも 木の魂をつなぐ日本の文化

前回のコラムで、日本の箸はもともと「私達の食べ物を運ぶ道具ではなかった」ことや、「素材は木材からできていること」、「正月や結婚式に用いる祝箸がなぜ柳の木でできているのか」などについて、お伝えしました。海外では、韓国では金 […]

8.19Tue 2025

森林乱伐の18世紀ドイツで誕生した林業思想「保続」が直面した課題は 村尾行一『森林業―ドイツの森と日本の林業』を読む(前編)

ドイツの林業が気になる。その理由は三つあって、一つはドイツが日本と並んで育成林業を実現した国であること。そしてそれが専門家主導によるらしいこと、さらには明治日本がドイツ林業を導入したとされること。そんな興味関心で関連書籍 […]

8.12Tue 2025

なぜいま日本に「森林循環経済」が必要なのか 資源自給・生涯成長・住民出資のプラチナ社会を目指す決意

私はプラチナ構想ネットワークの会長として、また東京大学の元総長として、長年日本の未来を考えてきました。今、世界は激動の時代にあるからこそ、私たちが目指すべき社会像を明確にし、自分たちの国を強くしていくことが何よりも大切だ […]

7.28Mon 2025

限りある山林を荒廃させる過剰な建築活動に警鐘 熊沢蕃山『集義和書』『集義外書』を読む(後編)

※前編はこちら日本森林史の先駆者・熊沢蕃山は忖度しない思想家 『集義和書』『集義外書』を読む(前編) 災害対応、土木、教育の実務でも活躍 1645年、26歳で岡山藩に再仕官した蕃山は、藩主池田光政に見出され、3年後には家 […]

7.25Fri 2025

【新刊】小宮山宏編著『森林循環経済』が描く2050年へのビジョン―資源国家・日本の再構築は「森」から

日本がいま直面する国家的課題ー2050年カーボンニュートラル、地域の持続可能性、そして資源自給の確立。これらに共通して必要なのが、「循環」に基づく社会の再設計です。その鍵を「森」に見出しているのが、小宮山宏編著による新刊 […]

7.16Wed 2025

日本森林史の先駆者・熊沢蕃山は忖度しない思想家 『集義和書』『集義外書』を読む(前編)

本コラムではこれまで3冊の書籍を読み、日本人と森林の歴史の概要を知ろうとしてきた。その中で、なんとなく気になり出したのが熊沢蕃山である。日本森林史を扱った書籍は、ほぼ必ず彼に触れている。正直なところ、私の知識は「江戸時代 […]

7.9Wed 2025

なぜ祝箸は柳の木なのか―木の文化を知ることは「日本人の生き方」を知ること

「箸? 森林とどう関係があるの?」と思われるかもしれませんが、日本の箸文化や食文化は木々と深い関係があります。それは日本人の生活様式や、日本人の精神性や生き方にも通じていると思っています。 素材が木である日本の箸の特異性 […]

7.4Fri 2025

カーボンニュートラルは貨幣で買えるのか 森林と経済のパラドクス

林業、木材加工、木材利用の話に入る前に考えておきたいことがある。2050年のカーボンニュートラルに向けての方針だ。環境省HPによると、サプライチェーン全体で二酸化炭素排出量を実質ゼロへ(Scope3)が詳しく書かれている […]

JA