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8.22Fri 2025

紙や板紙は「炭素を蓄え循環させる」社会装置としても機能【炭素耕作で未来を耕す】

私たちの身の回りにある最も身近な「森林由来のマスプロダクト」は、おそらく紙と板紙だろう。メモ帳、新聞、包装紙、段ボール、飲料パック――その姿は多様だが、それらはすべて、森林で育った木が製材ではなく「繊維」として利用され、 […]

8.21Thu 2025

あすなろの箸は縁起かつぎにも 木の魂をつなぐ日本の文化

前回のコラムで、日本の箸はもともと「私達の食べ物を運ぶ道具ではなかった」ことや、「素材は木材からできていること」、「正月や結婚式に用いる祝箸がなぜ柳の木でできているのか」などについて、お伝えしました。海外では、韓国では金 […]

8.20Wed 2025

北陸の山村で猛暑をしのげる場所と人たち 山林を託す相手は同じ空気を吸う関係

この原稿を書いている8月12日は、北陸でまた雨が降っている。前の週は大雨で、富山県高岡市内でも道路が冠水して自宅からオフィスにたどり着くまでに時間がかかった。8月4日は富山県内で39.8℃という今年一番の気温を記録した。 […]

8.19Tue 2025

森林乱伐の18世紀ドイツで誕生した林業思想「保続」が直面した課題は 村尾行一『森林業―ドイツの森と日本の林業』を読む(前編)

ドイツの林業が気になる。その理由は三つあって、一つはドイツが日本と並んで育成林業を実現した国であること。そしてそれが専門家主導によるらしいこと、さらには明治日本がドイツ林業を導入したとされること。そんな興味関心で関連書籍 […]

8.18Mon 2025

リグニンから均質な高分子素材を製造する鍵は、化学とバイオの学際的アプローチ【炭素耕作で未来を耕す】

リグニンはセルロースとともに木質および草本系バイオマスの主要成分であるが、その規則性のない不均一な化学構造が、素材として広く利用するうえでの障壁となっている (※詳細は7月25日の森林循環経済の記事を参照)。この不均一性 […]

8.15Fri 2025

人口減の日本で必要性が高まる広域視点のフォレスター育成と制度の高度化

「森林循環経済」の出発点は森林管理であり、林業経営である。その担い手をどう育成し、確保していくのかは、他産業同様に重要な課題である。特に、気候変動の影響で、豪雨による土砂災害や山林火災が頻発するようになった昨今、森林管理 […]

8.14Thu 2025

森林減少ゼロ実現へEU新規制「EUDR」運用開始迫る 世界市場で企業価値向上のチャンス

世界の森林は、減少と劣化が深刻な問題となっています(※1)。こうした現状に対応するため、国際社会では新たな規制や対策が導入されてきました。そのなかでも、2023年に欧州連合(EU)が採択した「欧州森林破壊防止規則(EU […]

8.13Wed 2025

「選ばれる」国産の構造材・内装材とは 建材メーカーや設計者との協業による差異化が成長のカギ

木材の総需要は長期的に減少傾向にあり、特に国産材の主用途である建設用材は、戸建て住宅着工数や人口動態の影響で縮小が懸念されている。一方、国産材の自給率は2023年に43.0%まで上昇。2014年頃から始まった木質バイオマ […]

8.12Tue 2025

なぜいま日本に「森林循環経済」が必要なのか 資源自給・生涯成長・住民出資のプラチナ社会を目指す決意

私はプラチナ構想ネットワークの会長として、また東京大学の元総長として、長年日本の未来を考えてきました。今、世界は激動の時代にあるからこそ、私たちが目指すべき社会像を明確にし、自分たちの国を強くしていくことが何よりも大切だ […]

8.5Tue 2025

【#林業女子の日常:東北】大型車やチェーンソーの操作もリアルに発信

広大な森林を有する東北地方は、日本有数の林業地帯です。青森ヒバ、秋田スギ、アカマツ、ブナなど多様な樹種が地域に根差しています。近年、林業の現場で活躍する“林業女子”たちが注目を集めています。木を伐る・運ぶといった重労働に […]

8.4Mon 2025

脱炭素社会実現の鍵・リグニン利用技術の確立へ、微生物の代謝を活用する研究が活発【炭素耕作で未来を耕す】

脱炭素社会の実現には、石油への依存を減らし、持続可能なマテリアル原料を確保することが不可欠である。この課題に対して、植物細胞壁の9〜32%を構成するリグニンが大きな注目を集めている。リグニンは、年間約200億トン生産され […]

7.31Thu 2025

林野庁、大阪・関西万博で「Wood Change 2025」を開催へ 日本の木材を活用した優良事例を展示

林野庁は、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)において、日本の木材を活用した優れた事例を紹介する展示「Wood Change 2025」を開催する。会場は「フューチャーライフヴィレッジ」で、期間は9月23日から29 […]

7.30Wed 2025

東京23区民と森林をつなぐヒントは散歩や旅先での自然体験 5000人調査が示す利用拡大の条件

都市に暮らす人々が、どのように森林と関わっているのか──。国立研究開発法人森林研究・整備機構 森林総合研究所は、東京23区の住民5000人を対象に森林利用に関する大規模調査を実施し、その結果をこのほど公表した。過去1年間 […]

7.30Wed 2025

長伐期になって価値の下がる「残念な山林」をなくすために必要なコミュニケーションとは

6月下旬、山林調査を行った。地元森林組合の参事、山林を売りたい人(所有者)、買いたい人と、私だ。山林所有者は高く売りたいよりも、地域のために活用してほしいとの意向が強い。合計で20ha超の山林であり、主にスギ、1~2割程 […]

7.29Tue 2025

【木造マンション意識調査:4】木材を取り入れたいのはリビングや寝室などくつろぎ空間

生活者アンケートを活用した木造マンションに関する意識調査の第4弾では、「住宅の中で木材の取り入れを期待する空間」に焦点を当てる。 水回り空間は木材使用に慎重 前々回の記事では、木造マンションが鉄筋コンクリート造(以下「R […]

7.28Mon 2025

限りある山林を荒廃させる過剰な建築活動に警鐘 熊沢蕃山『集義和書』『集義外書』を読む(後編)

※前編はこちら日本森林史の先駆者・熊沢蕃山は忖度しない思想家 『集義和書』『集義外書』を読む(前編) 災害対応、土木、教育の実務でも活躍 1645年、26歳で岡山藩に再仕官した蕃山は、藩主池田光政に見出され、3年後には家 […]

JA