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AIで森林経営計画を自動生成 林業DX・官民連携・環境価値化まで広がる現場改革【森林経営の動向2026】332

Updated by 『森林循環経済』編集部 on August 07, 2026, 8:36 PM JST

『森林循環経済』編集部

Forestcircularity-editor

プラチナ森林産業イニシアティブが推進する「ビジョン2050 日本が輝く、森林循環経済」の実現を目指します。森林資源のフル活用による脱炭素・経済安全保障強化・地方創生に向け、バイオマス化学の推進、まちの木造化・木質化の実現、林業の革新を後押しするアイデアや取り組みを発信します。

人手不足や採算性の低下といった課題に直面する日本の林業において、持続可能な森林経営に向けた取り組みが急速に進んでいる。AIを活用した経営・施業計画作成の自動化をはじめ、官民連携による経営管理支援、放置森林の価値化に向けた資金調達、企業保有林における環境価値の可視化、さらには生態系に配慮した「保持林業」の実践まで、デジタル技術に金融手法や新たな行政連携を掛け合わせた多様なアプローチが広がりを見せている。

マプリィ、AIで森林経営計画を自動生成する「mapryマップ」を提供開始

地理空間情報アプリやソリューションを手がけるマプリィは、AIプラットフォーム「mapry AI」構想を発表し、第一弾として森林経営計画を自動生成するウェブサービス「mapryマップ」の提供を6月から開始した。従来の計画づくりでは、毎木調査の集計や複雑な様式への転記作業など実務者の負担が非常に大きいことが課題だった。「mapryマップ」はAIチャット上での対話によって対象エリアの指定からデータ編集や更新、Excel・Word形式の計画書ドラフトの作成までを自動で処理する。さらに、地域や樹種別の特性に合わせた独自モデルにより、将来の成長予測やJ-クレジット算定に対応したCO2吸収量の算出も可能だ。手元の地上計測データを反映させることで分析の精度を高め、根拠を伴う計画書を出力できる。専門的なGIS操作を要しないAIによる自動化は現場のハードルを大きく下げ、データに基づく持続可能な森林経営の実践を力強く後押ししそうだ。

出典:株式会社マプリィ

※参考リンク
AIプラットフォーム「mapry AI」構想を発表。第一弾として森林経営計画を自動生成する「mapryマップ」を提供開始 | 株式会社マプリィ

やましごと工房、徳島県美馬市・つるぎ町から「経営管理支援法人」に指定 自治体の森林経営実務を支援

一般社団法人やましごと工房は、徳島県美馬市およびつるぎ町より、森林経営管理法に基づく「経営管理支援法人」に指定された。専門知識や人員不足に悩む自治体に代わり、所有者の意向調査や森林計画の認定支援、市町村有林の管理など、地方自治体が抱える林政(森林・林業行政)実務全般をバックアップする。同法人は自ら森林整備事業を行わない独立した立場を保つことで行政の公平性を担保し、ドローンやレーザースキャナーを用いた森林DXによる優れた分析力を強みとする。美馬市およびつるぎ町では、すでに約2,000ヘクタールの森林集積や新規林業事業者の創出といった実績を挙げた。行政の実務負担を補完する先駆的な官民連携モデルとして、今後は全国の中山間地域における持続可能な森林経営の基盤づくりへの貢献を目指す。

※参考リンク
一般社団法人やましごと工房、徳島県美馬市・つるぎ町より「経営管理支援法人」に指定〜前例のない官民連携モデルと森林DXで持続可能な森林管理へ〜 | PR TIMES

放置森林の資産化で持続可能な森林経営を目指す ForestFolksがシード資金調達を実施

森林アセットマネジメント事業を展開するForestFolksは、複数のベンチャーキャピタルなどを引受先としたシードラウンドの資金調達を実施した。調達した資金は、熟練のノウハウとデータを組み合わせて森林の資産価値を可視化する管理システム「Forester Earth(フォレスター・アース)」の開発加速をはじめ、自治体との連携強化や専門人材の採用に充てられる。同社は「1000年先も継続できる森林経営」を掲げ、管理が行き届かない放置森林にカーボンクレジットや防災、観光資源といった多面的な価値をデータに基づいて付与。2026年度中の「Forester Earth」β版ローンチと国内3地域での事業着手を見据え、現場の技術とテクノロジーを活かした「持続可能な資産(アセット)」への変革を目指している。

出典:株式会社ForestFolks

※参考リンク
シードラウンドで資金調達を実施 | 株式会社ForestFolks

ミツカン、半世紀続ける循環型森林経営 保有林のCO2吸収量が「J-クレジット」に登録・認証

ミツカングループが四国に所有する約850ヘクタールの森林において、森林経営によるCO2の吸収量がJ-クレジット制度で正式に登録・認証された。ミツカンは創業以来、自然の恵みと深く関わっており、伝統的なお酢づくりに用いられる桶や樽、かつての物流手段であった弁才船の木材調達という本業の歴史に由来する形で、1975年から約半世紀にわたり森林経営を続けてきた背景がある。今回認証されたCO2吸収量は年間2,836トンに及び、国内グループ会社の2024年度における工場・オフィスからの温室効果ガス排出量(Scope1,2)の約7.6%に相当するという。発行されたクレジットは自社で削減が困難な排出部分の補完に充てるほか、再造林や育林などの保全活動へ再投資する方針だ。

出典:株式会社Mizkan Holdings

※参考リンク
ミツカン、半世紀の森林経営を未来へ 保有林 CO₂吸収量を可視化 | 株式会社 Mizkan Holdings

王子グループが取り組む「保持林業」を映像化 生態系に配慮した森林経営の姿を発信

森未来は、王子ホールディングスが社有林で推進する環境配慮型手法「保持林業」の取り組みを伝えるPR映像を共同制作・公開した。保持林業とは、樹木を伐採する際に、生態系や生物多様性の保全に必要な樹木などを意図的に残す手法だ。国内では、北海道大学や森林総合研究所などと10年以上にわたり共同研究を重ねてきた歴史を持つ。同社によると民間企業が保持林業を掲げて実践する事例は国内初としている。関係者へのインタビューに加え、豊かな森林の姿や実際の林業作業、森林に生息する鳥たちの姿などをドローン映像も交えて描写。生き物の生息環境に配慮した木材生産に挑む姿勢をリアルに伝えている。

王子の森 保持林業プロジェクト – ネイチャーポジティブへの挑戦 (short ver.)

※参考リンク
王子の森 保持林業プロジェクト ー ネイチャーポジティブへの挑戦 動画公開と記念トークイベント開催のお知らせ | 王子ホールディングス株式会社

大規模・効率的林業の実現へ「森林区画整理事業」の導入を提案 プラチナ森林産業イニシアティブが制度改革提言

プラチナ構想ネットワークは7月6日、「プラチナ森林産業イニシアティブ・フェーズ4成果報告会」を開催した。「森林・林業革新分科会」では、個々の事業者が精緻な森林経営計画や経営管理を実行する上で最大の障壁となっている、所有権の細分化や境界不明といった土地課題の解決に注力している。 具体的には、森林経営管理法に基づく集約化計画の実証や、都市計画の手法を応用して「路網整備」と「境界明確化」を一体的に進める「森林区画整理事業」の導入を提案。さらに地籍調査と連携した「森林境界明確化(国土調査法19条5項指定や地籍調査第8条申請の活用)」を求めている。 また、林地集約を起点とした金融商品化(ファンド化)や民間取引を活発化させるため、登録免許税や不動産取得税などの「税制上の特例・負担軽減」も提言しており、マクロな制度設計からの「儲かる林業」への転換を強く訴えている。

プラチナ森林産業イニシアティブ フェーズ4成果報告 一般社団法人プラチナ構想ネットワーク

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